2023.03.31
3月31日、資生堂は所属する佐藤成葉の現役引退と、樺沢和佳奈の退部を発表した。
佐藤は神奈川県出身。中学時代から全国大会で入賞し、13年の全国都道府県対抗女子駅伝では3区(3km)を務め、神奈川県の優勝メンバーに名を連ねた。荏田高ではインターハイでの入賞はなかったものの、3年時の和歌山国体では少年A3000mで4位に入っている。
立命大に進学後は距離を延ばし、2年生だった17年に全日本大学女子駅伝、富士山女子駅伝と2大会連続で区間賞を獲得したほか、19年には日本インカレで5000m、10000mの2種目を制した。
20年に資生堂へ入社し、1年目から全日本実業団女子駅伝(クイーンズ駅伝)に出場。2区を務めた昨年はトップでタスキを受けると、2位以下との差を広げる区間賞でチームの16年ぶり優勝に貢献した。今年2月に行われた唐津10マイルロードでは、女子10kmの部を32分48秒で制している。
佐藤はホームページを通じて、「3月末をもって競技を引退することを決断いたしました。資生堂をはじめ、多くの方々に支えていただき、悔いなく満足する競技人生を送ることができました」と感謝の気持ちを伝えた。今後は社業に専念するという。
樺沢は群馬・常磐高から慶大を経て21年に入社。富士見中学時代には全国中学校駅伝を連覇し、高校時代には世界ユース選手権やU20世界選手権、世界クロカンなど多くの国際大会を経験している。
資生堂では21年の全日本実業団女子駅伝2区に出場。22年はキャプテンとしてチームを率い、12月には5000mで15分24秒79の自己ベストをマークしている。
樺沢は「今後は資生堂で培った“常に上を目指していく意識”と“現状に満足せず、考え行動する精神”を次のチームでの活躍に絶対つなげていきたいと思います」とコメントした。
また、管理栄養士の川野恵美さんの退部も発表されている。
次ページ 佐藤成葉と樺沢和佳奈のコメント全文
佐藤成葉と樺沢和佳奈のコメント全文
●佐藤成葉のコメント いつも応援ありがとうございます。この度、3月末をもって競技を引退することを決断いたしました。資生堂をはじめ、多くの方々に支えていただき、悔いなく満足する競技人生を送ることができました。本当にありがとうございました。 個人としては大きな結果を残すことはできませんでしたが、駅伝では1年目から主要区間を走らせていただき、本当に良い経験をさせていただきました。 特に昨年、チームみんなでクイーンズ駅伝優勝を目指した日々は決して楽なものではありませんでしたが、アンカー高島選手が優勝テープを切った瞬間、全てが報われた気持ちになりました。 常に選手の向上と成長を考え全力で指導、サポートをしてくださったスタッフ、そして一緒に走ってきたチームメンバーには感謝しています。 これからは競技に向き合うことで培った精神力や集中力を活かし、選手ではなく社員として、資生堂に貢献できるよう精進していきます。3年間ありがとうございました。 これからも資生堂ランニングクラブの応援をよろしくお願いいたします。 ●樺沢和佳奈のコメント いつも資生堂ランニングクラブの応援ありがとうございます。 この度、3月末をもって資生堂ランニングクラブを退部させていただくことになりました。入社してからの2年間、たくさんの叱咤激励をありがとうございました。競技はもちろん、社会人としても多くのことを学ばせていただき、自身としてとても成長できた2年でした。素晴らしい経験をさせていただきました資生堂には、感謝しかありません。今後は資生堂で培った“常に上を目指していく意識”と“現状に満足せず、考え行動する精神”を次のチームでの活躍に絶対つなげていきたいと思います。 今後とも、ご指導ご支援のほど何卒よろしくお願いいたします。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.03.26
【男子100m】柏田琉依(山口FSL・中2)10秒80=中2歴代2位タイ
-
2025.03.26
-
2025.03.26
-
2025.03.26
-
2025.03.26
-
2025.03.26
2025.03.23
女子は長野東が7年ぶりの地元V アンカー・田畑陽菜が薫英女学院を逆転/春の高校伊那駅伝
-
2025.03.19
-
2025.03.25
2025.03.02
初挑戦の青学大・太田蒼生は途中棄権 果敢に先頭集団に挑戦/東京マラソン
2025.03.02
太田蒼生は低体温症と低血糖で途中棄権 「世界のレベルを知れて良い経験」/東京マラソン
-
2025.03.23
-
2025.03.19
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.03.26
やり投・北口榛花が奄美大島で合宿「初戦までに形を見つけたい」世界選手権連覇へ「プレッシャーはない」
女子やり投の北口榛花(JAL)が合宿先の鹿児島県・奄美大島で会見を開いた。 昨年のパリ五輪で女子トラック&フィールド種目初の金メダルを獲得した北口。2月中旬から約1ヵ月はスペインのテネリフェ島で合宿を積んで一時帰国し、3 […]
2025.03.26
【男子100m】柏田琉依(山口FSL・中2)10秒80=中2歴代2位タイ
山口県中学校春季記録会が3月22日、山口市の維新みらいふスタジアムで行われ、男子100mで柏田琉依(山口FSL/2年)が中2歴代2位タイの10秒80(+1.6)をマークした。 柏田のこれまでの自己ベストは、昨年11月に出 […]
2025.03.26
日本選手権室内・日本室内大阪大会が終了 リレーフェス今年実施せず、U16リレーは7/12~13の日本選手権リレー・混成と併催
日本陸連は3月26日、都内での理事会後、2025年度の主要競技会日程を発表した。 これまで、主に毎年2月に実施していた日本選手権室内・日本室内大阪大会は終了とし、25年度から行われない。 同大会は元々、1984年に「国際 […]
2025.03.26
【男子3000m】尾田祥太(Runup Academy・中2) 8分37秒25=中2歴代6位
3月22日、名古屋市のパロマ瑞穂北陸上競技場で愛知陸協長距離競技会(第1回トヨタ紡織記録挑戦会)が行われ、男子3000mに出場した尾田祥太(Runup Academy/岡崎南中2愛知)が8分37秒25の中2歴代6位のタイ […]
2025.03.26
セイコーGGPと日本選手権で東京世界陸上の運営トレーニング実施「大会運営に必要な能力・経験」の蓄積目指す
公益財団法人東京2025世界陸上財団は3月26日に理事会を開き、本番での運営能力向上を図るため、運営トレーニングを実施することを発表した。 トレーニングの対象大会は、本番のメイン会場である国立競技場で行われるセイコーゴー […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報