2023.03.31
富士通は3月31日、2022年度限りで男子競歩の荒井広宙の退部と、男子短距離の北川貴理の退社を発表した。
荒井は長野県出身の34歳。自衛隊体育学校時代、16年リオ五輪50kmでは日本競歩界初の五輪メダルとなる銅メダルを獲得した。翌17年のロンドン世界選手権50kmでは銀メダルを手にしている。世界選手権には計4回出場した。
19年4月に富士通入社後も競技を続けていたが、昨年9月の全日本実業団対抗選手権10000mに出場した後、現役引退を発表。23年度からは社業に専門する。
北川は福井県出身の26歳。400mが専門で、順大時代は北京世界選手権とリオ五輪は4×400mリレーで、ロンドン世界選手権には個人種目で出場した。また、17年の日本選手権を制している。昨年9月に引退と退部を発表し、23年度から地元・福井で教員として働くことを明らかにしていた。
次ページ 荒井広宙のコメント全文
荒井広宙のコメント全文
2022年度をもって、競技を引退し富士通陸上競技部を退部することとなりました。 昨年9月の第70回全日本実業団対抗陸上競技選手権大会・10000m競歩がラストウォークとなり、すでに半年余りが経過しましたが、改めて振返ると充実した競技人生だったと感じています。 競歩を始めるきっかけをいただいた高校時代の監督、実力のない私を指導してくださった恩師、いつも影ながら応援してくれた家族、そして所属先の皆様、多くの方に支えられていたことを実感しています。また、日々の厳しいトレーニングの中で切磋琢磨し高め合うことのできた先輩、後輩たちにも感謝したいと思います。 現役中にはオリンピック1回、世界陸上競技選手権4回(以下、世界選手権)に出場し、リオデジャネイロ2016オリンピックで銅メダル、世界選手権では銀メダル獲得と、競歩を始めた頃には思ってもみなかった成績を残すこともできました。また、東京2020オリンピック選考会の敗退など苦い経験となった試合も多くありますが、そのようなレースも自分を成長させてくれた貴重な経験でした。 2019年に活動の場を移してからは、故障によるパフォーマンスの低下や、新型コロナウイルスによる競技会の延期などもあり、当初に思い描いていた競技生活とは違うかたちになりましたが、多くの日本代表を輩出しているチームで4年間、高みを目指し挑戦するチャンスをいただけたことに感謝したいです。何よりどんな時でも支えてくださった今村競歩ブロック長はじめ、陸上競技部のスタッフの皆様、また、たくさんの応援を頂いた富士通社員の方々をはじめ多くの皆様にお礼申しあげます。本当にありがとうございました。 今後は、社業に専念させていただくこととなりました。現役時代と同様に、一歩一歩取り組んでいきたいと思います。富士通陸上競技部への変わらぬ応援をどうぞよろしくお願いいたします。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.03.29
青学大・若林宏樹の学生ラストランは2位!TBS感謝祭マラソン激走「箱根よりきつかった」
-
2025.03.29
2025.03.23
女子は長野東が7年ぶりの地元V アンカー・田畑陽菜が薫英女学院を逆転/春の高校伊那駅伝
-
2025.03.25
2025.03.02
初挑戦の青学大・太田蒼生は途中棄権 果敢に先頭集団に挑戦/東京マラソン
2025.03.02
太田蒼生は低体温症と低血糖で途中棄権 「世界のレベルを知れて良い経験」/東京マラソン
-
2025.03.23
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.03.29
青学大・若林宏樹の学生ラストランは2位!TBS感謝祭マラソン激走「箱根よりきつかった」
青学大の若林宏樹がTBSの「オールスター感謝祭2025春」に出演した。若林は番組恒例の赤坂ミニマラソンに出場して2位だった。 約5km、心臓破りの坂がランナーたちを苦しめる番組の人気企画。今年の箱根駅伝で5区区間新を出し […]
2025.03.29
女子やり投で16歳・嚴子怡が64m83 自身のU20世界記録を42cm塗り替え3度目の更新
3月28日に中国・成都で行われた投てきの招待競技会女子やり投で、16歳の嚴子怡が自身の持つU20世界記録を42cm更新する64m83を放った。 嚴は2008年5月生まれ。2023年に国際学校スポーツ連盟が主催するU15世 […]
2025.03.29
鈴木琉胤5000mで高校歴代2位13分25秒59 “世界”のレースを体感して日本人トップ 4月から早大へ/WAコンチネンタルツアー
2025年の世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールド初戦となるモーリー・プラント競技会が3月29日、豪州・メルボルンで行われた。 男子5000mには4月から早大に進学する鈴木琉胤(八千代松陰高3千葉)が出場。高校歴 […]
2025.03.29
走高跳で男女上位 真野友博1位、髙橋渚1m86で2位 100mH田中佑美Vで3位まで日本勢/WAコンチネンタルツアー
2025年の世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールド初戦となるモーリー・プラント競技会が3月29日、豪州・メルボルンで行われた。 日本からは22名が出場し、2種目で優勝。走高跳では男子が昨年のパリ五輪代表で22年世 […]
2025.03.29
編集部コラム「いつのまにか700号超え」
攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム?? 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。 編集スタッフが週替りで […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報