2023.03.03
毎週金曜日更新!?
★月陸編集部★
攻め(?)のアンダーハンド
リレーコラム🔥
毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ!
陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。
編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。
暇つぶし程度にご覧ください!
第186回「21世紀で人類はどれほど進歩したのか」(大久保雅文)
3月14日発売の月刊陸上競技では、別冊付録として2022年の記録をまとめた「記録年鑑2022」がついてきます。世界から中学まで、トラックから駅伝までのランキングや記録を収録し、ページ数は過去最多の226ページとなりました。みなさんもぜひお手に取っていただければと思います。
記録年鑑の最初に掲載されているのが「世界記録」です。これは月陸が記録年鑑を作成しはじめた30年前以上から変わっていません。
人類が出した最高の記録は、人々の目標となり、また壁となってきました。毎年のように更新される記録から、四半世紀以上もワールドレコードとして君臨する記録。さまざまな逸話とともに世界記録は語られています。
今年は2023年を迎え、21世紀も1/4が経とうとしています。そこで、今回は20世紀の終わりとなった2000年末時点と2022年時点の世界記録を比較してみました。
世界記録 | 2000年時点 | 2022年時点 |
100m | 9秒79(+0.1) | 9秒58(+0.9) |
200m | 19秒32(+0.4) | 19秒19(-0.3) |
400m | 43秒18 | 43秒03 |
800m | 1分41秒11 | 1分40秒91 |
1500m | 3分26秒00 | 3分26秒00 |
5000m | 12分39秒36 | 12分35秒36 |
10000m | 26分22秒75 | 26分11秒00 |
マラソン | 2時間5分42秒 | 2時間1分09秒 |
110mH | 12秒91(+0.5) | 12秒80(+0.3) |
400mH | 46秒78 | 45秒94 |
3000mSC | 7分55秒72 | 7分53秒63 |
20kmW | 1時間17分25秒6 | 1時間16分36秒 |
4×100mR | 37秒40 | 36秒84 |
4×400mR | 2分54秒29 | 2分54秒29 |
走高跳 | 2m45 | 2m45 |
棒高跳 | 6m14 | 6m21 |
走幅跳 | 8m95(+0.3) | 8m95(+0.3) |
三段跳 | 18m29(+1.3) | 18m29(+1.3) |
砲丸投 | 23m12 | 23m37 |
円盤投 | 74m08 | 74m08 |
ハンマー投 | 86m74 | 86m74 |
やり投 | 98m48 | 98m48 |
十種競技 | 8994点 | 9126点 |
男子100mは9秒79(M.グリーン)から9秒58(U.ボルト)へと短縮されました。05年から07年にかけて、A.パウエルが少しずつ記録を更新してきましたが、08年にボルト時代を迎えると、09年に9秒5台に突入。あまりの大幅な更新の反動か、近年は100mの記録が停滞ぎみという声も聞かれます。事実、9秒6台も至近10年は出ていません。
21世紀で最も記録が更新された種目がマラソンです。2時間5分42秒(K.ハヌーチ)から2時間1分09(E.キプチョゲ)秒と、その伸び率は103.75%。非公式ではキプチョゲが2時間切りも達成しています。シューズの進化などさまざまな要因もありますが、ハヌーチの記録は2022年ランキングでは41位相当と、マラソンという競技自体が大幅な進化を遂げました。
一方で、21世紀になって1度も更新されていない種目もあります。1500m、4×400mリレー、走高跳、走幅跳、三段跳、円盤投、ハンマー投、やり投とフィールドが中心です。中にはドーピング使用の疑いがもたれるものもあり、常に議論の対象となってきました。
しかし、過去に記録更新が難しいと言われた砲丸投ではR.クルーザーが2021年に世界新記録(23m37)を樹立。先日、さらに記録を塗り替えて、「人類にできないことはない」ということを示してくれたようでした。
これから先、人類はどのような進歩を見せてくれるのでしょうか。楽しみにしたいです。
大久保雅文(おおくぼ・まさふみ) 月刊陸上競技編集部 1984年9月生まれ。175cm、63kg。三重県伊勢市出身。小学1年から競泳、レスリング、野球などをするも、吉田沙保里さんにタックルを受けたこと以外は特にこれといった実績も残せず。中学で「雨が降ったら練習が休みになるはず」という理由から陸上部に入部。長距離を専門とし、5000mと3000m障害で県インターハイ決勝出場 |
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第186回「21世紀で人類はどれほど進歩したのか」(大久保雅文)
3月14日発売の月刊陸上競技では、別冊付録として2022年の記録をまとめた「記録年鑑2022」がついてきます。世界から中学まで、トラックから駅伝までのランキングや記録を収録し、ページ数は過去最多の226ページとなりました。みなさんもぜひお手に取っていただければと思います。 記録年鑑の最初に掲載されているのが「世界記録」です。これは月陸が記録年鑑を作成しはじめた30年前以上から変わっていません。 人類が出した最高の記録は、人々の目標となり、また壁となってきました。毎年のように更新される記録から、四半世紀以上もワールドレコードとして君臨する記録。さまざまな逸話とともに世界記録は語られています。 今年は2023年を迎え、21世紀も1/4が経とうとしています。そこで、今回は20世紀の終わりとなった2000年末時点と2022年時点の世界記録を比較してみました。世界記録 | 2000年時点 | 2022年時点 |
100m | 9秒79(+0.1) | 9秒58(+0.9) |
200m | 19秒32(+0.4) | 19秒19(-0.3) |
400m | 43秒18 | 43秒03 |
800m | 1分41秒11 | 1分40秒91 |
1500m | 3分26秒00 | 3分26秒00 |
5000m | 12分39秒36 | 12分35秒36 |
10000m | 26分22秒75 | 26分11秒00 |
マラソン | 2時間5分42秒 | 2時間1分09秒 |
110mH | 12秒91(+0.5) | 12秒80(+0.3) |
400mH | 46秒78 | 45秒94 |
3000mSC | 7分55秒72 | 7分53秒63 |
20kmW | 1時間17分25秒6 | 1時間16分36秒 |
4×100mR | 37秒40 | 36秒84 |
4×400mR | 2分54秒29 | 2分54秒29 |
走高跳 | 2m45 | 2m45 |
棒高跳 | 6m14 | 6m21 |
走幅跳 | 8m95(+0.3) | 8m95(+0.3) |
三段跳 | 18m29(+1.3) | 18m29(+1.3) |
砲丸投 | 23m12 | 23m37 |
円盤投 | 74m08 | 74m08 |
ハンマー投 | 86m74 | 86m74 |
やり投 | 98m48 | 98m48 |
十種競技 | 8994点 | 9126点 |
大久保雅文(おおくぼ・まさふみ)
月刊陸上競技編集部
1984年9月生まれ。175cm、63kg。三重県伊勢市出身。小学1年から競泳、レスリング、野球などをするも、吉田沙保里さんにタックルを受けたこと以外は特にこれといった実績も残せず。中学で「雨が降ったら練習が休みになるはず」という理由から陸上部に入部。長距離を専門とし、5000mと3000m障害で県インターハイ決勝出場 |
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