2023.02.28
中学のベストは1m70
――陸上を始めたきっかけは。
川﨑 自分は脚が速いと思っていて、武庫東中に入学して陸上部に入りました。でも、顧問の先生に走高跳が向いていると言われて、すぐに走高跳がメインになりました。
――ご自身の強みや持ち味は。
川﨑 周りの「圧」に負けないところです。身体的な面では踏み切りの強さは少し自信があります。また、自分の動画などを見て、いろいろと研究することが好きです。
――憧れの選手や目標の選手はいますか。
川﨑 たくさんいますが、しいて挙げるなら韓国のウ・サンヒョク選手や大田和宏選手(日本体育施設)です。ウ・サンヒョク選手は跳ぶ前に笑ったりして、競技をとても楽しんでいるように感じる所、大田選手は技術的にクリアランスがきれいで、跳躍自体がうまいところに憧れています。
――高校入学した当時の目標は。
川﨑 もともと高校では陸上をやるつもりはありませんでした。でも、顧問の橋口裕司先生や走高跳をやっている友達に誘ってもらって始めることにしたので、目標は全然なかったです。中3の時の記録が1m70で、できれば1m80ぐらい跳べるようになりたいとは思っていました。
――普段はどのように練習していますか。
川﨑 朝練習はありませんが、放課後にはしっかり練習していて、専門の練習の時はずっと跳んでいます。夏の走高跳しかやらない日だと、練習時間は約2時間です。
――橋口先生からの言葉で印象に残っているものを教えてください。
川﨑 陸上の記録が良くても、人として駄目だったらあかん。両方の面で成長できるように、と言われています。
――川﨑選手から見た走高跳の魅力は。
川﨑 バーという目標物がある競技なので、それを越えられた時や、バーが落ちるか落ちないかのドキドキする感じなどが楽しいです。
――競技を続けていく中で、うまくいかない時はどのように乗り越えますか。
川﨑 トップ選手の動画を見たり、リフレッシュするためにゲームをやったりして気持ちを切り替えています。
――高校最後のシーズンとなる今季の目標を教えてください。
川﨑 インターハイの2連覇もそうですが、ベスト記録も上げたいです。また、市尼崎の走高跳には他に石井喜人(2年/自己ベスト2m05)と中本飛羽(1年/自己ベスト2m01)と2m以上の自己ベストを持つ選手が2人がいて、全国では3人で上位入賞したいです。
――得意な教科は。
川﨑 好きな教科は体育で、座って学ぶ授業はあまり得意ではありません。
――趣味や興味のあることは。
川﨑 最近はボウリングにハマっているのと、YouTubeで僕がやっているゲームの実況動画を見るのが好きです。
――将来的な目標を教えてください。
川﨑 大学に進学すると、これまでのように大幅な自己ベスト更新はないと思いますが、伸びなくてもくじけないようにがんばるのが目標です。競技以外の目標はまだあまり考えていませんが、スポーツに関わるようなことなら進んでやりたいです。
構成/小野哲史
次ページ 川﨑選手のプロフィール
「信じられなかった」インターハイV
――2022年はどんな1年でしたか。 川﨑 一つ成長したシーズンでした。競技面だけでなく、大きい大会でメンタル面も鍛えられたと思います。 ――徳島インターハイは2m12の自己ベストで高校日本一に輝きました。 川﨑 大会前に立てた目標は入賞で、あわよくば3位ぐらいに入れたらいいなと考えていたので、優勝は信じられなかったです。 ――7月22日の兵庫県高校ユース対校選手権阪神地区予選会で、それまでの自己記録を7cm更新する2m08をマークしました。 川﨑 県ユース予選会の3日前の練習で2m07を跳べて、身体が思うように動く感覚をつかめました。今までにないような感覚で、動画で見返しても良い動きができていました。 ――インターハイは初めての全国大会だったとか。いかがでしたか。 川﨑 緊張しかなかったです。でも、そのなかでも楽しみたい気持ちもありました。とにかく怖がることだけはしないようにしていました。怖がったらいつもの動きができなくなるからです。 ――試技を振り返ってください。 川﨑 予選は緊張でまだ身体が硬かった感じはしましたが、何とか通過はできました。予選を突破して臨んだ決勝は、目標の入賞を目指そうと。記録としては、1cmベストになる2m09は跳びたいと思っていました。 ――決勝では2m12をただ1人、成功させて一気に頂点に駆け上がりました。 川﨑 集中できていたので、高さがあまり気になりませんでした。2本目から徐々に修正して、3本目はバーが揺れていたので、「落ちるな」と祈って、ギリギリ跳べました。まさか跳べるとは思っていなかったので、「マジか!」という感じでした。 ――優勝した時の心境は。 川﨑 同じ兵庫県の小島碧波君(社2兵庫)と他の3選手の跳躍を見ていて、1人が終わるたびに「これで3位確定だ、2位確定だ」と。優勝が決まった瞬間は小島君とハイタッチして喜びました。めちゃくちゃうれしかったです。 ――普段のどんな取り組みが優勝につながったと思いますか。 川﨑 普段の練習をよく見直していたことです。その日の跳躍の良かった所や、跳べなかった日はなぜ跳べなかったのかを研究し続けた成果だと思います。 ――インターハイ後はいかがでしたか。 川﨑 秋は2m10以上の記録は出せませんでしたが、シーズン前半には出せなかった2m08や2m07を何度か出せたので、そこは良かったです。ただ、9月中旬の近畿ユースあたりから脚に痛みが出始めて、10月後半には左脚が肉離れのようなケガをしてしまいました。 ――冬季練習はどんなテーマで取り組んでいますか。 川﨑 冬季はまずケガを治すことと、治ってからは感覚を戻すことを意識しました。そして、感覚が戻り次第、前のシーズンのようにバリバリ跳んでいくつもりでした。正月明けの練習から復帰し、現時点では、感覚はほとんど戻ってきた感じです。 次ページ 中学時代のベストは1m70 [caption id="attachment_94469" align="alignnone" width="800"] 22年インターハイ男子走高跳で優勝した川﨑俊祐[/caption]中学のベストは1m70
――陸上を始めたきっかけは。 川﨑 自分は脚が速いと思っていて、武庫東中に入学して陸上部に入りました。でも、顧問の先生に走高跳が向いていると言われて、すぐに走高跳がメインになりました。 ――ご自身の強みや持ち味は。 川﨑 周りの「圧」に負けないところです。身体的な面では踏み切りの強さは少し自信があります。また、自分の動画などを見て、いろいろと研究することが好きです。 ――憧れの選手や目標の選手はいますか。 川﨑 たくさんいますが、しいて挙げるなら韓国のウ・サンヒョク選手や大田和宏選手(日本体育施設)です。ウ・サンヒョク選手は跳ぶ前に笑ったりして、競技をとても楽しんでいるように感じる所、大田選手は技術的にクリアランスがきれいで、跳躍自体がうまいところに憧れています。 ――高校入学した当時の目標は。 川﨑 もともと高校では陸上をやるつもりはありませんでした。でも、顧問の橋口裕司先生や走高跳をやっている友達に誘ってもらって始めることにしたので、目標は全然なかったです。中3の時の記録が1m70で、できれば1m80ぐらい跳べるようになりたいとは思っていました。 ――普段はどのように練習していますか。 川﨑 朝練習はありませんが、放課後にはしっかり練習していて、専門の練習の時はずっと跳んでいます。夏の走高跳しかやらない日だと、練習時間は約2時間です。 ――橋口先生からの言葉で印象に残っているものを教えてください。 川﨑 陸上の記録が良くても、人として駄目だったらあかん。両方の面で成長できるように、と言われています。 ――川﨑選手から見た走高跳の魅力は。 川﨑 バーという目標物がある競技なので、それを越えられた時や、バーが落ちるか落ちないかのドキドキする感じなどが楽しいです。 ――競技を続けていく中で、うまくいかない時はどのように乗り越えますか。 川﨑 トップ選手の動画を見たり、リフレッシュするためにゲームをやったりして気持ちを切り替えています。 ――高校最後のシーズンとなる今季の目標を教えてください。 川﨑 インターハイの2連覇もそうですが、ベスト記録も上げたいです。また、市尼崎の走高跳には他に石井喜人(2年/自己ベスト2m05)と中本飛羽(1年/自己ベスト2m01)と2m以上の自己ベストを持つ選手が2人がいて、全国では3人で上位入賞したいです。 ――得意な教科は。 川﨑 好きな教科は体育で、座って学ぶ授業はあまり得意ではありません。 ――趣味や興味のあることは。 川﨑 最近はボウリングにハマっているのと、YouTubeで僕がやっているゲームの実況動画を見るのが好きです。 ――将来的な目標を教えてください。 川﨑 大学に進学すると、これまでのように大幅な自己ベスト更新はないと思いますが、伸びなくてもくじけないようにがんばるのが目標です。競技以外の目標はまだあまり考えていませんが、スポーツに関わるようなことなら進んでやりたいです。 構成/小野哲史 次ページ 川﨑選手のプロフィール [caption id="attachment_94470" align="alignnone" width="800"] 22年インターハイ男子走高跳でガッツポーズする川﨑俊祐[/caption] ◎かわさき・しゅんすけ/2006年2月16日生まれ。兵庫・武庫東中-市尼崎高。中学時代は全国大会の出場経験はなく、3年時の兵庫県通信大会6位が主な成績だった。しかし、高校に入って大きく飛躍。1年時には6月に1m80をマークすると、翌月には一気に1m93まで記録を伸ばした。昨シーズンは4月に2mに到達すると、夏でさらに調子を上げて、全国初舞台で高校日本一に輝いた。自己ベストは走高跳2m12、100m11秒67
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