HOME 国内

2023.02.27

桐生祥秀が休養明け初レースに「ワクワク感あった」小学生との50m対決で6秒07/JAG大崎
桐生祥秀が休養明け初レースに「ワクワク感あった」小学生との50m対決で6秒07/JAG大崎

2023年JAG大崎でSprint 50 Challengeを開催した桐生祥秀(日本生命)

◇Japan Athlete Games in Osaki 2023(2月26日/鹿児島県大崎町・ジャパンアスリートトレーニングセンター大隅)

Japan Athlete Games in Osaki 2023が行われ、男子短距離の桐生祥秀(日本生命)が休養明け初の「レース」に臨んだ。

その舞台は、自身が主宰する「Sprint 50 Challenge」。もともとは昨年に開催されるはずだったが、コロナ禍の影響で大会自体が中止となり、イベントも立ち消えになった。それでも、「昨年と同じスポンサーがついてくださったお陰で、実現することができました。前日の予選からたくさんの子供たちが参加してくれました」。予選を勝ち抜いた4人の小学生との、真剣勝負に臨んだ。

この冬季は、一度もスターティングブロックをつけての練習をやってこなかった。そのため、片手をついた三点支持の姿勢からスタート。やや出遅れたとはいえ、スタートから力強い加速を見せ、トラック脇に集まった観衆のどよめきを切り裂くように50mを一気に駆け抜けた。

タイムは6秒07。一昨年8月のAthlete Night Games in Fukui内での同イベントで出した5秒87には届かず、「5秒台は出るかなと思ったんですけどね」と苦笑するが、その中に充実感が漂う。

それもそうだろう。昨年6月の日本選手権後、休養を宣言。京都・洛南高3年時に10秒01から背負い続けてきた日本スプリントのエースという看板を下ろし、陸上から距離を置いた。その後、10月の活動再開に合わせて大学2年から潰瘍性大腸炎を患っていたことも明かし、本格的なレース復帰時期は決めないというスタンスでトレーニングを続けてきた。

広告の下にコンテンツが続きます

そしてこの日、約8ヵ月ぶりに、スパイクを履くレースのスタートラインに立った。小学生とのイベントとはいえ、どこか緊張感をのぞかせながらも「ワクワク感がありました」と桐生。途中は、「どれぐらいのスピードが出せるんだろう」と思いながら走っていたという。

レースを終えて、「たくさんの人の前で走れて楽しかったです」と語った桐生。休養を経て、また走ることの楽しさを改めて実感し、それがまたトレーニングへの活力になっている。

「ここまでは順調にきています」。本格的な復帰は、もう秒読み段階。この後はスターティングブロックをつけた練習など、徐々に「試合モード」へと入っていくという。

◇Japan Athlete Games in Osaki 2023(2月26日/鹿児島県大崎町・ジャパンアスリートトレーニングセンター大隅) Japan Athlete Games in Osaki 2023が行われ、男子短距離の桐生祥秀(日本生命)が休養明け初の「レース」に臨んだ。 その舞台は、自身が主宰する「Sprint 50 Challenge」。もともとは昨年に開催されるはずだったが、コロナ禍の影響で大会自体が中止となり、イベントも立ち消えになった。それでも、「昨年と同じスポンサーがついてくださったお陰で、実現することができました。前日の予選からたくさんの子供たちが参加してくれました」。予選を勝ち抜いた4人の小学生との、真剣勝負に臨んだ。 この冬季は、一度もスターティングブロックをつけての練習をやってこなかった。そのため、片手をついた三点支持の姿勢からスタート。やや出遅れたとはいえ、スタートから力強い加速を見せ、トラック脇に集まった観衆のどよめきを切り裂くように50mを一気に駆け抜けた。 タイムは6秒07。一昨年8月のAthlete Night Games in Fukui内での同イベントで出した5秒87には届かず、「5秒台は出るかなと思ったんですけどね」と苦笑するが、その中に充実感が漂う。 それもそうだろう。昨年6月の日本選手権後、休養を宣言。京都・洛南高3年時に10秒01から背負い続けてきた日本スプリントのエースという看板を下ろし、陸上から距離を置いた。その後、10月の活動再開に合わせて大学2年から潰瘍性大腸炎を患っていたことも明かし、本格的なレース復帰時期は決めないというスタンスでトレーニングを続けてきた。 そしてこの日、約8ヵ月ぶりに、スパイクを履くレースのスタートラインに立った。小学生とのイベントとはいえ、どこか緊張感をのぞかせながらも「ワクワク感がありました」と桐生。途中は、「どれぐらいのスピードが出せるんだろう」と思いながら走っていたという。 レースを終えて、「たくさんの人の前で走れて楽しかったです」と語った桐生。休養を経て、また走ることの楽しさを改めて実感し、それがまたトレーニングへの活力になっている。 「ここまでは順調にきています」。本格的な復帰は、もう秒読み段階。この後はスターティングブロックをつけた練習など、徐々に「試合モード」へと入っていくという。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.03.28

【世界陸上プレイバック】五輪ボイコットきっかけに創設!クラトフヴィロヴァが女子400mと800mで今も大会記録に残る2冠 日本は室伏重信ら出場も入賞ゼロ

今年、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪大会を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。これま […]

NEWS 【高校生FOCUS】女子三段跳・山﨑りりや(鳴門渦潮高)日本高校女子初の13m到達、大学で学生記録挑戦

2025.03.28

【高校生FOCUS】女子三段跳・山﨑りりや(鳴門渦潮高)日本高校女子初の13m到達、大学で学生記録挑戦

FOCUS! 高校生INTERVIEW 山﨑りりや Yamasaki Ririya 鳴門渦潮高3徳島 高校アスリートをフォーカスするコーナー。年度末を迎えますが、振り返ってみれば、2024年度は高校生による日本記録樹立を […]

NEWS 3泊4日の全国高体連合宿終了! 「高め合える仲間がいっぱいできた」 来年度は宮崎で開催予定

2025.03.28

3泊4日の全国高体連合宿終了! 「高め合える仲間がいっぱいできた」 来年度は宮崎で開催予定

大阪・ヤンマースタジアム長居を主会場に行われた2024年度の日本陸連U-19強化研修合宿・全国高体連陸上競技専門部強化合宿が3月28日、3泊4日の全日程を終えた。全国から集まった選手たちは交流を深め、試合での再会を誓った […]

NEWS 資格停止中の競歩・池田向希がCASに不服申し立て「一日も早く競技 を再開」

2025.03.28

資格停止中の競歩・池田向希がCASに不服申し立て「一日も早く競技 を再開」

旭化成は3月28日、所属選手である競歩の池田向希が受けたアンチ・ドーピング規則違反による4年間の資格停止処分について、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に不服申し立てを行ったと発表した。 男子20km競歩で東京五輪銀メダリスト […]

NEWS 【男子円盤投】福宮佳潤(東京高1) 50m73=高1歴代2位&4人目の50mオーバー

2025.03.28

【男子円盤投】福宮佳潤(東京高1) 50m73=高1歴代2位&4人目の50mオーバー

3月28日、東京都多摩市の国士大多摩陸上競技場で第7回国士大競技会が行われ、高校用規格の男子円盤投(1.75kg)において福宮佳潤(東京高1)が50m73をマークした。この記録は高校1年生の歴代ランキングで2位。高1で史 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報

page top