◇第61回延岡西日本マラソン(2月12日/宮崎・延岡市役所前発着)
初マラソンながら、終盤までその力を蓄えていた。地元出身の早大3年生・佐藤航希が優勝。大会記録にあと8秒と迫る歴代2位の2時間11分13秒で駆け抜けた。
「最後まで先頭について勝負する」と臨んだレース。30km通過(1時間33分10秒)した直後に、村山謙太(旭化成)がスパートする。35kmで最大16秒差まで広がったが、佐藤は淡々を追いかけた。
「必ず勝ち切ろう」。2位集団を牽引すると39km過ぎでその集団から抜け出し、39.5km過ぎで村山を逆転。「ターゲットとしていた選手なので、追いついた時に余力があるのかわからなかったけど、ラストの勝負になっても勝ち切ろうと思っていました」。
その後もリードを広げた佐藤。右拳を突き上げながら優勝テープを切った。
地元・延岡市の出身。西階中から進んだ宮崎日大高では、2年連続で全国高校駅伝に出場し、3年時(2019年)は4区で区間3位と好走している。
早大では2年時から駅伝メンバーに名を連ね、全日本大学駅伝と箱根駅伝はいずれも2年連続で出走。トラックの自己ベストは5000m13分59秒96(21年)、10000m29分35秒12(22年)だが、22年の箱根駅伝予選会では個人16位(1時間3分05秒/自己記録)などロードでは安定した走りを見せている。今季は全日本でアンカー、箱根では4区を務めた。
正月の箱根が終わった後も、今大会に向けて「ずっと準備をしてきました」と佐藤。それだけに「地元で優勝できて非常にうれしいです」と話す。1週間前の別府大分毎日では横田俊吾(青学大4)が2時間7分47秒の学生新記録を打ち立てたが、今度は佐藤が実業団選手相手に勝利をつかんだ。
早大OBにはこれまで、瀬古利彦(現・日本陸連副会長)を筆頭に、佐藤敦之(現・中国電力ヘッドコーチ)や大迫傑(現・Nike)といったマラソンで実績を残してきたランナーがいる。「先輩たちに負けないようにがんばっていきたい」と力を込めた。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.04.15
-
2025.04.14
-
2025.04.14
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.13
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.03.23
-
2025.04.01
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.16
人間スポーツ科学科を持つ公立高校が「O2Room®」を導入、スポーツコンディショニングの授業に活用
全国区で活躍する部活動もサポート 2016年に創立100周年を迎えた大阪の伝統校でもある府立桜宮高等学校。1980年にこれまでの普通科に加え大阪府内では初めてとなる体育科を新設し、さらに1999年にはスポーツ健康科学科を […]
2025.04.16
「Tokyo:Speed:Race」に太田智樹、近藤亮太、前田穂南、小林香菜らがエントリー! 海外トップ選手も参加 5月3日に神宮外苑で開催
アシックスは4月16日、さまざまなレベルのランナーが自己ベスト更新に挑戦できるレースイベント「Tokyo:Speed:Race」(5月3日)に出場するエリート選手のメンバーを発表した。 同大会はロードレースでは初となるペ […]
2025.04.15
神戸マラソンがMGCシリーズ加盟 愛知アジア大会、ロス五輪代表の選考へつながるレースに
日本陸連は4月15日、「神戸マラソン2025」がMGCシリーズ2025-26に加盟したと発表した。 MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)シリーズは、前身のJMCシリーズを継承したもので、ポイントにより年間王者を決 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)