2023.02.10
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★月陸編集部★
攻め(?)のアンダーハンド
リレーコラム🔥
毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ!
陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。
編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。
暇つぶし程度にご覧ください!
第183回「MGC再来」(小川雅生)
2019年9月15日早朝、青山一丁目駅を降りた私は、目的地の明治記念館へ向かうのではなく、少し回り道をする。表参道方面に少し戻り、明治神宮外苑のいちょう並木へ。
残暑と言うにはまだまだ厳しい暑さが続いているので、いちょうが色づくのはもちろんまだまだ先。でも、この日、東京都心は一色に染まった。マラソン色にだ。
東京五輪のマラソン代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」が行われ、沿道には52万人5000人の大観衆が詰めかけた。男女ともに1位、2位の選手はその時点で五輪代表に決まる。事実上の「一発勝負」は、これまで毎回のように物議を醸していたマラソン日本代表選考にあって、画期的なレースだった。
だからこそ、その緊張感は大会前から半端ないものだった。当日のプレスセンターになったのが明治記念館。でも、その前にスタート、フィニッシュ地点の雰囲気を味わいたくて、いちょう並木に足を伸ばしたのだ。
まだ設営途中だが、すでに緊張感に包まれていた。それを味わいに行って、今でも良かったと思っている。現場の空気感を味わっているかどうかで、その後の取材も、誌面の作り方も変わってくる。
これは日本陸上史に残るレースになる。そう確信し、明治記念館へ向かった。すでに大勢のメディアが詰めかけていたが、席はなんとか確保。そして、午前8時50分の男子スタート時間に合わせて、もう1度スタート地点へ向かった。空気が徐々に変わっていくのがわかる。
五輪代表選考会の独特の緊張感は、トラック&フィールドの日本選手権で何度か味わったが、2016年リオ五輪イヤーの男子100m決勝のスタート前、時間が一瞬止まったかのような、ピンと張りつめた空気は今でも忘れられない。
それに優るとも劣らない緊張感がスタート地点を包んでいた。いや、フィニッシュまでの時間はずっと、その空気に包まれていたのではないか。
それほどの注目を集めた大会が、今年10月15日に再びやって来る。
2月9日、国立競技場をスタート・フィニッシュとするコースが発表された。あれからもう4年が経ったのかとびっくりしているが、前回のMGC、さらには本来は東京で実施されるはずだった「幻の五輪コース」を一部使用しつつ、国内では珍しい周回を含む設定となった。
コース詳細などはこちらをCheck!
前回のMGCでも日本橋、銀座を通る中央通りや国立競技場(当時は建設途中)周辺は特に大観衆となったが、今回は上野から中央通りを通って日比谷公園前の約5㎞を2往復することになり、絶好の観戦スポットになるだろう。
ただ、すべてを懸けて挑む選手たちにとっては、折り返しが計6度もあり、終盤には厳しい上りが待つ非常にタフなコースだ。
このコースを攻略し、レースを制するのは果たして誰か。現日本最強ランナーを決めるパリ五輪MGCへの出場権を獲得している選手は、男子が48人、女子が26人(2月5日時点)。前回(男子30人、女子10人)をすでに大きく上回っており、残るレースなどを含めるとさらに人数は増えるだろう。前回を上回る激しい戦いになるに違いない。
スタート時間は未定だが、今回のプレスセンターはおそらく発着点の国立競技場なので、回り道をする必要はない
10月15日、外苑前駅からまっすぐ向かっていく道のりは、どんな空気に包まれているのだろう。
小川雅生(おがわ・まさお) 月刊陸上競技編集部 部長 1977年7月12日生まれ、45歳。173cm、67kg、AB型。大阪府東大阪市で出生、兵庫県尼崎市育ち。塚口中→尼崎北高→甲南大。3つ年上の兄の影響で中学から陸上部に入り、大学まで取り組む(専門種目はハードル)。塚口中3年の時、OBで1992年バルセロナ五輪男子走幅跳代表の森長正樹さんの壮行会で生徒会長として花束を渡したが、当時の新聞には私の隣にいた書記のコメントが載っていたという実績を持つ。今季の健康診断では各項目でいい意味の自己新を連発。現状に満足せず、さらなる好記録を目指している。 |
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第183回「MGC再来」(小川雅生)
[caption id="attachment_92799" align="alignnone" width="800"] 2019年MGCの男子スタート直前[/caption] 2019年9月15日早朝、青山一丁目駅を降りた私は、目的地の明治記念館へ向かうのではなく、少し回り道をする。表参道方面に少し戻り、明治神宮外苑のいちょう並木へ。 残暑と言うにはまだまだ厳しい暑さが続いているので、いちょうが色づくのはもちろんまだまだ先。でも、この日、東京都心は一色に染まった。マラソン色にだ。 東京五輪のマラソン代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」が行われ、沿道には52万人5000人の大観衆が詰めかけた。男女ともに1位、2位の選手はその時点で五輪代表に決まる。事実上の「一発勝負」は、これまで毎回のように物議を醸していたマラソン日本代表選考にあって、画期的なレースだった。 だからこそ、その緊張感は大会前から半端ないものだった。当日のプレスセンターになったのが明治記念館。でも、その前にスタート、フィニッシュ地点の雰囲気を味わいたくて、いちょう並木に足を伸ばしたのだ。 まだ設営途中だが、すでに緊張感に包まれていた。それを味わいに行って、今でも良かったと思っている。現場の空気感を味わっているかどうかで、その後の取材も、誌面の作り方も変わってくる。 これは日本陸上史に残るレースになる。そう確信し、明治記念館へ向かった。すでに大勢のメディアが詰めかけていたが、席はなんとか確保。そして、午前8時50分の男子スタート時間に合わせて、もう1度スタート地点へ向かった。空気が徐々に変わっていくのがわかる。 五輪代表選考会の独特の緊張感は、トラック&フィールドの日本選手権で何度か味わったが、2016年リオ五輪イヤーの男子100m決勝のスタート前、時間が一瞬止まったかのような、ピンと張りつめた空気は今でも忘れられない。 それに優るとも劣らない緊張感がスタート地点を包んでいた。いや、フィニッシュまでの時間はずっと、その空気に包まれていたのではないか。 それほどの注目を集めた大会が、今年10月15日に再びやって来る。 2月9日、国立競技場をスタート・フィニッシュとするコースが発表された。あれからもう4年が経ったのかとびっくりしているが、前回のMGC、さらには本来は東京で実施されるはずだった「幻の五輪コース」を一部使用しつつ、国内では珍しい周回を含む設定となった。 コース詳細などはこちらをCheck! 前回のMGCでも日本橋、銀座を通る中央通りや国立競技場(当時は建設途中)周辺は特に大観衆となったが、今回は上野から中央通りを通って日比谷公園前の約5㎞を2往復することになり、絶好の観戦スポットになるだろう。 ただ、すべてを懸けて挑む選手たちにとっては、折り返しが計6度もあり、終盤には厳しい上りが待つ非常にタフなコースだ。 このコースを攻略し、レースを制するのは果たして誰か。現日本最強ランナーを決めるパリ五輪MGCへの出場権を獲得している選手は、男子が48人、女子が26人(2月5日時点)。前回(男子30人、女子10人)をすでに大きく上回っており、残るレースなどを含めるとさらに人数は増えるだろう。前回を上回る激しい戦いになるに違いない。 スタート時間は未定だが、今回のプレスセンターはおそらく発着点の国立競技場なので、回り道をする必要はない 10月15日、外苑前駅からまっすぐ向かっていく道のりは、どんな空気に包まれているのだろう。小川雅生(おがわ・まさお) 月刊陸上競技編集部 部長 1977年7月12日生まれ、45歳。173cm、67kg、AB型。大阪府東大阪市で出生、兵庫県尼崎市育ち。塚口中→尼崎北高→甲南大。3つ年上の兄の影響で中学から陸上部に入り、大学まで取り組む(専門種目はハードル)。塚口中3年の時、OBで1992年バルセロナ五輪男子走幅跳代表の森長正樹さんの壮行会で生徒会長として花束を渡したが、当時の新聞には私の隣にいた書記のコメントが載っていたという実績を持つ。今季の健康診断では各項目でいい意味の自己新を連発。現状に満足せず、さらなる好記録を目指している。 |
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