2023.02.03
「一番楽しかった」陸上部での3年間
――部活の雰囲気はいかがでしたか?
優希 そんなに厳しくなくて、先生も「自分たちで考えてやりなさい」という感じでした。決まったメニューはありますが、それぞれ考えながら取り組んでいました。礼儀はしっかりしていましたが、学年に関係なくとても仲が良かったです。先輩と2人で遊びにいくこともあったくらいです。
――どんな練習が思い出に残っていますか。厳しい練習とか……。
優希 リズム良く跳ぶようなハードル練習をしていました。股関節周辺を柔らかくする意識がありました。直線で50mくらいしか取れないので、ハードルを3台並べて1台目まで12m、そのあと3台跳んでいました。
苦手だったのが学校の外周を使った持久走です。1周1kmくらいだったと思いますが、計測機器で「どこを走ったら短いか」と測って、いかに短い距離にするか考えていました(笑)。でも、負けず嫌いだったので、冬場は30分くらいランニングしたり、試合が近づくと坂道ダッシュをしたり、家で“コソ練”していたんです。友達にも言わず、多めに走ったり(笑)。
――大会で印象に残っていることは?
優希 ハードルよりもリレーのほうが思い出に残っています。2年生の時に4×100mリレーで県大会に行ったんです。同級生2人と3年生の先輩1人のメンバー。私は3走でした。初めて県大会に行った時は感動しました。
先輩も最後の大会で、メンバーに入れなかった先輩の分まで頑張ろう!って声をかけ合っていました。バトンを渡して、アンカーがゴールするまでスローモーションに見えました。1位でバトンが渡ったので転ばない限りトップ。泣きながら仲間と合流したのを覚えています。
――3走は4継で重要な役割ですね。
優希 そうなんです! 大事な区間と聞いて「やりたい!」と志願しました。わかる人にはわかる「重要」な感じとか、コーナーを走っている感じがカッコイイなって(笑)。
――個人のタイムはどのくらいか覚えていますか。
優希 えーっと……100mは13~14秒くらい。ハードルは16、17秒くらいだったと思います。でも、県大会に行くとみんな速くて……。記念に行くようなものでしたね。最後の県大会はみんな引退して、私1人だったので寂しかったです。
私は埼玉出身なのですが、すごく覚えているのが同じ埼玉の土井杏南さん(現・JAL/ロンドン五輪代表、11秒61の中学記録、11秒43の高校記録保持者)。県大会で見た時は本当に速くて、レベルが全然違いました。11秒6って意味がわからない(笑)。
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雑誌を見て「懐かしい!」とシューズカタログに夢中になる優希クロエさん
――振り返るとどんな3年間でしたか。
優希 今思うと、中学時代が一番楽しかったです。当時の同級生と一緒に頑張って、しょっちゅうマックに行って。今でも仲良しで、集まるとすごくうるさい(笑)。
数年前に成人式で集まった時、私はすでに芸能活動をしていたのですが、みんなに言っていなかったんです。でも、みんなも合わせて特に話題にすることもなく、普通でいてくれたんです。成人式の打ち上げになって、「みんな知っているよ」って。優しさを感じましたね。そういった仲間に出会えて良かったです。
――陸上は高校まで……?
優希 中学でやりきりました! 高校生になったらアルバイトがしたくて。好きな洋服を買いたかったのと、日焼けしたくなかったので……。でも、若いうちしかできないし、当時「まじめにやっていたらどうなっていたかな」と考えたこともあったので、今思うとやっていればよかったとも思います。
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ハードルをはじめたきっかけは「カワイイ」から!?
――まずは昨年、ご卒業された「純情のアフィリア」での活動、お疲れさまでした! 陸上部出身とのことですが……? 優希 ありがとうございます! 中学3年間、陸上部でした。100mハードルと100m、リレーをやっていたんです。長距離は自分の中では苦手でしたが、他の子よりもタイムが良かったので駅伝大会にも出ていました。 ――以前、参加されたアイドルの運動会企画で、マネージャーさんが「めちゃくちゃ速かった」と驚かれたそうですね! もともと運動が得意だったんですか。 優希 小学校の時から足は速いほうでした。運動会でもリレーの選手でしたし、体力測定も得意だったと思います。身体を動かすのはストレス発散になるので好きでしたし、今でも運動は好きです。 ――ご家族も陸上経験者? 優希 父は体操をしていて、母はソフトボールをやっていたそうです。兄はサッカー経験者です。小さい頃、兄が合気道を習っていたので、それにくっついて行って合気道もしていまいた! ――とても合気道をしていたようには見えません……! 優希 小さい時は本当に活発で、足をくじいて松葉杖姿になったこともありました。生まれた瞬間から“負けず嫌い”。ゲームでも遊びでも。兄とケンカもしょっちゅうでしたね。小学生の時には応援団長もやっていました。 ――陸上部に入ったきっかけを教えてください。 優希 本当はピアノも少し習っていて音楽も好きだったので、中学では吹奏楽部に入ろうと思ったのですが……。“カワイイ”にあこがれていたんです! 結局、母に「足が速いんだから陸上部に入ってみたら」と勧められて。 [caption id="attachment_92248" align="alignnone" width="800"]
「一番楽しかった」陸上部での3年間
――部活の雰囲気はいかがでしたか? 優希 そんなに厳しくなくて、先生も「自分たちで考えてやりなさい」という感じでした。決まったメニューはありますが、それぞれ考えながら取り組んでいました。礼儀はしっかりしていましたが、学年に関係なくとても仲が良かったです。先輩と2人で遊びにいくこともあったくらいです。 ――どんな練習が思い出に残っていますか。厳しい練習とか……。 優希 リズム良く跳ぶようなハードル練習をしていました。股関節周辺を柔らかくする意識がありました。直線で50mくらいしか取れないので、ハードルを3台並べて1台目まで12m、そのあと3台跳んでいました。 苦手だったのが学校の外周を使った持久走です。1周1kmくらいだったと思いますが、計測機器で「どこを走ったら短いか」と測って、いかに短い距離にするか考えていました(笑)。でも、負けず嫌いだったので、冬場は30分くらいランニングしたり、試合が近づくと坂道ダッシュをしたり、家で“コソ練”していたんです。友達にも言わず、多めに走ったり(笑)。 ――大会で印象に残っていることは? 優希 ハードルよりもリレーのほうが思い出に残っています。2年生の時に4×100mリレーで県大会に行ったんです。同級生2人と3年生の先輩1人のメンバー。私は3走でした。初めて県大会に行った時は感動しました。 先輩も最後の大会で、メンバーに入れなかった先輩の分まで頑張ろう!って声をかけ合っていました。バトンを渡して、アンカーがゴールするまでスローモーションに見えました。1位でバトンが渡ったので転ばない限りトップ。泣きながら仲間と合流したのを覚えています。 ――3走は4継で重要な役割ですね。 優希 そうなんです! 大事な区間と聞いて「やりたい!」と志願しました。わかる人にはわかる「重要」な感じとか、コーナーを走っている感じがカッコイイなって(笑)。 ――個人のタイムはどのくらいか覚えていますか。 優希 えーっと……100mは13~14秒くらい。ハードルは16、17秒くらいだったと思います。でも、県大会に行くとみんな速くて……。記念に行くようなものでしたね。最後の県大会はみんな引退して、私1人だったので寂しかったです。 私は埼玉出身なのですが、すごく覚えているのが同じ埼玉の土井杏南さん(現・JAL/ロンドン五輪代表、11秒61の中学記録、11秒43の高校記録保持者)。県大会で見た時は本当に速くて、レベルが全然違いました。11秒6って意味がわからない(笑)。 [caption id="attachment_92250" align="alignnone" width="800"]
「コンカフェ」でのバイトからアイドルデビュー
――芸能活動をはじめたきっかけを教えてください。 優希 もともと『けいおん!』や『ハイキュー!!』といったアニメやコスプレにすごく興味があって、好きだったコスプレイヤーさんが働いているコンカフェ(コンセプトカフェ)でアルバイトを始めました。将来はアニメの製作に携わりたいと思っていました。 そのコンカフェから派生したアイドルグループが「純情のアフィリア」なんです。ある日、知らない人から電話がかかってきて、「志倉千代丸ですけど」って。最初は誰?状態だったのですが、話を聞くと私の好きな「B-PROJECT」をプロデュースしていて「スゴイ人だ!」ってなりました。 ちゃんと話を聞いたら、私がカワイイなって思っていた方がグループの新メンバーに私を推薦してくださっていたみたいで。芸能界には本当に興味がなかったのですが、「カワイイ人にカワイイって言われるならやってみよう」と決めました。 ――アイドルとしての活動で大変だったことは? 優希 部活を辞めてから少し内気、人見知りになったんです。最初はファンの方々とお話するのも緊張してしまって……。それに、陸上部って集団行動が苦手な人が多いじゃないですか?(笑) 私も苦手だったので、グループで行動するのも慣れるまで時間がかかりました。 ――そこから立ち直れたきっかけは何だったですか。 優希 ファンの方々の存在です。一歩踏み出そうと思ってグラビアをした時に、ファンの方々がとても応援してくださったんです。それで自信を取り戻して、すごく成長できたと思います。いろいろ挑戦してみたいなって、お仕事について前向きになることができました。「もっとお芝居をしてみたい」という気持ちが大きくなって、グループからの卒業を決めました。 [caption id="attachment_92249" align="alignnone" width="800"]
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ゆうき・くろえ/1996年12月25日生まれ。埼玉県出身。159cm。特技は合気道。中学時代に3年間、陸上部に所属し、100mハードルとリレーに出場。県大会にも出場した。2017年に「純情のアフィリア」の新メンバーとして加入。2020年には『週間ヤングジャンプ』の巻頭グラビアも務めて話題を呼ぶ。21年12月に1st写真集『C』を発売。22年12月にグループを卒業し、現在は女優、モデルなど幅広く活躍している。2月には舞台『十五少女漂流記』に出演。Twitter、Instagram |
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