2023.01.31
来年のパリ五輪出場が夢
――陸上をはじめたのはいつからか教えてください。
小針 小1から沼津市の陸上クラブに通うようになったのがきっかけです。そのクラブは父が以前監督をしていて、今は母がコーチをしています。6歳上の姉(涼葉選手/駿河台大)、3つ上の兄(琉稀選手/国武大)も陸上をしていたので自然な流れで通うようになりました。家族はみんな短距離を中心に活動していて、母と兄はリレーでインターハイに、姉もリレーでインカレに出場しており、兄は三段跳で関東インカレにも出場しています。私も短距離を中心に小4から走幅跳も始め、小6の全国小学生交流大会で2位に入ることができました。
――他のスポーツの経験はありますか。
小針 小学校の頃に水泳を少しだけやっていました。他の習い事はピアノを小3から中3までやっていました。今でもたまに弾いたりしています。
――富士市立高を選んだ理由は。
小針 静岡県内で唯一となるスポーツを科学的に学べるスポーツ探究科があったのが一番の理由です。速く走るため、自分に足りない部分は何なのかなどを理論的に学べるので、陸上競技にもとても役立っています。リレーメンバーに入ることを含めて、来年のパリ五輪に出場したいという夢があるので、クラブ活動以外に普段の授業から学べる理想の環境だと思います。
――走幅跳でも昨年7月に、2022年高校リスト1位の6m19(高1歴代3位)をマークしています。
小針 あくまで短距離が中心ですが、私の走り自体がバネを生かすようなほうなので、セカンド種目として取り組んでいます。練習も試合に出る1週間前から助走練習をするぐらいでほとんどしていません。中学時代から走力も上がったので、助走を17歩から19歩に2歩伸ばしました。それがハマったのか、記録につながったと思います。
――2023年の目標は。
小針 今年の一番の目標はインターハイ(北海道・札幌)で100m、200m、走幅跳の3冠を獲得することです。
――今季の目指す記録を教えてください。
小針 記録的には100mは11秒5台、200mは23秒台、走幅跳は6m30以上をそれぞれクリアすることです。中学時代から競ってきたロス瑚花アディアさん(城西1東京)はじめ、ライバルに負けないよう頑張りたいです。
構成/花木 雫
あいみょんでリラックス
――2022年シーズンは大活躍でした。 小針 走る度に自己ベストが更新し、秋に目標だった全国大会で優勝するなど、これまでの陸上人生の中でも一番濃い1年だったと思います。指導してくださる先生と、私が感じた感覚とが一致するようになり、先生とコミュニケーションを取りながらできたことが大きかったと思っています。 ――具体的に好成績に結びついた理由はありますか。 小針 中学まであった、つま先が下がってしまう癖が改善して、大きなフォームになったことがタイムの向上につながったと感じています。 ――U18大会のレース後にスタートが決まったことが勝因と話していましたね。 小針 スタートがやや苦手に思うことがありますが、U18の時は、集中してうまく飛び出せたと思います。高校に入ってからは、まだ1年生なので強い上級生と走る楽しさのほうが勝っていて、レースであまり緊張しなかったんですが、U18の時は、国体で勝ったこともあって、優勝しないといけないという変なプレッシャーがありました。緊張して臨んだのがかえって良かったのかもしれません。 ――普段はどうやって集中力を高めたり、リラックスしていますか。 小針 試合を楽しむことを一番心掛けています。リラックス法は音楽を聴くこと。あいみょんなどを聴くことが多いですね。ゲン担ぎや決まったルーティンなどはありませんが、麺類が好きなので、試合で全国各地に行くようになってからは、その土地の有名なラーメン店に行くのを楽しみにしています。 ――冬季練習の最中です。どんなことを意識していますか。 小針 走り込みが中心です。その中でも、スタートの飛び出しから加速までの流れはもちろん、後半疲れてくると脚が後ろに流れる癖があるので、リラックスするなかでピッチをキープすることを意識しながら練習に励んでいます。 ――具体的にはどんな練習ですか。 小針 170mの全力走を3分のレストを入れて4本行ったり、120mを全力で走って6本したり、学校の近くにある108段の階段ダッシュを1段とばしや片足ケンケンでやっています。バウンディングも取り入れています。きつい中でどれだけフォームやリラックスを意識できるかが重要なので、少しでもできるように取り組んでいます。 次のページへ 家族は陸上一家! [caption id="attachment_91922" align="alignnone" width="800"] 22年インターハイ100mで2位に入った小針選手[/caption]来年のパリ五輪出場が夢
――陸上をはじめたのはいつからか教えてください。 小針 小1から沼津市の陸上クラブに通うようになったのがきっかけです。そのクラブは父が以前監督をしていて、今は母がコーチをしています。6歳上の姉(涼葉選手/駿河台大)、3つ上の兄(琉稀選手/国武大)も陸上をしていたので自然な流れで通うようになりました。家族はみんな短距離を中心に活動していて、母と兄はリレーでインターハイに、姉もリレーでインカレに出場しており、兄は三段跳で関東インカレにも出場しています。私も短距離を中心に小4から走幅跳も始め、小6の全国小学生交流大会で2位に入ることができました。 ――他のスポーツの経験はありますか。 小針 小学校の頃に水泳を少しだけやっていました。他の習い事はピアノを小3から中3までやっていました。今でもたまに弾いたりしています。 ――富士市立高を選んだ理由は。 小針 静岡県内で唯一となるスポーツを科学的に学べるスポーツ探究科があったのが一番の理由です。速く走るため、自分に足りない部分は何なのかなどを理論的に学べるので、陸上競技にもとても役立っています。リレーメンバーに入ることを含めて、来年のパリ五輪に出場したいという夢があるので、クラブ活動以外に普段の授業から学べる理想の環境だと思います。 ――走幅跳でも昨年7月に、2022年高校リスト1位の6m19(高1歴代3位)をマークしています。 小針 あくまで短距離が中心ですが、私の走り自体がバネを生かすようなほうなので、セカンド種目として取り組んでいます。練習も試合に出る1週間前から助走練習をするぐらいでほとんどしていません。中学時代から走力も上がったので、助走を17歩から19歩に2歩伸ばしました。それがハマったのか、記録につながったと思います。 ――2023年の目標は。 小針 今年の一番の目標はインターハイ(北海道・札幌)で100m、200m、走幅跳の3冠を獲得することです。 ――今季の目指す記録を教えてください。 小針 記録的には100mは11秒5台、200mは23秒台、走幅跳は6m30以上をそれぞれクリアすることです。中学時代から競ってきたロス瑚花アディアさん(城西1東京)はじめ、ライバルに負けないよう頑張りたいです。 構成/花木 雫 次のページ 100mと走幅跳は2022年高校トップ! [caption id="attachment_91923" align="alignnone" width="800"] 22年U16大会100mを制した小針選手[/caption] ◎こばり・あきは/2006年12月19日生まれ。静岡・沼津原中-富士市立高。沼津陸上競技スポーツ少年団で陸上を始め、短距離をメインにしつつ、走幅跳でも全国2位の実績がある。中学進学後は2年時の20年全国中学生大会100mで6位に入ると、3年時の21年全中100mでは2位。U16大会では3位を占めた。高校への移行も順調で、4月から自己新を連発。インターハイでは100mと200mで2位に食い込んだ。自己ベストは100m11秒65、200m24秒25、走幅跳6m19(いずれも22年)で、100mと走幅跳は22年高校リスト1位。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2024.12.04
田中希実がオムロンとパートナーシップ契約締結 23年からセルフケアで機器を愛用
-
2024.12.04
-
2024.12.03
-
2024.12.01
2024.11.10
全国高校駅伝の都道府県代表出そろう!男子前回Vの佐久長聖、2位・倉敷ら駒進める
2024.11.07
アシックスから軽量で反発性に優れたランニングシューズ「NOVABLAST 5」が登場!
2024.11.06
駅伝シーズンに向け、ナイキの「EKIDEN PACK」コレクションが登場!
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.12.04
やり投・北口榛花が日本陸連アスリート・オブ・ザ・イヤー!室伏広治に続き2人目の2年連続受賞
アスレティックスアワード2024 受賞者一覧と、過去のMVP受賞者をチェック ●アスリート・オブ・ザ・イヤー2024 北口榛花(JAL) ・パリ2024オリンピック競技大会 女子やり投 金メダル ・WAダイヤモンドリーグ […]
2024.12.04
田中希実がオムロンとパートナーシップ契約締結 23年からセルフケアで機器を愛用
田中希実が語るマッサージ器の効果 コメント全文 オムロンの低周波治療器に出会ったのは、2023年の初め頃、股関節の繊細なところを痛めかけた時でした。マッサージでは届きにくい部位だったので、ケア方法に困っていたところ、父に […]
2024.12.04
富士通にブダペスト世界陸上代表・山本亜美と東京世界陸上標準突破の井之上駿太が加入!400mHホープが名門へ
12月4日、富士通はホームページで、来年4月1日付で男子400mハードルの井之上駿太(法大)と女子400mハードルの山本亜美(立命大)の2人が入社することを発表した。 井之上は大阪府出身。中学時代は100mや200mに取 […]
2024.12.04
アトランタ五輪女子円盤投金メダルのヴィルダ氏が死去 55歳 パラアスリートとしても活躍
1996年アトランタ五輪女子円盤投の金メダリスト、イルケ・ヴィルダ氏(ドイツ)が12月1日に亡くなった。55歳だった。 ヴィルダ氏はライプツィヒに生まれ、ドイツ統一前は東ドイツ代表として競技していた。1988年に投げた7 […]
2024.12.04
五輪代表・飯塚翔太が東ティモールで子どもと交流 3年連続JICA活動「スポーツは共通言語」
リオ五輪男子4×100mリレー銀メダリストで、今夏のパリ五輪200m代表の飯塚翔大(ミズノ)が12月4日、訪問先の東ティモールからオンラインで現地の活動について報告会見を行った。 独立行政法人国際協力機構(JICA)が主 […]
Latest Issue 最新号
2024年12月号 (11月14日発売)
全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会