HOME 編集部コラム

2020.05.22

編集部コラム「成長のヒント」
編集部コラム「成長のヒント」

毎週金曜日更新!?

★月陸編集部★

攻め(?)のアンダーハンド

リレーコラム🔥

毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ!
陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。
編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。
暇つぶし程度にご覧ください!

第43回「成長のヒント(小川雅生)

緊急事態宣言が徐々に解除され、学校や部活も再開の動きが見え始めてきています。

広告の下にコンテンツが続きます

とはいえ、今までの日常を取り戻すにはまだまだ時間がかかるでしょう。心置きなくスポーツに打ち込める日が来るまで、1人ひとりの心がけが大切になります。

「神は乗り越えられる試練しか与えない」

最近ハマっているあるドラマのセリフですが、苦難と向き合い、それを乗り越えた先に成長はある。そう思って、1日1日を乗り越えていきたいものです。

6月号は「ブカツ応援」をテーマに、さまざまな企画を通して中高生たちに成長への〝ヒント〟を紹介しました。

特に、連続写真を活用した「選手本人が伝授!! トップアスリートから学ぶトレーニングのヒント」では、走・跳・投さまざまな種目の選手19名にご協力をいただき、貴重なアドバイスを掲載しました。

ご自身も苦しい状況に置かれているにも関わらず、本企画をお受けいただいたことに、改めて感謝申し上げます。

その中で、誌面には掲載しきれなかったトップ選手たちの言葉がいくつもあります。ここで少し紹介しましょう。

「砲丸投の動きは、やりたいことが多すぎる。だから今でも続けているんだと思います」

男子砲丸投をリードしてきた畑瀨聡選手(桜門陸友会)の言葉です。

砲丸投には動き始めから投げ終わりまで、いろんな〝技〟が詰まっています。そのすべてをイメージ通りにできることは練習でもなかなかなく、身体の成長や変化とともにまた新たなイメージも湧いてくる。その繰り返しを、37歳になった今も続けています。

そんな畑瀨選手と、同じ砲丸投の回転投法を解説していただいた日本記録保持者・中村太地選手(ミズノ)が共通して挙げていた言葉が、

「脚を使う」

こちらは誌面でも出てきたものですが、連続したページで同じ言葉が出てきたので、あえて再度紹介しました。実際に砲丸を投げる時だけでなく、日常生活から意識すること大事。今からでもできる〝トレーニング〟ですね。

「ずっとやってきたことを生かせるかどうかは自分次第。でも、あきらめずにやってきたこと、チャレンジしてきたこと、目標に向かって取り組んできた姿勢は、社会に入っても必ず生きてきます」

男子短距離の飯塚翔太選手(ミズノ)から、中高生たちへのメッセージとしていただいた言葉です。

インターハイがなくなり、その予選となる都道府県の総体も実施できない状況は「負けることもできない状況は、勝つ以前の問題」で、「声のかけ方はとても難しいですよね」と飯塚選手は話していました。

中高生にとっては、今、この瞬間こそが大切だと思っている人は多いでしょう。「『インターハイがすべて』という人もたくさんいると思います」。インターハイを経験し、優勝の喜びを知っている飯塚選手にとっては「彼らの悔しさは想像できない」と、言葉の選択には慎重でした。

それでも、「長い人生を考えると、試合がなくても、今までやってきたことに自信を持ってほしい」との願いを込め、言葉を届けてくれました。

飯塚選手自身は、「自分の走りを振り返る時間、自分と向き合う時間が増えたことは、メリットだと思っています。緊急事態宣言が解けたら、元気に走れるように準備です」とのこと。

それでも、それぞれが今、この瞬間にできることを大切に、日々を過ごしていきたいものです。
1日も早く日常が戻るまで、やれることは〝今〟もある!

小川雅生(おがわ・まさお)
月刊陸上競技編集部 部長
1977年7月12日生まれ、厄明けの42歳。173cm、71kg、AB型。大阪府東大阪市で出生、兵庫県尼崎市育ち。塚口中→尼崎北高→甲南大。3つ年上の兄の影響で中学から陸上部に入り、大学まで取り組む(専門種目はハードル)。塚口中3年の時、OBで1992年バルセロナ五輪男子走幅跳代表の森長正樹さんの壮行会で生徒会長として花束を渡したが、当時の新聞には私の隣にいた書記のコメントが載っていたという実績を持つ。今季の目標は体重と尿酸値(8.9)の短縮。

編集部コラム第42回「日本実業団記録」(大久保)
編集部コラム第41回「思い出の2016年長野全中」(松永)
編集部コラム第40回「葛藤」(船越)
編集部コラム第39回「何も咲かない寒い日は……」(井上)
編集部コラム第38回「社会の一員としての役割」(山本)
編集部コラム第37回「大学生、高校生、中学生に光を」(向永)
編集部コラム第36回「Tokyo 2020+1」(小川)
編集部コラム第35回「善意」(船越)
編集部コラム第34回「ピンチをチャンスに」(松永)
編集部コラム第33回「日本記録アラカルト」(大久保)
編集部コラム第32回「独断で選ぶ2019年度高校陸上界5選」(井上)
編集部コラム第31回「記録と順位」(山本)
編集部コラム第30回「答えを見つけ出す面白さ」(向永)
編集部コラム第29回「初めてのオリンピック」(小川)
編集部コラム第28回「人生意気に感ず」(船越)
編集部コラム第27回「学生駅伝〝区間賞〟に関するアレコレ」(松永)
編集部コラム第26回「2019年度 陸上界ナンバーワン都道府県は?」(大久保)
編集部コラム第25回「全国男子駅伝の〝私見〟大会展望」(井上)
編集部コラム第24回「箱根駅伝の高速化を検証」(山本)
編集部コラム番外編「勝負師の顔」(山本)
編集部コラム第23回「みんなキラキラ」(向永)
編集部コラム第22回「国立競技場」(小川)
編集部コラム第21回「〝がんばれ〟という言葉の力と呪縛」(船越)
編集部コラム第20回「日本記録樹立者を世代別にまとめてみた」(松永)
編集部コラム第19回「高校陸上界史上最強校は?(女子編)」(大久保)
編集部コラム第18回「独断で選ぶ全国高校駅伝5選」(井上)
編集部コラム第17回「リクジョウクエスト2~そして月陸へ~」(山本)
編集部コラム第16回「強い選手の共通点?」(向永)
編集部コラム第15回「続・ドーハの喜劇?」(小川)
編集部コラム第14回「初陣」(船越)
編集部コラム第13回「どうなる東京五輪マラソン&競歩!?」(松永)
編集部コラム第12回「高校陸上界史上最強校は?(男子編)」(大久保)
編集部コラム第11回「羽ばたけ日本の中距離!」(井上)
編集部コラム第10回「心を動かすもの」(山本)
編集部コラム第9回「混成競技のアレコレ」(向永)
編集部コラム第8回「アナウンス」(小川)
編集部コラム第7回「ジンクス」(船越)
編集部コラム第6回「学生駅伝を支える主務の存在」(松永)
編集部コラム第5回「他競技で活躍する陸上競技経験者」(大久保)
編集部コラム第4回「とらんすふぁ~」(井上)
編集部コラム第3回「リクジョウクエスト」(山本)
編集部コラム第2回「あんな選手を目指しなさい」(向永)
編集部コラム第1回「締め切りとIHと五輪」(小川)

毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。 編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。 暇つぶし程度にご覧ください!

第43回「成長のヒント(小川雅生)

緊急事態宣言が徐々に解除され、学校や部活も再開の動きが見え始めてきています。 とはいえ、今までの日常を取り戻すにはまだまだ時間がかかるでしょう。心置きなくスポーツに打ち込める日が来るまで、1人ひとりの心がけが大切になります。 「神は乗り越えられる試練しか与えない」 最近ハマっているあるドラマのセリフですが、苦難と向き合い、それを乗り越えた先に成長はある。そう思って、1日1日を乗り越えていきたいものです。 6月号は「ブカツ応援」をテーマに、さまざまな企画を通して中高生たちに成長への〝ヒント〟を紹介しました。 特に、連続写真を活用した「選手本人が伝授!! トップアスリートから学ぶトレーニングのヒント」では、走・跳・投さまざまな種目の選手19名にご協力をいただき、貴重なアドバイスを掲載しました。 ご自身も苦しい状況に置かれているにも関わらず、本企画をお受けいただいたことに、改めて感謝申し上げます。 その中で、誌面には掲載しきれなかったトップ選手たちの言葉がいくつもあります。ここで少し紹介しましょう。 「砲丸投の動きは、やりたいことが多すぎる。だから今でも続けているんだと思います」 男子砲丸投をリードしてきた畑瀨聡選手(桜門陸友会)の言葉です。 砲丸投には動き始めから投げ終わりまで、いろんな〝技〟が詰まっています。そのすべてをイメージ通りにできることは練習でもなかなかなく、身体の成長や変化とともにまた新たなイメージも湧いてくる。その繰り返しを、37歳になった今も続けています。 そんな畑瀨選手と、同じ砲丸投の回転投法を解説していただいた日本記録保持者・中村太地選手(ミズノ)が共通して挙げていた言葉が、 「脚を使う」 こちらは誌面でも出てきたものですが、連続したページで同じ言葉が出てきたので、あえて再度紹介しました。実際に砲丸を投げる時だけでなく、日常生活から意識すること大事。今からでもできる〝トレーニング〟ですね。 「ずっとやってきたことを生かせるかどうかは自分次第。でも、あきらめずにやってきたこと、チャレンジしてきたこと、目標に向かって取り組んできた姿勢は、社会に入っても必ず生きてきます」 男子短距離の飯塚翔太選手(ミズノ)から、中高生たちへのメッセージとしていただいた言葉です。 インターハイがなくなり、その予選となる都道府県の総体も実施できない状況は「負けることもできない状況は、勝つ以前の問題」で、「声のかけ方はとても難しいですよね」と飯塚選手は話していました。 中高生にとっては、今、この瞬間こそが大切だと思っている人は多いでしょう。「『インターハイがすべて』という人もたくさんいると思います」。インターハイを経験し、優勝の喜びを知っている飯塚選手にとっては「彼らの悔しさは想像できない」と、言葉の選択には慎重でした。 それでも、「長い人生を考えると、試合がなくても、今までやってきたことに自信を持ってほしい」との願いを込め、言葉を届けてくれました。 飯塚選手自身は、「自分の走りを振り返る時間、自分と向き合う時間が増えたことは、メリットだと思っています。緊急事態宣言が解けたら、元気に走れるように準備です」とのこと。 それでも、それぞれが今、この瞬間にできることを大切に、日々を過ごしていきたいものです。 1日も早く日常が戻るまで、やれることは〝今〟もある!
小川雅生(おがわ・まさお) 月刊陸上競技編集部 部長 1977年7月12日生まれ、厄明けの42歳。173cm、71kg、AB型。大阪府東大阪市で出生、兵庫県尼崎市育ち。塚口中→尼崎北高→甲南大。3つ年上の兄の影響で中学から陸上部に入り、大学まで取り組む(専門種目はハードル)。塚口中3年の時、OBで1992年バルセロナ五輪男子走幅跳代表の森長正樹さんの壮行会で生徒会長として花束を渡したが、当時の新聞には私の隣にいた書記のコメントが載っていたという実績を持つ。今季の目標は体重と尿酸値(8.9)の短縮。
編集部コラム第42回「日本実業団記録」(大久保) 編集部コラム第41回「思い出の2016年長野全中」(松永) 編集部コラム第40回「葛藤」(船越) 編集部コラム第39回「何も咲かない寒い日は……」(井上) 編集部コラム第38回「社会の一員としての役割」(山本) 編集部コラム第37回「大学生、高校生、中学生に光を」(向永) 編集部コラム第36回「Tokyo 2020+1」(小川) 編集部コラム第35回「善意」(船越) 編集部コラム第34回「ピンチをチャンスに」(松永) 編集部コラム第33回「日本記録アラカルト」(大久保) 編集部コラム第32回「独断で選ぶ2019年度高校陸上界5選」(井上) 編集部コラム第31回「記録と順位」(山本) 編集部コラム第30回「答えを見つけ出す面白さ」(向永) 編集部コラム第29回「初めてのオリンピック」(小川) 編集部コラム第28回「人生意気に感ず」(船越) 編集部コラム第27回「学生駅伝〝区間賞〟に関するアレコレ」(松永) 編集部コラム第26回「2019年度 陸上界ナンバーワン都道府県は?」(大久保) 編集部コラム第25回「全国男子駅伝の〝私見〟大会展望」(井上) 編集部コラム第24回「箱根駅伝の高速化を検証」(山本) 編集部コラム番外編「勝負師の顔」(山本) 編集部コラム第23回「みんなキラキラ」(向永) 編集部コラム第22回「国立競技場」(小川) 編集部コラム第21回「〝がんばれ〟という言葉の力と呪縛」(船越) 編集部コラム第20回「日本記録樹立者を世代別にまとめてみた」(松永) 編集部コラム第19回「高校陸上界史上最強校は?(女子編)」(大久保) 編集部コラム第18回「独断で選ぶ全国高校駅伝5選」(井上) 編集部コラム第17回「リクジョウクエスト2~そして月陸へ~」(山本) 編集部コラム第16回「強い選手の共通点?」(向永) 編集部コラム第15回「続・ドーハの喜劇?」(小川) 編集部コラム第14回「初陣」(船越) 編集部コラム第13回「どうなる東京五輪マラソン&競歩!?」(松永) 編集部コラム第12回「高校陸上界史上最強校は?(男子編)」(大久保) 編集部コラム第11回「羽ばたけ日本の中距離!」(井上) 編集部コラム第10回「心を動かすもの」(山本) 編集部コラム第9回「混成競技のアレコレ」(向永) 編集部コラム第8回「アナウンス」(小川) 編集部コラム第7回「ジンクス」(船越) 編集部コラム第6回「学生駅伝を支える主務の存在」(松永) 編集部コラム第5回「他競技で活躍する陸上競技経験者」(大久保) 編集部コラム第4回「とらんすふぁ~」(井上) 編集部コラム第3回「リクジョウクエスト」(山本) 編集部コラム第2回「あんな選手を目指しなさい」(向永) 編集部コラム第1回「締め切りとIHと五輪」(小川)

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.16

上海ハーフに前回8位の太田蒼生、國學院大・上原琉翔、青学大の黒田然らエントリー

4月20日に行われる上海ハーフマラソン(4月20日)のエントリーが発表されており、プロランナーとなった青学大卒の太田蒼生(GMOインターネットグループ)が登録した。太田は青学大時代、4年連続で箱根駅伝に出走。3年時は3区 […]

NEWS ダイヤモンドリーグ第1戦厦門に110mH泉谷駿介と村竹ラシッドが登録!サニブラウン、三浦龍司、豊田兼もエントリー

2025.04.16

ダイヤモンドリーグ第1戦厦門に110mH泉谷駿介と村竹ラシッドが登録!サニブラウン、三浦龍司、豊田兼もエントリー

世界最高峰のダイヤモンドリーグ(DL)第1戦となる厦門大会(中国/4月26日)のエントリーリストが発表された。 男子110mハードルには、ブダペスト世界選手権5位の泉谷駿介(住友電工)と、パリ五輪5位の村竹ラシッド(JA […]

NEWS 人間スポーツ科学科を持つ公立高校が「O2Room®」を導入、スポーツコンディショニングの授業に活用
PR

2025.04.16

人間スポーツ科学科を持つ公立高校が「O2Room®」を導入、スポーツコンディショニングの授業に活用

全国区で活躍する部活動もサポート 2016年に創立100周年を迎えた大阪の伝統校でもある府立桜宮高等学校。1980年にこれまでの普通科に加え大阪府内では初めてとなる体育科を新設し、さらに1999年にはスポーツ健康科学科を […]

NEWS 東京世界陸上競歩代表を発表!20km世界記録の山西利和、35km・川野将虎、女子は藤井菜々子、最多6度目の岡田ら

2025.04.16

東京世界陸上競歩代表を発表!20km世界記録の山西利和、35km・川野将虎、女子は藤井菜々子、最多6度目の岡田ら

日本陸連は4月16日、東京世界選手権の競歩代表9名を発表した。 男子20kmは2月の日本選手権を1時間16分10秒の世界新で制した山西利和(愛知製鋼)が4大会連続の代表に内定済みで、同2、3位の丸尾知司(愛知製鋼)、吉川 […]

NEWS 「Tokyo:Speed:Race」に太田智樹、近藤亮太、前田穂南、小林香菜らがエントリー! 海外トップ選手も参加 5月3日に神宮外苑で開催

2025.04.16

「Tokyo:Speed:Race」に太田智樹、近藤亮太、前田穂南、小林香菜らがエントリー! 海外トップ選手も参加 5月3日に神宮外苑で開催

アシックスは4月16日、さまざまなレベルのランナーが自己ベスト更新に挑戦できるレースイベント「Tokyo:Speed:Race」(5月3日)に出場するエリート選手のメンバーを発表した。 同大会はロードレースでは初となるペ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top