2022.12.22
初出場の全日本大学駅伝も5区区間3位と好走
夏に体調を崩し、自身が思ったよりも走り込むことができなかったが、出雲駅伝に向けて徐々に復調。最終6区を任され、前年を1つ上回る総合6位でフィニッシュした。
初出場となった全日本大学駅伝では5区を担当。3、4区で少しずつ順位を下げる悪い流れをスパッと断ち切り、区間3位の快走で総合順位を6位から4位に押し上げた。3位以内を目標に掲げていただけに、総合5位という成績は心から喜べる成績ではなかったかもしれない。しかし、自身の走りがチームの力になっていることを改めて実感した大会となった。
「『嶋津さんにまで持っていけば、何とかしてくれる』。チームからもそう言ってもらえるようになりました。それを聞くと、競技の速さだけではなく、チームの心の支えになれているのかな、と思えるようになりました」
普段から底抜けに明るく、チームのムードメーカーでもある嶋津。しかし、「本来はいないはずの選手である」という思いがあったことから「ここ(チーム)にいても良いのかな、と思うこともありました」と不安もあったことを明かす。
「僕の役割はチームの心の支えになること。特に1、2年生たちに対して、自分が経験してきたことを生かしたサポートができればと思ってきました。後輩たちから感謝の言葉をもらうことで『あ、僕ももう一年いても良いんだ』って思えたんです。だからこそ、最後までこのチームのためにがんばろう、と思うことができました」
次のページ 「最後まで全力で楽しんで走り抜けたい」
5年目もバージョンアップ
嶋津雄大(4年)は、近年の創価大の躍進を象徴する人物だ。 初めて走った2年時の箱根駅伝で10区を任され、チームを初シードに導く区間新(区間1位)の快走を見せた。翌年は4区を担当し、2位から先頭へ立つ走りで往路優勝&総合2位に貢献。前回大会では再度4区を走り、一度走った経験を生かして2度目の区間賞を獲得した。 そして、3年時に半年間の休学を経たことで“5年目”を迎えた今季。さらなるパワーアップを遂げ、創価大を支える“3本柱”の一角を担っている。 「あの時の嶋津は速かった、ではなく、あの時の嶋津も速かった、と言われ続けるように、ずっと自分をバージョンアップし続けていきたいんです。そういう気持ちでやってきましたし、それができているとも思っています」 今シーズンは、日本学生個人選手権で葛西潤(4年)とともにワン・ツーフィニッシュを飾り、延期により白紙にはなったものの、ワールドユニバーシティゲームズの代表権を獲得。日本に留まらず、世界への挑戦権を手に入れられるだけの実力があることを世間に知らしめた。 さらに、チームの鬼門であった全日本大学駅伝選考会でも好走し、初の本戦出場の原動力となった。嶋津はこの1年で一番うれしかったこととして、「全日本大学駅伝への出場が決まったこと」を挙げている。 「やっぱり4回落ちているので、本当に跳びはねるくらいうれしかったです。これだけでも、1年残った意味があったんじゃないかと思うくらいです」 次のページ 初出場の全日本大学駅伝も5区区間3位と好走初出場の全日本大学駅伝も5区区間3位と好走
夏に体調を崩し、自身が思ったよりも走り込むことができなかったが、出雲駅伝に向けて徐々に復調。最終6区を任され、前年を1つ上回る総合6位でフィニッシュした。 初出場となった全日本大学駅伝では5区を担当。3、4区で少しずつ順位を下げる悪い流れをスパッと断ち切り、区間3位の快走で総合順位を6位から4位に押し上げた。3位以内を目標に掲げていただけに、総合5位という成績は心から喜べる成績ではなかったかもしれない。しかし、自身の走りがチームの力になっていることを改めて実感した大会となった。 「『嶋津さんにまで持っていけば、何とかしてくれる』。チームからもそう言ってもらえるようになりました。それを聞くと、競技の速さだけではなく、チームの心の支えになれているのかな、と思えるようになりました」 [caption id="attachment_89357" align="alignnone" width="800"]
「最後まで全力で楽しんで走り抜けたい」
「自分が入学することで、チームを箱根の常連校にしたかった」という目標は達成できた。あとは悔いのないように最後の箱根を走り切るだけだ。 区間賞2回(うち1回は区間新)、区間2位1回(先頭を逆転)。“箱根の申し子”と言ってもいいほど、嶋津は箱根に愛されてきた。 そんな男が、「本当に最後の箱根駅伝」を迎える。たとえ何が待ち受けていようとも、嶋津は嶋津らしい、魂のこもった熱い走りで乗り越える。自分の支えてくれたチームのために、自分が支えとなれたチームのために。目標に掲げる、総合優勝に向けて――。 「ここまできたら、せっかく得られたもう一回チャレンジできることを全力で楽しんで最後まで走り抜けたい。目指しているのは、4年連続で日本人トップを飾ること。あとは全力で臨むだけです」 [caption id="attachment_89356" align="alignnone" width="800"]
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.02.22
石井優吉がショートトラック800m1分46秒41の日本新!
2025.02.22
JMCランキング暫定1位の西山雄介がコンディション不良により欠場/大阪マラソン
2025.02.22
【男子ハンマー投】アツオビン・アンドリュウ(花園高3) 61m59=一般規格高校歴代2位
-
2025.02.22
-
2025.02.22
-
2025.02.21
-
2025.02.21
2025.02.17
日本郵政グループ女子陸上部 「駅伝日本一」へのチームづくりとコンディショニング
2025.02.16
男子は須磨学園が逆転勝ち! 女子は全国Vの長野東が強さ見せる/西脇多可高校新人駅伝
-
2025.02.16
-
2025.02.16
-
2025.02.22
-
2025.02.16
-
2025.02.16
2025.02.02
【大会結果】第77回香川丸亀国際ハーフマラソン(2025年2月2日)
2025.02.02
大迫傑は1時間1分28秒でフィニッシュ 3月2日の東京マラソンに出場予定/丸亀ハーフ
-
2025.02.14
-
2025.02.09
-
2025.02.02
-
2025.01.26
-
2025.01.31
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.02.22
石井優吉がショートトラック800m1分46秒41の日本新!
2月21日、米国ペンシルベニア州カレッジステーションでペンシルベニア州立大の学内学内競技会が同校の室内競技場(1周200m)で行われ、男子800mで石井優吉(ペンシルベニア州立大)が1分46秒41のショートラック日本記録 […]
2025.02.22
JMCランキング暫定1位の西山雄介がコンディション不良により欠場/大阪マラソン
◇大阪マラソン2025(2月24日/大阪・大阪府庁前スタート・大阪城公園フィニッシュ) 大阪マラソンの主催者は2月22日、招待選手の西山雄介(トヨタ自動車)がコンディション不良により欠場することを発表した。 西山は22年 […]
2025.02.22
【男子ハンマー投】アツオビン・アンドリュウ(花園高3) 61m59=一般規格高校歴代2位
2月22日、京都市の京産大総合グラウンド競技場で第11回京都陸協記録会が行われ、一般規格の男子ハンマー投でアツオビン・アンドリュウ(花園高3京都)が高校歴代2位となる61m59をマークした。 アツオビンは昨年のU20日本 […]
2025.02.22
円盤投・堤雄司が自己2番目の61m76でV 女子100mH青木益未は13秒04 福田翔太、郡菜々佳も優勝/WAコンチネンタルツアー
【動画】円盤投で堤雄司が投げた61m76 61m76セカンドベスト pic.twitter.com/OqeyrhsNej — Yuji Tsutsumi(堤 雄司) (@NeoTsutsumi) Februa […]
Latest Issue
最新号

2025年3月号 (2月14日発売)
別府大分毎日マラソン
落合 晃×久保 凛
太田智樹、葛西潤
追跡箱根駅伝&高校駅伝