2022.12.21
1区を走るつもりで準備
今季は7月の記録会5000mで13分55秒76と自己ベストを更新。11月20日の学連10000m記録挑戦競技会では28分45秒21と、ついに28分台へ突入した。
今回は「1区を走るつもりで夏から準備してきました」。各大学のエース級のランナーたちと戦う覚悟はできている。
目に焼きついているのは尊敬する先輩の姿。前回の1区で木榑杏祐(現・埼玉医科大グループ)が高速レースで粘り強く第2集団に食らいつき、トップと1分23秒差の10位で2区のライモイ・ヴィンセント(現・スズキ)へタスキをつないだ。
「前回の箱根では、木榑さんの走りから力をもらえた感じがして、自分もやってやろうという気持ちになったんです。今度は自分がそういう走りを見せて、他の9人のメンバーにいい流れを作りたい」

綱島は前回の箱根駅伝で9区区間6位と力走
その木榑も高校時代は5000m15分台の選手だったが、大学4年間で努力を積み重ねた。小川博之監督は「大学で強くなる選手が多いのが国士大」と言う。木榑も、綱島も、「見本になるような選手」(小川監督)だ。
前回の快走で、大きな自信を手に入れたと同時に、背負うものも大きくなった。「4年生になって、エースとして自分がチームを引っ張っていくんだという気持ちになりました。最後の箱根駅伝には特別な思いがあります。後輩たちのためにシード権を取りたい」。
レース前は大好きなK-POPを聴いて気持ちを高めるのがルーティン。今回も、一番お気に入りのIZ*ONEを聴いて気持ちを上げ、スタート地点へ向かう。
つなしま・たつや/2000年10月30日生まれ。神奈川県横浜市出身。163cm・50kg。神奈川・藤の木中→湘南学院高。5000m13分55秒76、10000m28分45秒21、ハーフ1時間3分46秒
文/小川誠志
吹奏楽部を断念して陸上部へ
快走の予感はあった。 3年生だった前回の箱根駅伝、綱島辰弥は9区を区間6位、国士大の区間記録となる1時間9分09秒で駆け抜けた。あの走りをこう振り返る。 「12月末の練習で、5kmの単独走3本を設定タイムより速いタイムを出すことができました。すごく感触が良かったんです。実際のレースでも、前半のアップダウンが終わってからの平地でも余裕がありました。『今日はいける日だな』と思いましたが、後半もまさかここまで粘れるとは思わなかったです」 その日走りは、100点満点で言うと「200点です」と笑顔で答えていた。 神奈川県横浜市出身。子供の頃から箱根を夢見て走り始めた……というタイプではない。実は音楽が好きでピアノを習っていたほど。藤の木中に入学した時には吹奏楽部に入部するつもりだった。 「吹奏楽部の同期が自分以外は全員女の子だったんので入部をやめました」。入学後のスポーツテストで50mのタイムが良かったことから陸上部に入った。 県大会レベルだったものの、走ることがどんどん好きになった綱島。湘南学院高へ進学したのは「高校ではもっと部員が多いところで楽しくやりたかった」からだった。3000m障害に挑戦すると、関東高校新人で4位など少しずつ力をつけていく。 「自分も箱根を走りたい」と強く思ったのは1年目で5、6区のサポートに回ってから。2年目の本戦デビューは10区区間16位で、前回の快走でチームのエース格になった。 次ページ 1区を走るつもりで準備1区を走るつもりで準備
今季は7月の記録会5000mで13分55秒76と自己ベストを更新。11月20日の学連10000m記録挑戦競技会では28分45秒21と、ついに28分台へ突入した。 今回は「1区を走るつもりで夏から準備してきました」。各大学のエース級のランナーたちと戦う覚悟はできている。 目に焼きついているのは尊敬する先輩の姿。前回の1区で木榑杏祐(現・埼玉医科大グループ)が高速レースで粘り強く第2集団に食らいつき、トップと1分23秒差の10位で2区のライモイ・ヴィンセント(現・スズキ)へタスキをつないだ。 「前回の箱根では、木榑さんの走りから力をもらえた感じがして、自分もやってやろうという気持ちになったんです。今度は自分がそういう走りを見せて、他の9人のメンバーにいい流れを作りたい」 [caption id="attachment_89346" align="alignnone" width="800"]
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.02.22
石井優吉がショートトラック800m1分46秒41の日本新!
2025.02.22
JMCランキング暫定1位の西山雄介がコンディション不良により欠場/大阪マラソン
2025.02.22
【男子ハンマー投】アツオビン・アンドリュウ(花園高3) 61m59=一般規格高校歴代2位
-
2025.02.22
-
2025.02.22
-
2025.02.21
-
2025.02.21
2025.02.17
日本郵政グループ女子陸上部 「駅伝日本一」へのチームづくりとコンディショニング
2025.02.16
男子は須磨学園が逆転勝ち! 女子は全国Vの長野東が強さ見せる/西脇多可高校新人駅伝
-
2025.02.22
-
2025.02.16
-
2025.02.16
-
2025.02.16
-
2025.02.16
2025.02.02
【大会結果】第77回香川丸亀国際ハーフマラソン(2025年2月2日)
2025.02.02
大迫傑は1時間1分28秒でフィニッシュ 3月2日の東京マラソンに出場予定/丸亀ハーフ
-
2025.02.14
-
2025.02.09
-
2025.02.02
-
2025.01.26
-
2025.01.31
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.02.22
石井優吉がショートトラック800m1分46秒41の日本新!
2月21日、米国ペンシルベニア州カレッジステーションでペンシルベニア州立大の学内学内競技会が同校の室内競技場(1周200m)で行われ、男子800mで石井優吉(ペンシルベニア州立大)が1分46秒41のショートラック日本記録 […]
2025.02.22
JMCランキング暫定1位の西山雄介がコンディション不良により欠場/大阪マラソン
◇大阪マラソン2025(2月24日/大阪・大阪府庁前スタート・大阪城公園フィニッシュ) 大阪マラソンの主催者は2月22日、招待選手の西山雄介(トヨタ自動車)がコンディション不良により欠場することを発表した。 西山は22年 […]
2025.02.22
【男子ハンマー投】アツオビン・アンドリュウ(花園高3) 61m59=一般規格高校歴代2位
2月22日、京都市の京産大総合グラウンド競技場で第11回京都陸協記録会が行われ、一般規格の男子ハンマー投でアツオビン・アンドリュウ(花園高3京都)が高校歴代2位となる61m59をマークした。 アツオビンは昨年のU20日本 […]
2025.02.22
円盤投・堤雄司が自己2番目の61m76でV 女子100mH青木益未は13秒04 福田翔太、郡菜々佳も優勝/WAコンチネンタルツアー
【動画】円盤投で堤雄司が投げた61m76 61m76セカンドベスト pic.twitter.com/OqeyrhsNej — Yuji Tsutsumi(堤 雄司) (@NeoTsutsumi) Februa […]
Latest Issue
最新号

2025年3月号 (2月14日発売)
別府大分毎日マラソン
落合 晃×久保 凛
太田智樹、葛西潤
追跡箱根駅伝&高校駅伝