2022.12.23
新人2人のSGホールディングス志望理由は?
──中谷選手と橋本選手は今年4月に入社しました。実業団で競技を続けるにあたりSGホールディングスを選んだ理由を教えてください。
中谷 早大時代は比較的自由にやらせていただいたので、自分なりにアレンジしながら練習できる環境を探していたんです。そのなかで、練習環境も良くて、強い先輩もいる。大学の流れを引き継いで競技を続けられるのかなと思って選びました。
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長野・佐久長聖高、早大を通じて「世代トップ」のランナーとして注目されてきた中谷
橋本 僕は大学で競技を引退するつもりでいました。でも、4年生の秋以降に記録が伸びてきて、自分の可能性を広げたい、もう少し競技を続けたい、と思ったときに声をかけていただいたのが理由です。
──橋本選手は明大に入学したのもスポーツ推薦ではなく、大学時代は一般の就職活動をされていたそうですね。
橋本 鉄鋼メーカーに内定をいただいていたんですけど、物流業界も考えていたんです。SGホールディングスは競技面だけでなく、社会貢献も含めて、自分にとっては最高な企業だと思いました。
──中谷選手は高校時代から世代トップとして活躍してきました。大学の4年間をどう振り返りますか?
中谷 仲間や指導者にも恵まれて、他校ではできないような経験をたくさんさせていただき、本当に濃い4年間だったと思っています。ただ、高校時代と比べて苦しいこともたくさんありました。うまくいかないことも多々あって、自分が思い描いていた大学4年間とはちょっと違った部分もあったと思っています。
──鈴木選手にうかがいますが、対照的な新人2人を迎え、先輩としての心境、チームの反応はいかがですか?
鈴木 他のチームから実績ある選手が加入したこともあり、SGホールディングスは強くなっています。そのなかで、タイプが異なる楽しみな新人が入社しました。いろんな大学のメソッドを受け継いだ選手たちが集まることで、チームはもっと強くなると思います。また、注目されるような選手に「SGホールディングスへ入りたい」と言ってもらえるようになったのは、先輩としてすごくうれしいです。
──学生から実業団選手という立場になりました。競技に対する心構えも変わったと思います。
中谷 昨年度までと違って、走るのが仕事になるので、より結果を残さないといけません。会社を始め、多くの方たちに応援していただいているので、結果で恩返しするんだという思いが強くなりました。
橋本 僕の場合、大学はスポーツ推薦で入ったわけではなかったので、正直、「結果が出なくても仕方ない」という気持ちがあったんです。でも、実業団選手は責任があります。学生時代よりも考えてトレーニングを積んでいますし、いい環境でやらせていただけることに結果で恩返すしかありません。
──鈴木選手と中谷選手は東京・西葛西、橋本選手は滋賀・守山を拠点としています。東京と滋賀でトレーニングなどに違いはあるのでしょうか?
鈴木 東京はトラックメイン、滋賀はマラソン・駅伝というイメージですね。東京は練習メニューを個々で相談しながら、合わせるところは他の選手と一緒にやっている感じです。関東出身の選手が多いので、トレーニングや治療院を継続しやすい環境を与えていただいています。
橋本 東京と違って滋賀はスタミナ強化の練習が多いんです。1本1本の質は高くないかもしれないけど、間のレストをアレンジして、いやらしいきつさを求めている。レースを意識したトレーニングができているなと感じています。
次は 「青学大の鈴木から卒業」
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前回のニューイヤー駅伝は最終7区で11位から7位へ躍進
──前回のニューイヤー駅伝はチーム最高順位となる7位に入りました。それぞれどんな感想をお持ちですか? 鈴木 僕自身、1年目のニューイヤー駅伝(2021年)は最終7区で8位から10位に順位を落としてしまい、非常に悔しい思いをしました。前回は「今度こそ」という思いで1年間やってきて、スピード区間の3区(13.6km)で自分の力を100%発揮できたと思います(区間9位の走りで19位から15位に浮上)。ただ、競り合う選手が強く、力不足を感じた部分もありました。最後はアンカー(15.5km)の三上嵩斗さんの底力(11位から7位に浮上)を見させてもらって、僕も本当にうれしかったです。 [caption id="attachment_88895" align="alignnone" width="800"]
新人2人のSGホールディングス志望理由は?
──中谷選手と橋本選手は今年4月に入社しました。実業団で競技を続けるにあたりSGホールディングスを選んだ理由を教えてください。 中谷 早大時代は比較的自由にやらせていただいたので、自分なりにアレンジしながら練習できる環境を探していたんです。そのなかで、練習環境も良くて、強い先輩もいる。大学の流れを引き継いで競技を続けられるのかなと思って選びました。 [caption id="attachment_88896" align="alignnone" width="800"]
日本選手権5000m4位などの活躍で「青学大の鈴木」から卒業
──2022年ももうすぐ終わります。今季の自己評価をお願いいたします。 鈴木 今季は日本選手権の入賞を目標にしてきました。ニューイヤー駅伝後にギックリ腰になって出遅れましたが、5月のゴールデンゲームズ(宮崎・延岡市)の5000mで13分30秒を切って、6月の日本選手権(大阪市)で勝負するというプランを立てたんです。2つとも目標を達成できて、日本選手権5000mは4位(13分32秒39)に入ることができました。青学大を卒業して、やっと自分で誇れるような結果を残せた。「青学大の鈴木」と言われ続けることがコンプレックスだったので、それを払拭することができたと思います。 [caption id="attachment_88897" align="alignnone" width="800"]
橋本は関西実業団駅伝でいきなり最長区間を担う
橋本 僕は入社してすぐに左足首上部がコンパートメント症候群(腫れてしびれや痛みが出る症状)になり、10日間ほど入院しました。7月から走り始めて、10月16日の東京レガシーハーフマラソンで自己ベスト(1時間3分01秒)。関西実業団駅伝(和歌山・田辺市)も任された区間でそれなりに走れたので、徐々に調子を上げられているかなと思います。 ──2連覇がかかった11月13日の関西実業団駅伝はNTT西日本に先着を許しての2位。橋本選手は最長区間の5区(16.0㎞)を任されて、区間3位でした。 橋本 自分はスピードでガンガン行くよりも淡々と走る方が得意ですが、終盤で大塚製薬・上門大祐さんに離されました。全体的な走力が足りなかったと思うので、トレーニングを継続して、もっと土台を上げていきたいです。また、最長区間を任されたのをひとつの自信にしたいと思います。 [caption id="attachment_88898" align="alignnone" width="800"]
ニューイヤー駅伝では「5位以内」を狙いたい
──次は28年連続29回目のニューイヤー駅伝です。現在の状態と個人の目標を教えてください。 鈴木 去年は関西実業団駅伝の後に少し故障してしまい、ニューイヤー駅伝にギリギリ合わせた感じでした。今年は1月1日に調子が合うように、ピーキングを少しずらしながらやっています。前回の3区はキロ2分50秒ペースで押していけばいいと思っていたんですけど、周囲のレベルが予想以上に高かった。今季は5000mで13分30秒をクリアできたので、キロ2分45秒ペースで13.6㎞を押していきたい。また3区を任されることになると思いますが、1・2区の選手がいい順位できてくれるのを願っています。 中谷 状態を100%戻すのは厳しいと思うので、80%ぐらいまでは戻して、任された区間をしっかりと走りたい。今季は納得いくレースはほとんどないので、ニューイヤー駅伝で存在感をアピールして、来季のトラックシーズンにつなげていきたいです。 橋本 僕がニューイヤー駅伝に出場するとしたら後半区間だと思うので、6区あたりを狙いたいですね。区間10番以内をひとつの目標に置いています。11月27日の日体大長距離競技会10000mでも28分36秒02の自己ベストが出ましたし、最後の宮崎合宿でしっかりとトレーニングを積んでいきたいです。 ──ニューイヤー駅伝のチーム目標を教えてください。 鈴木 前回以上、自分としては、できれば「5位以内」を狙いたいと考えています。普段は東京と滋賀で別々に練習をしていますが、12月中旬から宮崎合宿で同じメニューをやりました。元日を走れるのは7人だけなので、本当にピリピリした雰囲気の合宿になりました。 [caption id="attachment_88899" align="alignnone" width="800"]
全国高校駅伝の思い出
──12月25日にはSGホールディングスが特別協賛している全国高校駅伝が開催されます。中谷選手は長野・佐久長聖高時代に大活躍しました。一番の思い出はどんなことですか? 中谷 やはり全国優勝した高3の時(2018年)ですね。3年時は狙って、勝つことができました。1年間目標にしていたので本当にうれしかったです。監督も1区(10km)に起用するか、(複数の留学生とも競う)3区(8.0875km)に起用するか迷っていたようで、最後は「どっちに行きたいんだ?」と聞かれて、希望していた1区に決まりました。区間賞でしたけど、2区だった2学年下の服部凱杏(現・立教大)からは「ちょっと予想外でした」と言われました(笑)。 [caption id="attachment_88900" align="alignnone" width="693"]
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