2022.12.14
日本初にして唯一の陸上中距離プロチーム「阿見ACシャークス」のメンバーが12月14日、スポンサー契約をしている米国No.1ランニングシューズブランド「ブルックス」の新作発表イベントに出席し、今季の反省や来季への抱負などを語った。
今季はキャプテンの楠康成が3000m障害で日本選手権4位(8分25秒70=日本歴代9位)に入り、秋の国体で優勝。飯島陸斗は日本選手権1500mで2位を占め、翌月には自己ベストを一気に3秒も更新する3分38秒35をマーク。7月に新加入した1500m南スーダン代表のグエン・アブラハム(自己ベスト3分39秒70)がオレゴン世界選手権にも出場するなどの活躍をした。
楠は「やれることはやってのこの結果。自分としてはやり切った気持ちはある」と話したものの、日本選手権で上位に入った三浦龍司(順大)、青木涼真(Honda)、山口浩勢(愛三工業)の3名は世界の舞台に進出。それにあと一歩及ばなかった悔しさはあり、「自分の見たい〝景色〟を見られなかったですし、シャークスとして(自身と飯島は)世界に飛び出すことができなかった。新戦力のアブラハムが勢いをつけてくれた流れを来シーズンにつなげ、チームみんなでブダペスト(世界選手権)に進めるようにがんばっていきたい」と決意を新たにした。
飯島は「日本選手権2位という結果は良かったのですが、世界選手権を目指していたので、やはり『自分の取り組みが足りなかったかな』という思いはある。この冬は有酸素系のベースを地道に上げ、動きの課題も克服していきたい。日本の男子中距離もレベルが上がってきているので、その流れに乗りつつ、その中で勝ち抜くための自信をつけていきたい」と秘めたる闘志を覗かせた。
ブダペスト世界選手権の参加標準記録は3000m障害(出場枠36名)が8分15秒00、1500m(出場枠56名)は3分34秒20。ワールドランキングで進出できる目安もそれぞれ8分22秒00と3分35秒00とハイレベルではあるが、楠と飯島はその高みを目指していく。

3選手は12月22日から日本で初めて発売されるブルックスの中長距離用スパイクシューズの良さをアピールした
この日のランニングイベントでは、1月1日から発売される新作ランニングシューズ「HYPERION MAX」のほか、12月22日より日本で初めて発売されるブルックスの中長距離用スパイクシューズ、「ELMN8 7(エリミネト7)」(800m~3000m用/カーボンプレート入り)と「Wire8(ワイヤー8)」(3000m~10000m用)の2品番も紹介されたが、今年の日本選手権からひと足先に「ELMN8 7」を履いていた飯島は「このスパイクで自己ベストを3秒も短縮できました」ときっぱり。楠も「Wire8」で自己記録を塗り替えており、日本初の中距離プロチームの2人が、日本初上陸のブルックス製スパイクの良さをアピールしていた。

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.03.29
編集部コラム「いつのまにか700号超え」
-
2025.03.28
-
2025.03.28
2025.03.23
女子は長野東が7年ぶりの地元V アンカー・田畑陽菜が薫英女学院を逆転/春の高校伊那駅伝
-
2025.03.25
2025.03.02
初挑戦の青学大・太田蒼生は途中棄権 果敢に先頭集団に挑戦/東京マラソン
2025.03.02
太田蒼生は低体温症と低血糖で途中棄権 「世界のレベルを知れて良い経験」/東京マラソン
-
2025.03.23
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.03.29
編集部コラム「いつのまにか700号超え」
攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム?? 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。 編集スタッフが週替りで […]
2025.03.29
齋藤みう3000m障害で9分41秒57 自己ベスト4秒以上更新して日本歴代6位、学生歴代2位
第319回日体大長距離競技会初日が3月29日、神奈川・横浜市の同大学健志台キャンパス競技場で行われ、女子3000m障害で齋藤みう(日体大4)が日本歴代6位、学生歴代2位の9分41秒57をマークした。 齋藤のこれまでのベス […]
2025.03.28
【世界陸上プレイバック】五輪ボイコットきっかけに創設!クラトフヴィロヴァが女子400mと800mで今も大会記録に残る2冠 日本は室伏重信ら出場も入賞ゼロ
今年、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪大会を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。これま […]
2025.03.28
【高校生FOCUS】女子三段跳・山﨑りりや(鳴門渦潮高)日本高校女子初の13m到達、大学で学生記録挑戦
FOCUS! 高校生INTERVIEW 山﨑りりや Yamasaki Ririya 鳴門渦潮高3徳島 高校アスリートをフォーカスするコーナー。年度末を迎えますが、振り返ってみれば、2024年度は高校生による日本記録樹立を […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報