HOME 国内

2022.12.03

復活した福岡国際マラソン 海外勢に挑む河合代二や細谷翔馬、市田孝、村山謙太ら「リスタート」最初の王者は!?
復活した福岡国際マラソン 海外勢に挑む河合代二や細谷翔馬、市田孝、村山謙太ら「リスタート」最初の王者は!?

福岡国際マラソン2022が12月4日(日)に行われる。同大会は、日本陸連ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズのグレード1で、ブダペスト世界選手権選考会やパリ五輪マラソン代表選考会マラソングランドチャピオンシップ(MGC)出場権獲得対象大会を兼ねている。

一度は途切れかけた伝統の「FUKUOKA」が蘇った。1947年に「金栗賞朝日マラソン」として産声を上げた同大会。かつて世界のトップランナーがしのぎを削り、世界陸連のヘリテージプラーク(陸上世界遺産)にも選ばれた歴史のあるレースだった。

経済面や注目度低下を理由に第75回大会(21年12月)をもって幕が下ろされることが決定。ところが事態は急転し、後継大会として「福岡国際マラソン2022」を開催することが今年3月に発表された。

日本人招待選手は8名。なかでも最も良い自己記録を持つのが河合代二(トーエネック)だ。今年3月の東京マラソンでは2時間8分31秒をマーク。10000mの自己ベストが27分34秒86というスピードランナーだ。2時間11分29秒以内で走ればMGC出場権を獲得する。前々日会見では「苦しい場面があると思うが強い気持ちを持ちたい」と語った。

箱根駅伝で帝京大の5区を務め2年連続で区間賞を獲得した「山のペガサス」細谷翔馬(天童市役所)も参戦。在学中だった3月の東京マラソンで学生歴代3位となる2時間9分18秒をマークして注目を集めた。公務員として市役所で勤務しながらトレーニングを積んでいるが、「コンディションは良い」。こちらもMGCを狙うと宣言している。

「順調に仕上げてきた」と言う村山謙太(同)にとっては10回目の42.195km。駒大時代からエースとして活躍し、15年には10000mで北京世界選手権に出場した。マラソンでは2時間9分切りが19年のベルリンのみ(2時間8分56秒)。10月の東京レガシーハーフでは日本人トップに立っているだけに、節目の福岡で持てるポテンシャルを発揮できれば上位のチャンスがありそうだ。

30歳になった市田孝(旭化成)は2019年福岡以来、3年ぶりのフルマラソン。再出発となる今大会でどんな走りを見せるか。

海外勢では2時間4分48秒の自己記録を持ち、15年北京世界選手権で銀メダルを獲得しているイエマネ・ツェガエ(エチオピア)や、09年ベルリン・11年テグ世界選手権で連覇・12年ロンドン五輪銀メダリストのアベル・キルイ(ケニア)ら、強力メンバーが出場予定だ。

これまで同様、平和台陸上競技場を発着として市内を巡るコースで、12時10分に号砲が鳴る。テレビ朝日系列24局ネットで正午から中継。解説は瀬古利彦氏、青学大の原晋監督が務め、ゲストとして大迫傑(Nike)が出演する。

廃止から一転、伝統が受け継がれることとなった福岡国際マラソン。新たな歴史の一ページを、いち早く刻むのは果たして。

福岡国際マラソン2022が12月4日(日)に行われる。同大会は、日本陸連ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズのグレード1で、ブダペスト世界選手権選考会やパリ五輪マラソン代表選考会マラソングランドチャピオンシップ(MGC)出場権獲得対象大会を兼ねている。 一度は途切れかけた伝統の「FUKUOKA」が蘇った。1947年に「金栗賞朝日マラソン」として産声を上げた同大会。かつて世界のトップランナーがしのぎを削り、世界陸連のヘリテージプラーク(陸上世界遺産)にも選ばれた歴史のあるレースだった。 経済面や注目度低下を理由に第75回大会(21年12月)をもって幕が下ろされることが決定。ところが事態は急転し、後継大会として「福岡国際マラソン2022」を開催することが今年3月に発表された。 日本人招待選手は8名。なかでも最も良い自己記録を持つのが河合代二(トーエネック)だ。今年3月の東京マラソンでは2時間8分31秒をマーク。10000mの自己ベストが27分34秒86というスピードランナーだ。2時間11分29秒以内で走ればMGC出場権を獲得する。前々日会見では「苦しい場面があると思うが強い気持ちを持ちたい」と語った。 箱根駅伝で帝京大の5区を務め2年連続で区間賞を獲得した「山のペガサス」細谷翔馬(天童市役所)も参戦。在学中だった3月の東京マラソンで学生歴代3位となる2時間9分18秒をマークして注目を集めた。公務員として市役所で勤務しながらトレーニングを積んでいるが、「コンディションは良い」。こちらもMGCを狙うと宣言している。 「順調に仕上げてきた」と言う村山謙太(同)にとっては10回目の42.195km。駒大時代からエースとして活躍し、15年には10000mで北京世界選手権に出場した。マラソンでは2時間9分切りが19年のベルリンのみ(2時間8分56秒)。10月の東京レガシーハーフでは日本人トップに立っているだけに、節目の福岡で持てるポテンシャルを発揮できれば上位のチャンスがありそうだ。 30歳になった市田孝(旭化成)は2019年福岡以来、3年ぶりのフルマラソン。再出発となる今大会でどんな走りを見せるか。 海外勢では2時間4分48秒の自己記録を持ち、15年北京世界選手権で銀メダルを獲得しているイエマネ・ツェガエ(エチオピア)や、09年ベルリン・11年テグ世界選手権で連覇・12年ロンドン五輪銀メダリストのアベル・キルイ(ケニア)ら、強力メンバーが出場予定だ。 これまで同様、平和台陸上競技場を発着として市内を巡るコースで、12時10分に号砲が鳴る。テレビ朝日系列24局ネットで正午から中継。解説は瀬古利彦氏、青学大の原晋監督が務め、ゲストとして大迫傑(Nike)が出演する。 廃止から一転、伝統が受け継がれることとなった福岡国際マラソン。新たな歴史の一ページを、いち早く刻むのは果たして。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.11.22

田中希実が来季『グランドスラム・トラック』参戦決定!マイケル・ジョンソン氏が新設

来春、開幕する陸上リーグ「グランドスラム・トラック」の“レーサー”として、女子中長距離の田中希実(New Balance)が契約したと発表された。 同大会は1990年代から2000年代に男子短距離で活躍したマイケル・ジョ […]

NEWS 早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結

2024.11.21

早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結

11月21日、株式会社コラゾンは同社が展開する麹専門ブランド「MURO」を通じて、早大競走部駅伝部とスポンサー契約を結んだことを発表した。 コラゾン社は「MURO」の商品である「KOJI DRINK A」および「KOJI […]

NEWS 立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン

2024.11.21

立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン

第55回防府読売マラソン大会事務局は、女子招待選手の立迫志穂(天満屋)が欠場すると発表した。調整不良のためとしている。 立迫は今年2月の全日本実業団ハーフマラソンで1時間11分16秒の11位。7月には5000m(15分3 […]

NEWS M&Aベストパートナーズに中大・山平怜生、城西大・栗原直央、國學院大・板垣俊佑が内定!神野「チーム一丸」

2024.11.20

M&Aベストパートナーズに中大・山平怜生、城西大・栗原直央、國學院大・板垣俊佑が内定!神野「チーム一丸」

神野大地が選手兼監督を務めるM&Aベストパートナーズが来春入社選手として、中大・山平怜生、國學院大・板垣俊佑、城西大・栗原直央の3人が内定した。神野が自身のSNSで内定式の様子を伝えている。 山平は宮城・仙台育英 […]

NEWS 第101回(2025年)箱根駅伝 出場チーム選手名鑑

2024.11.20

第101回(2025年)箱根駅伝 出場チーム選手名鑑

・候補選手は各チームが選出 ・情報は11月20日時点、チーム提供および編集部把握の公認記録を掲載 ・選手名の一部漢字で対応外のものは新字で掲載しています ・過去箱根駅伝成績で関東学生連合での出場選手は相当順位を掲載 ・一 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top