2022.12.08
自身の走り方や求める機能に応じて、よりパーソナライズ化されたシューズ
今や、長距離走のロード用レーシングシューズと言えば、カーボンプレートを搭載した厚底シューズが常識となった。しかしながら、“厚底シューズ”と一口に言えども、すべてを一括りにすることはできない。各メーカーはそれぞれの工夫を凝らしたシューズを開発、発売している。
その中でも特にユニークなコンセプトを打ち出しているのが、アシックスのMETASPEED(メタスピード)シリーズではないだろうか。
2021年3月に登場したアシックスのMETASPEEDシリーズは、ランナーの走法の違いに着目。スピードを上げる際、主にストライドが変化するランナーを「ストライド型」、ピッチとストライドの両方が変化するランナーを「ピッチ型」と大きく2つに分けて、ストライド型に適した「METASPEED SKY(メタスピード スカイ)」、ピッチ型に適した「METASPEED EDGE(メタスピード エッジ)」という2モデルを登場させた。
多くのランナーの自己ベストをサポートしてきたMETASPEEDシリーズはさらに“深化”。2022年6月には、レースを通じて蓄積したトップアスリートのデータを活用し、さらなる高速化を追求して改良がなされたMETASPEED+(メタスピードプラス)シリーズが登場した。
現在、ストライド走法のランナーには、発売以降多くの支持を集めている「METASPEED SKY」と、さらなる反発力を求めるランナー向けの「METASPEED SKY+(メタスピード スカイプラス)」がラインナップ。ピッチ走法のランナーには「METASPEED EDGE+(メタスピード エッジプラス)」が発売されている。ランナーは、自身の走り方や求める機能に応じて、より“パーソナライズ化”されたシューズを選択できるというわけだ。
駅伝やマラソンなどロードレースでMETASPEEDシリーズを着用する選手は着実に増え、大学駅伝の強豪校の選手たちも勝負シューズに選んでいる。
自分に合ったシューズを履くことがパフォーマンスの最大化につながる
「学生には、メーカーを問わず『シューズは自分に合ったものを選びなさい』と言っています。個々にタイプが異なりますので、本来であれば、シューズの選択はそうあるべき。しかし、厚底シューズが出てきてからは、選手がシューズに合わせなければいけない状況で、走り方までシューズに合わせるようになっていました。スーツも、オーダーメイドの方がジャストフィットするのは当然。それと同じように、厚底シューズもいろいろなタイプの選手に合わせたものが出てきたので、うまく活用してほしい」
こう話すのは帝京大学の中野孝行監督だ。自主性を重んじるチームらしく、試合や練習内容に応じてどんなシューズを履くかは選手に任せている。実際に帝京大の練習を覗くと、駅伝強豪校の中では最も足元のバリエーションが豊富なように思う。そんななかでも、アシックスのMETASPEEDシリーズを選んでいる主力選手が多い。
10000mでチームトップの28分43秒71の記録を持つ小林大晟(2年)は、初代のMETASPEED SKYを愛用している。「どちかと言えばピッチ型」という小林だが、「自分の弱みである、ストライドを伸ばしてくれる感覚がある」と、弱点を補うために、あえてMETASPEED SKYを選択している。
「反発が強すぎる他メーカーの厚底シューズが自分に合わなかった。そんな時に初代のMETASPEED SKYを履いてみて、自分に合った反発が返ってくるのを感じました。自分にフィットしていると感じたので、今も履いています。
反発が強すぎると上に逃げてしまう感じがあるのですが、METASPEED SKYは反発が強すぎないので、後半になっても前方への推進力が自然と出やすいと感じます。また、長い距離において、後半の脚への負担が軽減されるのをすごく実感しています」
同じストライド型のシューズでも、METASPEED SKYとMETASPEED SKY+とでは、カーボンの形状や配されている位置、ミッドソールフォーム材の「FF BLAST TURBO」(アシックス独自の軽量ミッドソールフォーム材の中で最も優れた反発性を持つ素材)の量などが異なり、それによって当然、反発力にも違いがある。自分に合った反発性能を選択できるのも、小林がMETASPEEDシリーズを選んだ理由になっている。
ハーフマラソンでチーム最速(1時間2分25秒)の西脇翔太(3年)は、レースではMETASPEED SKY+を履いている。
「初代のMETASPEED SKYはすぐに自分の足になじんだので、レースや大事なポイント練習で履いていました。METASPEED SKY+が登場してからは、基本的にロードの大会ではMETASPEED SKY+を履いています。自分はわりと足の裏の前のほうで接地しがち。METASPEED SKY+は前方にクッションがあり、前への推進力を出してくれる。自分は結構(脚を)回転するほうですが、回転を維持しながらもストライドを伸ばしてくれるので自分の走りに合っている。キロ3分ペースで走るのが心地よく感じます」
METASPEED SKY+がレースで大きな武器になるのを実感しているからこそ、練習では、初代のMETASPEED SKYや薄底のソーティマジック、METASPEED EGDEシリーズ、ノヴァブラストなどをメニューに応じて履き分けているという。そして、レースではMETASPEED SKY+を履いて、培った力を一気に解き放っている。
予選会日本人トップの専大・木村も愛用 「METASPEED SKY+は僕の“弾む走り”に合っている」
今年10月、正月恒例の大学駅伝の出場権がかかった予選会。専修大学のエース木村暁仁(3年)は、この大会からMETASPEED SKY+を勝負シューズとして履き始めた。
「練習では今年の夏合宿から履いていました。足を入れてみて、相性が良かったということが第一。METASPEED SKY+は、僕の“弾む走り”に合っていました。弾む走りである分、着地衝撃が大きいのですが、クッションが柔らかすぎると、今度は膝や股関節にダメージがきてしまっていました。それを解決してくれたのがアシックスのMETASPEED SKY+です。長い距離でもしっかりと後半に脚が残せるな、という印象があります」
そして、そのレースで日本人トップの8位に入り、チームのエースとして見事な役割を果たした。
4年生の冨永裕憂は、METASPEED EDGE+を選択してレースに臨んだ。
「自分はピッチ型で、かかと接地に近い動きをしています。また、リズムで押していくタイプ。初代のMETASPEED SKYとMETASPEED EDGE+に足を入れてみて、METASPEED EDGE+のほうがハマる感覚がありました。METASPEEDシリーズの中に選択肢があり、自分に合ったモデルを選べるのはいいですね」
当初は他メーカーの厚底シューズを履いていたが、ダメージが大きかったという。そこで、自分に似た走り方の選手の意見を参考にMETASPEEDシリーズを試してみた。その結果、たどり着いたのがMETASPEED EDGE+だった。
「厚底シューズは従来のシューズに比べて反発があるためランニングの効率がいいのですが、その反面、股関節や大腿部などへの負担は大きくなってきました。しかし、その中でもアシックスのMETASPEEDシリーズは身体への負担が他社の厚底より少なく、従来の薄底シューズから移行しやすいことが我々現場レベルでもわかってきました。シューズの選択は選手に任せていますが、タイプとは違うシューズを履いていると思う選手にアドバイスをすることはあります」
長谷川淳監督がそう話すように、〝厚底時代〟の現在は、シューズの選択がランナーのパフォーマンス発揮や故障回避を大きく左右するものになってきたと言える。
山梨学院大学でも、多くの主力選手がアシックスのMETASPEEDシリーズを履いている。
「履いた瞬間に自分にフィットして、『これだ』と思うものを履きなさい、ファーストインスピレーションを大事にしなさい」というのが、飯島理彰駅伝監督の考えだ。
「距離走(30㎞走)で履いたのですが、後半までしっかり脚が残っていた感覚がありました。軽い力で走れるし、反発があって楽に走れるな、という印象がありました。すぐに合いましたし、履きやすいなと思いました」
木山達哉(4年)は、初めてMETASPEEDシリーズに足を入れた時の印象をこう話す。当初は初代のMETASPEED SKY を履いていたが、現在はMETASPEED SKY+を選んでいる。
「今まで以上に足の裏の前の方で反発を感じました。ロードだと2分55秒(/㎞)を切るペースでも今までより楽に押していける。ピッチ走法の人でも、母趾球でしっかり蹴って、良いリズムで走れる人はMETASPEED SKY+が合うんじゃないかと思います。
METASPEEDシリーズは選択肢があって、自分の走り、体格、フォームに合ったシューズが選べることは競技者として走っているランナーはもちろん、一般ランナーにとってもいいこと」
木山は、自分に合ったシューズを選ぶことの重要性を説く。
篠原楓(4年)は、METASPEEDシリーズの他のシューズも試した上で、METASPEED SKY+を選んだ。今季は、このシューズでハーフマラソンのレースに数多く出場している。
「初代のMETASPEED SKYよりも、反発もクッション性もあって、自然とストライドが伸びてくる感覚がありました。脚の回転も速くなりました」と好感触を得ている。自分に合ったシューズと出会い、集大成のレースに向けて着々と準備を進めている。
実業団駅伝でも旋風を巻き起こしそうな予感
METASPEEDシリーズを支持しているのは学生ランナーばかりではない。強豪が揃う九州実業団駅伝(11月3日)では、黒崎播磨が創部61年目にして大会初優勝を飾った。その快挙を成し遂げた選手全員がMETASPEEDシリーズを着用していた。
昨シーズンの数々の駅伝でもアシックスのMETASPEEDシリーズは大きな反響を呼んだが、今シーズンはさらに旋風を巻き起こしそうな予感が漂っている。
文/福本ケイヤ
自身の走り方や求める機能に応じて、よりパーソナライズ化されたシューズ
今や、長距離走のロード用レーシングシューズと言えば、カーボンプレートを搭載した厚底シューズが常識となった。しかしながら、“厚底シューズ”と一口に言えども、すべてを一括りにすることはできない。各メーカーはそれぞれの工夫を凝らしたシューズを開発、発売している。 その中でも特にユニークなコンセプトを打ち出しているのが、アシックスのMETASPEED(メタスピード)シリーズではないだろうか。 [caption id="attachment_87452" align="alignnone" width="800"] 現在発売されている「METASPEEDシリーズ」はストライド型ランナーに適した初代「METASPEED SKY」(手前右)、さらに反発性を高めた「METASPEED SKY+」(手前左)、ピッチ型ランナーに適した「METASPEED EDGE+」(奥)の3タイプ[/caption] 2021年3月に登場したアシックスのMETASPEEDシリーズは、ランナーの走法の違いに着目。スピードを上げる際、主にストライドが変化するランナーを「ストライド型」、ピッチとストライドの両方が変化するランナーを「ピッチ型」と大きく2つに分けて、ストライド型に適した「METASPEED SKY(メタスピード スカイ)」、ピッチ型に適した「METASPEED EDGE(メタスピード エッジ)」という2モデルを登場させた。 多くのランナーの自己ベストをサポートしてきたMETASPEEDシリーズはさらに“深化”。2022年6月には、レースを通じて蓄積したトップアスリートのデータを活用し、さらなる高速化を追求して改良がなされたMETASPEED+(メタスピードプラス)シリーズが登場した。 [caption id="attachment_87453" align="alignnone" width="800"] 「METASPEEDシリーズ」はそれぞれのランナーが好みに合わせて選択できるのが魅力だ[/caption] 現在、ストライド走法のランナーには、発売以降多くの支持を集めている「METASPEED SKY」と、さらなる反発力を求めるランナー向けの「METASPEED SKY+(メタスピード スカイプラス)」がラインナップ。ピッチ走法のランナーには「METASPEED EDGE+(メタスピード エッジプラス)」が発売されている。ランナーは、自身の走り方や求める機能に応じて、より“パーソナライズ化”されたシューズを選択できるというわけだ。 駅伝やマラソンなどロードレースでMETASPEEDシリーズを着用する選手は着実に増え、大学駅伝の強豪校の選手たちも勝負シューズに選んでいる。自分に合ったシューズを履くことがパフォーマンスの最大化につながる
[caption id="attachment_87454" align="alignnone" width="800"] 10000mの持ちタイムが帝京大でトップの小林大晟(2年)は「METASPEED SKY」を愛用[/caption] 「学生には、メーカーを問わず『シューズは自分に合ったものを選びなさい』と言っています。個々にタイプが異なりますので、本来であれば、シューズの選択はそうあるべき。しかし、厚底シューズが出てきてからは、選手がシューズに合わせなければいけない状況で、走り方までシューズに合わせるようになっていました。スーツも、オーダーメイドの方がジャストフィットするのは当然。それと同じように、厚底シューズもいろいろなタイプの選手に合わせたものが出てきたので、うまく活用してほしい」 こう話すのは帝京大学の中野孝行監督だ。自主性を重んじるチームらしく、試合や練習内容に応じてどんなシューズを履くかは選手に任せている。実際に帝京大の練習を覗くと、駅伝強豪校の中では最も足元のバリエーションが豊富なように思う。そんななかでも、アシックスのMETASPEEDシリーズを選んでいる主力選手が多い。 10000mでチームトップの28分43秒71の記録を持つ小林大晟(2年)は、初代のMETASPEED SKYを愛用している。「どちかと言えばピッチ型」という小林だが、「自分の弱みである、ストライドを伸ばしてくれる感覚がある」と、弱点を補うために、あえてMETASPEED SKYを選択している。 「反発が強すぎる他メーカーの厚底シューズが自分に合わなかった。そんな時に初代のMETASPEED SKYを履いてみて、自分に合った反発が返ってくるのを感じました。自分にフィットしていると感じたので、今も履いています。 反発が強すぎると上に逃げてしまう感じがあるのですが、METASPEED SKYは反発が強すぎないので、後半になっても前方への推進力が自然と出やすいと感じます。また、長い距離において、後半の脚への負担が軽減されるのをすごく実感しています」 同じストライド型のシューズでも、METASPEED SKYとMETASPEED SKY+とでは、カーボンの形状や配されている位置、ミッドソールフォーム材の「FF BLAST TURBO」(アシックス独自の軽量ミッドソールフォーム材の中で最も優れた反発性を持つ素材)の量などが異なり、それによって当然、反発力にも違いがある。自分に合った反発性能を選択できるのも、小林がMETASPEEDシリーズを選んだ理由になっている。 ハーフマラソンでチーム最速(1時間2分25秒)の西脇翔太(3年)は、レースではMETASPEED SKY+を履いている。 [caption id="attachment_87455" align="alignnone" width="800"] 「METASPEED SKY+」を履いている帝京大の西脇翔太(3年)はハーフマラソンのベスト記録がチーム最速[/caption] 「初代のMETASPEED SKYはすぐに自分の足になじんだので、レースや大事なポイント練習で履いていました。METASPEED SKY+が登場してからは、基本的にロードの大会ではMETASPEED SKY+を履いています。自分はわりと足の裏の前のほうで接地しがち。METASPEED SKY+は前方にクッションがあり、前への推進力を出してくれる。自分は結構(脚を)回転するほうですが、回転を維持しながらもストライドを伸ばしてくれるので自分の走りに合っている。キロ3分ペースで走るのが心地よく感じます」 METASPEED SKY+がレースで大きな武器になるのを実感しているからこそ、練習では、初代のMETASPEED SKYや薄底のソーティマジック、METASPEED EGDEシリーズ、ノヴァブラストなどをメニューに応じて履き分けているという。そして、レースではMETASPEED SKY+を履いて、培った力を一気に解き放っている。予選会日本人トップの専大・木村も愛用 「METASPEED SKY+は僕の“弾む走り”に合っている」
[caption id="attachment_87456" align="alignnone" width="800"] 10月の予選会で日本人トップの個人8位を占めた専修大のエース木村暁仁(3年)は「METASPEED SKY+」を愛用。正月の駅伝ではチームにいい流れを導くか[/caption] 今年10月、正月恒例の大学駅伝の出場権がかかった予選会。専修大学のエース木村暁仁(3年)は、この大会からMETASPEED SKY+を勝負シューズとして履き始めた。 「練習では今年の夏合宿から履いていました。足を入れてみて、相性が良かったということが第一。METASPEED SKY+は、僕の“弾む走り”に合っていました。弾む走りである分、着地衝撃が大きいのですが、クッションが柔らかすぎると、今度は膝や股関節にダメージがきてしまっていました。それを解決してくれたのがアシックスのMETASPEED SKY+です。長い距離でもしっかりと後半に脚が残せるな、という印象があります」 そして、そのレースで日本人トップの8位に入り、チームのエースとして見事な役割を果たした。 [caption id="attachment_87465" align="alignnone" width="800"] 雨の中でもロード走に励んだ専修大の選手たち。アシックスの「METASPEEDシリーズ」が彼らの足元を支えた[/caption] 4年生の冨永裕憂は、METASPEED EDGE+を選択してレースに臨んだ。 「自分はピッチ型で、かかと接地に近い動きをしています。また、リズムで押していくタイプ。初代のMETASPEED SKYとMETASPEED EDGE+に足を入れてみて、METASPEED EDGE+のほうがハマる感覚がありました。METASPEEDシリーズの中に選択肢があり、自分に合ったモデルを選べるのはいいですね」 当初は他メーカーの厚底シューズを履いていたが、ダメージが大きかったという。そこで、自分に似た走り方の選手の意見を参考にMETASPEEDシリーズを試してみた。その結果、たどり着いたのがMETASPEED EDGE+だった。 「厚底シューズは従来のシューズに比べて反発があるためランニングの効率がいいのですが、その反面、股関節や大腿部などへの負担は大きくなってきました。しかし、その中でもアシックスのMETASPEEDシリーズは身体への負担が他社の厚底より少なく、従来の薄底シューズから移行しやすいことが我々現場レベルでもわかってきました。シューズの選択は選手に任せていますが、タイプとは違うシューズを履いていると思う選手にアドバイスをすることはあります」 長谷川淳監督がそう話すように、〝厚底時代〟の現在は、シューズの選択がランナーのパフォーマンス発揮や故障回避を大きく左右するものになってきたと言える。 [caption id="attachment_87466" align="alignnone" width="800"] 正月決戦に向けて甲府のホームグラウンドで着々と準備を進める山梨学院大の選手たち。4年生の木山達哉(右)をはじめとする主軸選手が「METASPEEDシリーズ」を愛用[/caption] 山梨学院大学でも、多くの主力選手がアシックスのMETASPEEDシリーズを履いている。 「履いた瞬間に自分にフィットして、『これだ』と思うものを履きなさい、ファーストインスピレーションを大事にしなさい」というのが、飯島理彰駅伝監督の考えだ。 「距離走(30㎞走)で履いたのですが、後半までしっかり脚が残っていた感覚がありました。軽い力で走れるし、反発があって楽に走れるな、という印象がありました。すぐに合いましたし、履きやすいなと思いました」 [caption id="attachment_87467" align="alignnone" width="800"] 木山は「METASPEED SKY+」でレースに臨む[/caption] 木山達哉(4年)は、初めてMETASPEEDシリーズに足を入れた時の印象をこう話す。当初は初代のMETASPEED SKY を履いていたが、現在はMETASPEED SKY+を選んでいる。 「今まで以上に足の裏の前の方で反発を感じました。ロードだと2分55秒(/㎞)を切るペースでも今までより楽に押していける。ピッチ走法の人でも、母趾球でしっかり蹴って、良いリズムで走れる人はMETASPEED SKY+が合うんじゃないかと思います。 METASPEEDシリーズは選択肢があって、自分の走り、体格、フォームに合ったシューズが選べることは競技者として走っているランナーはもちろん、一般ランナーにとってもいいこと」 木山は、自分に合ったシューズを選ぶことの重要性を説く。 篠原楓(4年)は、METASPEEDシリーズの他のシューズも試した上で、METASPEED SKY+を選んだ。今季は、このシューズでハーフマラソンのレースに数多く出場している。 「初代のMETASPEED SKYよりも、反発もクッション性もあって、自然とストライドが伸びてくる感覚がありました。脚の回転も速くなりました」と好感触を得ている。自分に合ったシューズと出会い、集大成のレースに向けて着々と準備を進めている。実業団駅伝でも旋風を巻き起こしそうな予感
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