2022.10.31
◇第40回全日本大学女子駅伝(10月30日/宮城・6区間38.1km)
第40回全日本大学女子駅伝が10月30日に行われ、前回3位の拓大は5位で2年連続のシード権獲得。5区に入った不破聖衣来は万全ではないなかでも29分39秒で2年連続の区間賞を獲得した。
不破のレース後の一問一答は以下の通り
――自身の走りを振り返って。
「今回の駅伝の目標は自分の区間は楽しく走るのが一番の目標。結構、つらいところもあったのですが、途中、沿道の応援のお陰でずっと楽しく走ることができました」
――レースを迎えるまでの心境は。
「本当に練習は全然思うように積めていなくて、直前の前日刺激でも自分の中では納得いく動きができなかった。当日も不安がありましたが、やっぱり楽しむことはいくら調子が悪くてもできること。今回は楽しんで走ろうと思ってスタートしました」
――前日練習でどこがしっくりこなかったか。
「動きはいいなという感じはありましたが、1000mをやったのですがそのタイムがいつもより遅くて3分15秒くらい。それが少し引っかかっていました」
――状態は何割くらい。
「一度は6割くらいまでいったかなと思えたのですが、スタートラインに立った時は30、40%くらいでした」
――なかなか調子が上がってこなかった要因は。
「本当にケガもしていなくて貧血の状態も改善していたので、一番は自分のメンタル面。自分でもよくわからないまま走れない期間が続いていた。去年からの(良い)走りがケガしてできなかったことで(去年と)比べてしまっている自分がいて、自分を苦しめていたのかもしれない」
――メンタル面でうまくいかない中で区間賞を取れたことで自信になるか。
「今回はまさか区間賞を取れたと思っていなくて、楽しんで走った結果としてついてきた区間賞。自信というよりは楽しむことが一番大事だと思います」
――これまで楽しむことを意識したレースはあったか。
「日本インカレもあまり調子が良くなかったですが、復帰レースだったので優勝は思って(意識して)いなくて、走ることを楽しんでと思っていた。最近はレースを楽しむことを意識しています」
――楽しむことと向き合いながらレースというのを大事だと実感している。
「結果、結果と思ってしまうと、去年のタイムや周囲の期待を考えてしまう。楽しむことを考えると今の自分だけに集中できる。楽しむことで今の力を出せると思えます」
――タイム設定はあったか。
「いえ本当に楽しむだけ、しか言われていなかったです」
――出たタイムと走っていて「これくらい」という実感と比べてどうか。
「まったくそういう実感はなくてまさか29分台だとは思わなかったです」
――後ろに追いつかれた時の心境は。
「ゆっくり入ったつもりはなくて普通に走っていたら追いつかれたので、楽しんで走っていても順位は下げられないと思ったので、チームのみんなが守ってきてくれた順位は落としたくないと思っていました」
――上り坂で前を抜き始めたがそこで、というイメージか。それとも他の選手の動きを見たのか。
「自分の調子が良くないのはわかっていたので、平地で頑張っても追いつけないと思った。他の選手がつらいところで自分が頑張ることで少しでも(差を)詰められたらと思ったので、上りはとにかく頑張ろうと思いました」
――去年は9位、今年は7位でタスキを受けた。
「1区からいい順位でつないできて、みんなに支えられていると感じました」
――沿道の応援や注目度など、去年との違いは感じたか。
「去年は何が何だからわからないまま走って終わった感じでしたが、今年は楽しむのがテーマでもあったので、一瞬、一瞬が鮮明でしたし、応援なども見る余裕があったので、『拓殖』や『不破』と書いてある物を見たときは元気が出ました」
――この舞台で楽しむことができて、記録や勝負のかかった大会に向けてターニングポイントになるか。
「調子が悪くて楽しむことにテーマを持っていたので、いつまでも楽しむということに逃げていてはいけないと思っています。しっかり合わせられるように調整しつつ、楽しむことはもちろんですが、タイムをしっかり狙いながら楽しめるように方向を変えていきたい」
――今後について。
「当初から12月の記録会で10000mの日本記録(30分20秒44)の更新を目標にしてきた。今のままだと達成できない目標になっているので、そこに向けてここからしっかり練習を積んでいきたい」

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.03.25
箱根駅伝予選会のスタート時刻を変更「温暖化の影響による選手の安全確保」
-
2025.03.25
-
2025.03.25
-
2025.03.25
2025.03.23
女子は長野東が7年ぶりの地元V アンカー・田畑陽菜が薫英女学院を逆転/春の高校伊那駅伝
-
2025.03.19
-
2025.03.19
2025.03.02
初挑戦の青学大・太田蒼生は途中棄権 果敢に先頭集団に挑戦/東京マラソン
2025.03.02
太田蒼生は低体温症と低血糖で途中棄権 「世界のレベルを知れて良い経験」/東京マラソン
-
2025.03.23
-
2025.03.19
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.03.25
箱根駅伝予選会のスタート時刻を変更「温暖化の影響による選手の安全確保」
関東学生陸上競技連盟は3月25日、箱根駅伝予選会のスタート時刻について、次回から変更すると発表した。 前回までは午前9時35分スタートだったが、第102回大会予選会から午前8時30分スタートと、約1時間前倒しする。 「温 […]
2025.03.25
100mH福部真子「引退しないといけないのかな…」菊池病の公表に葛藤も「あとで後悔したくない」元気な姿アピール
女子100mハードル日本記録保持者の福部真子(日本建設工業)がインタビューに応じ、昨年末に公表した「菊池病」と発覚した時の状況や、今の調子、復帰に向けた思いを聞いた。 「元気です!見てもらった通り!」。オンラインで画面越 […]
2025.03.25
大阪に約270人の高校生アスリートが集結! 「切磋琢磨していきたい」 3泊4日の全国高体連合宿スタート
2024年度の日本陸連U-19強化研修合宿・全国高体連陸上競技専門部強化合宿が3月25日、大阪・ヤンマースタジアム長居で始まった。全国から選手約270人が参加し、20度を超える汗ばむ陽気の中で打ち解けながら練習に取り組ん […]
2025.03.25
HOKAが「CLIFTON 10」発売に先駆けてイベント 鎧坂哲哉「クッション性とフィット感が良い」
デッカーズジャパンは3月25日、パフォーマンスフットウェア&アパレルブランド「HOKA」の人気シリーズの新作シューズ「CLIFTON 10(クリフトン 10)」の発売に先駆けてメディア向けの商品説明会・トークセッションを […]
2025.03.25
富士通加入の平林樹「世界一になる」鈴木康也は「マラソンで世界へ」
富士通が3月25日、2025年度新加入選手の合同取材会見を開き、男子長距離の篠原倖太朗(駒大)、平林樹(城西大)、鈴木康也(麗澤大)、女子400mハードルの山本亜美(立命大)が登壇した。 城西大の主将を務めた平林は「こう […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報