HOME 国内、大学

2022.09.10

110mH村竹ラシッドが日本代表の貫禄!13秒36で2年ぶりV「最低限の仕事できた」/日本IC
110mH村竹ラシッドが日本代表の貫禄!13秒36で2年ぶりV「最低限の仕事できた」/日本IC

◇日本インカレ(京都・たけびしスタジアム京都:西京極)2日目

学生ナンバーワンを決める第91回日本インカレの2日目が行われ、男子110mハードルは村竹ラシッド(順大)が2年ぶりの優勝を果たした。

「とりあえず8点が取れて最低限の仕事はできたと思います」と安堵感を浮かべ、「予選(13秒56)、準決勝(13秒62)と記録が良くなかったので、13秒3台まで持ってこられて良かった」と振り返る。簡単に13秒36を出しているが、2018年時点の日本記録といえばすごさが伝わるだろうか。

前半リードしたのは1学年下の藤原孝輝(東洋大)。抜群のスタートで飛び出すと中盤まで刻んでいく。一方の村竹は「前半が噛み合わなくて、地面を押せていなかった」。

ぐんぐんとスピードに乗る藤原を8台目あたりでかわしたが、「思ったより藤原君が食らいついたので少し焦りはありました」。学生歴代6位の13秒47で入った藤原を、得意の後半で勝負をつて貫禄を見せたかたち。

今季は日本選手権の予選で自己記録となる13秒27をマークし、決勝で2位に入ってオレゴン世界選手権代表を決めた。初の世界選手権は自分の走りができずに予選敗退。その後は疲労を抜きつつも、ウエイトトレーニングなどで上半身強化に努めるなどしてきた。

シーズンを振り返り、「正直、走り過ぎたので少し疲れもありますが、充実感もあります」と村竹。今大会でブダペスト世界選手権の参加標準記録13秒28の突破はならなかったが、「自己記録を出せば届くので、来年狙っていくほうが気持ちが楽です」と焦りはない。

インカレは1年時に制して以来のタイトル。昨年は先輩の泉谷駿介(現・住友電工)が制しており、「負けるわけにはいかなかったので、優勝に懸ける思いも強かった」。泉谷は4×100mリレーの決勝でアンカーも走っているように、「4継に入れるくらいのスプリントも必要。走り方がへたですが来年入りたい」と村竹は笑った。

このひと冬でスプリントやパワーをさらに磨き、来年の世界選手権で「準決勝、決勝と進みたい」と高みを目指していく。

◇2位・藤原は学生歴代6位「2種目捨てるつもりはない」

2位の藤原は13秒47の自己新。学生歴代6位の好走だった。8月末に「急に調子が上がった」という110mハードル。前半は「制限のある中でピッチを出せた」が、後半は村竹を意識したことと前半の疲れが出て「刻みきれなかった」と課題を挙げる。

走幅跳でも高校時代にU20日本記録となる8m12を作っている藤原。「今後もどちらかを捨てる考えはない」と2種目で挑戦を続けていく。

◇日本インカレ(京都・たけびしスタジアム京都:西京極)2日目 学生ナンバーワンを決める第91回日本インカレの2日目が行われ、男子110mハードルは村竹ラシッド(順大)が2年ぶりの優勝を果たした。 「とりあえず8点が取れて最低限の仕事はできたと思います」と安堵感を浮かべ、「予選(13秒56)、準決勝(13秒62)と記録が良くなかったので、13秒3台まで持ってこられて良かった」と振り返る。簡単に13秒36を出しているが、2018年時点の日本記録といえばすごさが伝わるだろうか。 前半リードしたのは1学年下の藤原孝輝(東洋大)。抜群のスタートで飛び出すと中盤まで刻んでいく。一方の村竹は「前半が噛み合わなくて、地面を押せていなかった」。 ぐんぐんとスピードに乗る藤原を8台目あたりでかわしたが、「思ったより藤原君が食らいついたので少し焦りはありました」。学生歴代6位の13秒47で入った藤原を、得意の後半で勝負をつて貫禄を見せたかたち。 今季は日本選手権の予選で自己記録となる13秒27をマークし、決勝で2位に入ってオレゴン世界選手権代表を決めた。初の世界選手権は自分の走りができずに予選敗退。その後は疲労を抜きつつも、ウエイトトレーニングなどで上半身強化に努めるなどしてきた。 シーズンを振り返り、「正直、走り過ぎたので少し疲れもありますが、充実感もあります」と村竹。今大会でブダペスト世界選手権の参加標準記録13秒28の突破はならなかったが、「自己記録を出せば届くので、来年狙っていくほうが気持ちが楽です」と焦りはない。 インカレは1年時に制して以来のタイトル。昨年は先輩の泉谷駿介(現・住友電工)が制しており、「負けるわけにはいかなかったので、優勝に懸ける思いも強かった」。泉谷は4×100mリレーの決勝でアンカーも走っているように、「4継に入れるくらいのスプリントも必要。走り方がへたですが来年入りたい」と村竹は笑った。 このひと冬でスプリントやパワーをさらに磨き、来年の世界選手権で「準決勝、決勝と進みたい」と高みを目指していく。 ◇2位・藤原は学生歴代6位「2種目捨てるつもりはない」 2位の藤原は13秒47の自己新。学生歴代6位の好走だった。8月末に「急に調子が上がった」という110mハードル。前半は「制限のある中でピッチを出せた」が、後半は村竹を意識したことと前半の疲れが出て「刻みきれなかった」と課題を挙げる。 走幅跳でも高校時代にU20日本記録となる8m12を作っている藤原。「今後もどちらかを捨てる考えはない」と2種目で挑戦を続けていく。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.11.24

しまむら3位!1区から常に上位争い「200点」の駅伝で初トップスリー入り/クイーンズ駅伝

◇第44回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月24日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km) クイーンズ駅伝が行われ、JP日本郵政グループが2時間13分54秒で4 […]

NEWS 積水化学は連覇ならず2位 再出発にも変わらず「個人の目標を達成できるチームを」/クイーンズ駅伝

2024.11.24

積水化学は連覇ならず2位 再出発にも変わらず「個人の目標を達成できるチームを」/クイーンズ駅伝

◇第44回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月24日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km) クイーンズ駅伝が行われ、JP日本郵政グループが2時間13分54秒で4 […]

NEWS 不破聖衣来が来春、三井住友海上へ!10000mで日本歴代3位の30分45秒21 ケガに泣くも完全復活へ

2024.11.24

不破聖衣来が来春、三井住友海上へ!10000mで日本歴代3位の30分45秒21 ケガに泣くも完全復活へ

女子10000mで日本歴代3位、日本学生記録の30分45秒21を持つ不破聖衣来(拓大)が、来春、三井住友海上に進むことがチーム関係者への取材でわかった。 不破は群馬県高崎市出身。小学生の頃はミニバスケットボールをし、大類 […]

NEWS JP日本郵政Gが4年ぶりV!連覇狙った積水化学2位、しまむらが過去最高の3位 ダイハツ、天満屋がシード逃す/クイーンズ駅伝

2024.11.24

JP日本郵政Gが4年ぶりV!連覇狙った積水化学2位、しまむらが過去最高の3位 ダイハツ、天満屋がシード逃す/クイーンズ駅伝

◇第44回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月24日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km) クイーンズ駅伝が行われ、JP日本郵政グループが2時間13分54秒で優 […]

NEWS パリ五輪代表・山本有真は2区連続区間賞も「現実を受け入れられない」高校以来の駅伝“負け”/クイーンズ駅伝

2024.11.24

パリ五輪代表・山本有真は2区連続区間賞も「現実を受け入れられない」高校以来の駅伝“負け”/クイーンズ駅伝

◇第44回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月24日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km) クイーンズ駅伝が行われ、JP日本郵政グループが2時間13分54秒で4 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top