2022.08.17
熱い夏が今年も福井の地へ。Athlete Night Games in FUKUIが8月19日(予備予選のみ)、20日に福井県営競技場で開催される。
福井陸協の「しあわせ」と「感動」を届けたいという想いから2019年にスタートした今大会は、選手のパフォーマンスをスタンドだけでなく、フィールド内で観戦が可能。間近でトップアスリートたちの競技を見ることができ、迫力満点だ。スタジアムDJも登場して音楽をかけて会場全体を盛り上げるなど、普段の大会とはひと味違った雰囲気を楽しめる。さらに、クラウドファンディングによって支援を募り、選手の招待費や3位までに入った選手に「競技活動資金=賞金」として活用される。支援者とともに作り上げていくこの大会も今年で4回目となった。
舞台となる福井県営競技場の愛称は「9.98スタジアム」。その由来となったのはこの場所で桐生祥秀(日本生命)が出した日本人初の100m9秒台である9秒98だ。過去3回大会すべてに出場している桐生は、昨年には小学生と50mを走る企画も実施。だが、今季は休養を発表しているため、レースへのエントリーはなかった。
それでも、大会を盛り上げる選手たちが、今年も多数出場する。男子では100mに、オレゴン世界選手権で準決勝に進出した坂井隆一郎(大阪ガス)が出場予定だ。6月の布勢スプリントでは日本歴代7位タイとなる10秒02をマークしている。この勢いで、この競技場2人目の9秒台が誕生するか。
勢いに乗る坂井隆一郎(右)に注目だ(写真はオレゴン世界選手権準決勝)
その他にも、同じくオレゴン世界選手権4×100mリレー代表で、U20日本歴代3位の10秒15を持つ栁田大輝(東洋大)、同代表の鈴木涼太(スズキ)、東京五輪4×100mリレー補欠のデーデー・ブルーノ(セイコー)らがエントリー。トップスプリンターが集結し、好記録の誕生に期待が高まる。オレゴン世界選手権200m代表で準決勝に進出した上山紘輝(住友電工)や飯塚翔太(ミズノ)も100m予備予選から出場予定だ。
110mハードルはオレゴン世界選手権代表で予選突破を果たした石川周平(富士通)や同代表で日本歴代4位の13秒27を持つ村竹ラシッド(順大)がエントリー。そして、最も注目なのが高山峻野(ゼンリン)だ。2019年の今大会で13秒25の日本記録(当時)を樹立している高山は、この2年ケガで苦しんできたが今季は完全復活。8月6日には日本歴代2位の13秒10をマークしている。初開催時のような熱狂が再び生まれるか。
走幅跳には今大会初開催だった2019年に日本記録(8m40)を樹立した城山正太郎(ゼンリン)のほか、オレゴン世界選手権代表の山川夏輝(佐賀県スポ協)、吉田弘道(神埼郡陸協)ら8mジャンパーがエントリーしている。
走幅跳のピットのすぐそばで観戦ができる
女子では100mに、6月の布勢スプリントで11秒36、11秒38の11秒3台決着を見せた君嶋愛梨沙(土木管理総合)と兒玉芽生(ミズノ)、日本選手権3位で11秒46を持つ御家瀬緑(住友電工)といったオレゴン世界選手権4×100mリレーで日本記録を樹立したメンバーが出場。同補欠の青山華依(甲南大)や東京五輪4×100mリレー補欠の壹岐あいこ(立命大)らも出場予定で、日本選手権さながらの戦いが繰り広げられる。
オレゴン世界選手権で日本記録を樹立したメンバーたちが出場。好記録は誕生するか
2019年大会で日本記録が誕生した100mハードルには、オレゴン世界選手権代表で日本記録(12秒82)保持者となった福部真子(日本建設工業)がエントリー。同代表で日本歴代2位の12秒86を持つ青木益未(七十七銀行)も出場予定で、日本初の12秒台決着が見られるかもしれない。
今回は「ナショナルレコードチャレンジ」として男子やり投と女子走幅跳を初めて実施。やり投にはオレゴン世界選手権代表のディーン元気(ミズノ)、小椋健司(栃木県スポ協)らが出場予定だ。走幅跳は同じくオレゴン世界選手権代表の秦澄美鈴(シバタ工業)や、関東インカレ4連覇の髙良彩花(筑波大)らがエントリーしている。
2019年には男子110mハードル、走幅跳、女子100mハードル(13秒00/寺田明日香・ジャパンクリエイト)と日本記録が3つ誕生。2020年にも女子100mハードル(12秒92/寺田)で日本記録が樹立された。毎年好記録の誕生で燃え上がる福井。今年もさらなる盛り上がりをみせそうだ。
クラウドファンディングのリターンとなる「ANG2022フィールド観戦【全席指定】」、「ANG2022Specialシート」はすでに完売。メインスタンドのS席とA席、芝スタンド自由席の観戦チケットは8月20日の14時までチケットぴあで販売している。大会当日の販売はなく、前売り券のみ。大会当日は、動画配信アプリhuluでライブ配信も行われる。
選手を近くで応援できるのが醍醐味の大会だ
チケット購入はこちら!
<関連記事>
「Athlete Night Games」ってどんな大会?
「あの熱狂をもう一度」福井陸協の情熱が創り出した伝説の夜
2021年大会の様子はこちら!
ドキュメント/今年も福井の夏を彩った“奇跡の夜”ナイター陸上に選手、ファンが笑顔
2020年大会の様子はこちら!
【ドキュメント】「福井の奇跡」再び―笑顔が溢れた夏の終わり/Athlete Night Games




|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.03.28
-
2025.03.28
-
2025.03.28
2025.03.23
女子は長野東が7年ぶりの地元V アンカー・田畑陽菜が薫英女学院を逆転/春の高校伊那駅伝
-
2025.03.25
-
2025.03.23
2025.03.02
初挑戦の青学大・太田蒼生は途中棄権 果敢に先頭集団に挑戦/東京マラソン
2025.03.02
太田蒼生は低体温症と低血糖で途中棄権 「世界のレベルを知れて良い経験」/東京マラソン
-
2025.03.23
-
2025.03.19
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.03.28
【世界陸上プレイバック】五輪ボイコットきっかけに創設!クラトフヴィロヴァが女子400mと800mで今も大会記録に残る2冠 日本は室伏重信ら出場も入賞ゼロ
今年、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪大会を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。これま […]
2025.03.28
【高校生FOCUS】女子三段跳・山﨑りりや(鳴門渦潮高)日本高校女子初の13m到達、大学で学生記録挑戦
FOCUS! 高校生INTERVIEW 山﨑りりや Yamasaki Ririya 鳴門渦潮高3徳島 高校アスリートをフォーカスするコーナー。年度末を迎えますが、振り返ってみれば、2024年度は高校生による日本記録樹立を […]
2025.03.28
3泊4日の全国高体連合宿終了! 「高め合える仲間がいっぱいできた」 来年度は宮崎で開催予定
大阪・ヤンマースタジアム長居を主会場に行われた2024年度の日本陸連U-19強化研修合宿・全国高体連陸上競技専門部強化合宿が3月28日、3泊4日の全日程を終えた。全国から集まった選手たちは交流を深め、試合での再会を誓った […]
2025.03.28
資格停止中の競歩・池田向希がCASに不服申し立て「一日も早く競技 を再開」
旭化成は3月28日、所属選手である競歩の池田向希が受けたアンチ・ドーピング規則違反による4年間の資格停止処分について、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に不服申し立てを行ったと発表した。 男子20km競歩で東京五輪銀メダリスト […]
2025.03.28
【男子円盤投】福宮佳潤(東京高1) 50m73=高1歴代2位&4人目の50mオーバー
3月28日、東京都多摩市の国士大多摩陸上競技場で第7回国士大競技会が行われ、高校用規格の男子円盤投(1.75kg)において福宮佳潤(東京高1)が50m73をマークした。この記録は高校1年生の歴代ランキングで2位。高1で史 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報