写真右©フォート・キシモト
陸上競技の世界ナンバーワンを決める世界陸上競技選手権(以下、世界選手権)が7月15日から7月24日までの10日間、米国・オレゴン州ユージンのヘイワード・フィールドで行われている。
Day7の午後セッションで最初に登場する日本勢は日本時間22日9時05分(以下文中は日本時間)からの男子やり投予選A組だ。ここには2012年のロンドン五輪以来の国際大会代表となるディーン元気(ミズノ)が登場する。
10年ぶりに日本選手権を制し、ワールドランキングにて出場資格を得たディーンは、予選通過ライン(83m50)を上回る84m28の自己記録を持つ。今季ベストは82m18にとどまっているものの、持てる力をすべて発揮できれば、ロンドン五輪以来の決勝進出が見えてくる。
1時間30分後に行われるB組には日本選手権2位の小椋健司(栃木県スポ協)がエントリー。2017年のユニバーシアード(9位)以来の日本代表で、世界選手権出場は初。まずは自己記録(81m63)を更新し、少しでも予選通過ラインに近づきたいところだ。
9時10分から始まるトラック最初の競技、女子800m予選には田中希実(豊田自動織機)が出場。初日の1500m予選、翌日の準決勝、昨日の5000m予選に続く3種目め挑戦となり、蓄積された疲労は計り知れない。田中は「準決勝のことを考えずに楽しみたい」と話す。翌日に控える5000m決勝も含め、22歳の真夏の大冒険もいよいよ終盤戦だ。
10時10分からは男子5000m予選がスタートし、日本からは2組目に遠藤日向(住友電工)が登場する。日本勢はこの種目で苦戦を強いられており、過去最高成績は1983年ヘルシンキ大会の井手健司(九州電工)による準決勝13着。87年大会で準決勝が廃止されて以降は、一人も予選を突破できた選手はいない。
決勝進出には組5着に入るか、6着以降でタイム上位5人に入る必要がある。予選2組にエントリーしている21人中、遠藤のシーズンベストは12番目。まずは海外勢の激しいペース変動に耐え、100%のパフォーマンスを発揮できるかが予選突破のカギを握る。
午後セッションのトリを飾るのは男女200m決勝。男女100mではそれぞれ米国とジャマイカがメダルを独占しており、男子は前回覇者のノア・ライルズ(米国)、女子は100m銀メダルで準決勝トップタイム(21秒67)のシェリカ・ジャクソン(ジャマイカ)に注目が集まる。
Day8の午前セッションでは新種目となる女子35km競歩が日本時間22日22時15分から始まる。
日本勢からは園田世玲奈(NTN)が出場する。22日朝時点でスタートリストは発表されていないものの、園田が4月にマークした2時間45分48秒は今季世界9位(そのうち園田より上にいる3人は今大会出場していないロシア勢)。中国、エクアドル、スペインなど競歩強豪国がチーム戦で立ちはだかることを考えると、まずは8位入賞がターゲットとなる。

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.03.29
青学大・若林宏樹の学生ラストランは2位!TBS感謝祭マラソン激走「箱根よりきつかった」
-
2025.03.29
2025.03.23
女子は長野東が7年ぶりの地元V アンカー・田畑陽菜が薫英女学院を逆転/春の高校伊那駅伝
-
2025.03.25
2025.03.02
初挑戦の青学大・太田蒼生は途中棄権 果敢に先頭集団に挑戦/東京マラソン
2025.03.02
太田蒼生は低体温症と低血糖で途中棄権 「世界のレベルを知れて良い経験」/東京マラソン
-
2025.03.23
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.03.29
青学大・若林宏樹の学生ラストランは2位!TBS感謝祭マラソン激走「箱根よりきつかった」
青学大の若林宏樹がTBSの「オールスター感謝祭2025春」に出演した。若林は番組恒例の赤坂ミニマラソンに出場して2位だった。 約5km、心臓破りの坂がランナーたちを苦しめる番組の人気企画。今年の箱根駅伝で5区区間新を出し […]
2025.03.29
女子やり投で16歳・嚴子怡が64m83 自身のU20世界記録を42cm塗り替え3度目の更新
3月28日に中国・成都で行われた投てきの招待競技会女子やり投で、16歳の嚴子怡が自身の持つU20世界記録を42cm更新する64m83を放った。 嚴は2008年5月生まれ。2023年に国際学校スポーツ連盟が主催するU15世 […]
2025.03.29
鈴木琉胤5000mで高校歴代2位13分25秒59 “世界”のレースを体感して日本人トップ 4月から早大へ/WAコンチネンタルツアー
2025年の世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールド初戦となるモーリー・プラント競技会が3月29日、豪州・メルボルンで行われた。 男子5000mには4月から早大に進学する鈴木琉胤(八千代松陰高3千葉)が出場。高校歴 […]
2025.03.29
走高跳で男女上位 真野友博1位、髙橋渚1m86で2位 100mH田中佑美Vで3位まで日本勢/WAコンチネンタルツアー
2025年の世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールド初戦となるモーリー・プラント競技会が3月29日、豪州・メルボルンで行われた。 日本からは22名が出場し、2種目で優勝。走高跳では男子が昨年のパリ五輪代表で22年世 […]
2025.03.29
編集部コラム「いつのまにか700号超え」
攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム?? 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。 編集スタッフが週替りで […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報