HOME ニュース、国内

2022.06.12

三段跳・内山咲良が区切りの4位 競技生活は「宝物」東大理Ⅲ卒、今後は研修医に集中/日本選手権
三段跳・内山咲良が区切りの4位 競技生活は「宝物」東大理Ⅲ卒、今後は研修医に集中/日本選手権


◇第106回日本選手権(6月9日~12日/大阪・ヤンマースタジアム長居)3日目

オレゴン世界選手権代表選考会を兼ねた日本選手権の3日目。超ハイレベルな争いが繰り広げられた女子三段跳で、表彰台まであと一歩の4位に内山咲良(ブルーゾーン)が入った。

「自己ベストが出せなくて悔しさもありますが、今の自分の最高は出せたと思います」。いつも通り、淡々と、静かに、でもどこか達成感と寂しさをにじませていた。

日本最難関の東大理Ⅲ、医学部に現役合格し、この春に卒業した内山。昨年は東大女子史上初となる日本インカレを制した。本来であれば大学で競技を引退する予定だったが、昨年の日本選手権の悔しさから、今年の日本選手権まで競技を続けることを決意。春から静岡で研修医として任務を全うしながら、退勤後に坂道ダッシュやウエイトトレーニングなどに励み、土日に競技場で練習を続けた。

この日本選手権が「ひと区切り」。1回目に12m96(+0.5)を跳んで4位。13m勝負に加われなかった悔しさはあるが、「4位は日本選手権での過去最高順位」と納得した部分もある。

今後はしばらく練習を控え仕事に集中。その中でまたやりたくなった時にどういう感情になるか。だが、これまでのようにはいかないこともわかっている。

広告の下にコンテンツが続きます

「最初から強い選手ではなかったですが、日本選手権のような大きな大会に出られた。自分に負けないようにと思って、壁を乗り越えられました」

将来は自らの経験を生かして女性アスリートを支援できるような産婦人科医を目指している内山。インカレに出たくて走幅跳から転向した三段跳で、長い陸上の歴史にしっかり刻まれた『内山咲良』というジャンパーは、「宝物」だという競技生活を胸に刻み、次のステージへとステップした。

◇第106回日本選手権(6月9日~12日/大阪・ヤンマースタジアム長居)3日目 オレゴン世界選手権代表選考会を兼ねた日本選手権の3日目。超ハイレベルな争いが繰り広げられた女子三段跳で、表彰台まであと一歩の4位に内山咲良(ブルーゾーン)が入った。 「自己ベストが出せなくて悔しさもありますが、今の自分の最高は出せたと思います」。いつも通り、淡々と、静かに、でもどこか達成感と寂しさをにじませていた。 日本最難関の東大理Ⅲ、医学部に現役合格し、この春に卒業した内山。昨年は東大女子史上初となる日本インカレを制した。本来であれば大学で競技を引退する予定だったが、昨年の日本選手権の悔しさから、今年の日本選手権まで競技を続けることを決意。春から静岡で研修医として任務を全うしながら、退勤後に坂道ダッシュやウエイトトレーニングなどに励み、土日に競技場で練習を続けた。 この日本選手権が「ひと区切り」。1回目に12m96(+0.5)を跳んで4位。13m勝負に加われなかった悔しさはあるが、「4位は日本選手権での過去最高順位」と納得した部分もある。 今後はしばらく練習を控え仕事に集中。その中でまたやりたくなった時にどういう感情になるか。だが、これまでのようにはいかないこともわかっている。 「最初から強い選手ではなかったですが、日本選手権のような大きな大会に出られた。自分に負けないようにと思って、壁を乗り越えられました」 将来は自らの経験を生かして女性アスリートを支援できるような産婦人科医を目指している内山。インカレに出たくて走幅跳から転向した三段跳で、長い陸上の歴史にしっかり刻まれた『内山咲良』というジャンパーは、「宝物」だという競技生活を胸に刻み、次のステージへとステップした。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.22

駒大・大八木総監督の「Ggoat」が新チーム設立! 駒大OB中心に個人レースや駅伝出場へ 中高生の指導も開始

駒大総監督の大八木弘明氏が選手とともに世界を目指すアスリートプロジェクト「Ggoat Project」は4月21日、新たなチーム「Ggoat Running Team」を設立したと発表した。2月から活動を始めている。 新 […]

NEWS フランス発のランニング専門ブランド「KIPRUN」 いよいよ日本でも本格展開

2025.04.22

フランス発のランニング専門ブランド「KIPRUN」 いよいよ日本でも本格展開

フランス発のランニング専門ブランド「KIPRUN」。2018年にその歴史が始まったが、瞬く間に世界中の話題を席巻した。2025年1月には千葉・幕張にもオフィシャルショップがオープンし、徐々に日本国内でもその名が知られるよ […]

NEWS 劇場長編アニメーション『ひゃくえむ。』 主演は松坂桃李さん&染谷将太さんに決定! 東京世界陸上開催中の9月19日から公開

2025.04.22

劇場長編アニメーション『ひゃくえむ。』 主演は松坂桃李さん&染谷将太さんに決定! 東京世界陸上開催中の9月19日から公開

人気漫画「チ。―地球の運動について―」で手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞するなど、注目を集める漫画家の魚豊さんの連載デビュー作「ひゃくえむ。」。その劇場版アニメの9月19日に公開されることが決まった。 また、物語に登場する […]

NEWS コリルが2時間4分45秒でメジャーマラソン連勝!女子はロケディが2時間17分22秒の大会新V/ボストンマラソン

2025.04.22

コリルが2時間4分45秒でメジャーマラソン連勝!女子はロケディが2時間17分22秒の大会新V/ボストンマラソン

第129回ボストン・マラソンは4月21日に米国の当地で行われ、男子はジョン・コリル(ケニア)が大会歴代3位の2時間4分45秒で優勝した。女子でシャロン・ロケディ(ケニア)が2時間17分22秒の大会新で制した。 最初の5k […]

NEWS Onが三浦龍司をアスリート契約締結「新しい競技人生のスタート」本職初戦で世界陸上「内定決めたい」

2025.04.22

Onが三浦龍司をアスリート契約締結「新しい競技人生のスタート」本職初戦で世界陸上「内定決めたい」

スイスのスポーツブランド「On(オン)」は4月22日、男子3000m障害で五輪2大会連続入賞の三浦龍司(SUBARU)とアスリート契約締結を発表した。同日、国立競技場で会見を開いた。 勢いに乗るスポーツメーカーと日本のエ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top