HOME ニュース、国内

2022.06.05

奥田啓祐が自身初タイトル!十種に遅咲きの新王者誕生「先輩たちを引き継いでいきたい」/日本選手権混成
奥田啓祐が自身初タイトル!十種に遅咲きの新王者誕生「先輩たちを引き継いでいきたい」/日本選手権混成

◇日本選手権・混成競技(6月4日、5日/秋田県営)2日目

第106回日本選手権・混成競技の2日目が行われ、男子十種競技は初日トップだった奥田啓祐(第一学院高教)が7626点をマークして初優勝を飾った。

初日を3970点の首位で折り返していた奥田。2日目は苦手とする種目が複数あり、これまでは逆転されることも多かったが、しっかりと逃げ切った。

「しっかり記録を出せれば」と話していた110mハードルでは強い向かい風の影響もあり14秒71(-2.3)。だが、そのままずるずるいかず、円盤投でも41m50でしのぐと、成長が見られたのが棒高跳だった。最初の高さとなる4m40を2回失敗。「これまでなら記録なしになっていたと思う」と話したが、土壇場の3回目にクリアし、最後は4m60まで記録を伸ばした。

元々、専門種目だったやり投は55m54。10種目めの1500mまで含め「まとめられたのは評価したい」と語る。何より大学から混成競技を始めた奥田にとって、これが初タイトル。「記録より勝てたことがうれしいです」と喜びを語る。

成長の背景には偉大な先輩2人がいる。ここまで12年連続で優勝を分け合ってきた右代啓祐(国士舘クラブ)と中村明彦(スズキ)のレジェンド。近年は練習をともにしているといい、「精神面で学ぶことが多い」と言う。本来であれば「引導を渡したい」と強い思いを持つが、この日の棒高跳でも2回ファウルの際に「右代さんに背中を叩いてもらった」と気合注入で乗り切った。

広告の下にコンテンツが続きます

まだまだ引導を渡すとまではいかないが、「2人がいなかったら今の僕はいません。(連覇が続いていた)2人の次に優勝できて良かった。来年以降、自分が引き継いでいけるように1年間、過ごしていきたいです」と覚悟をにじませる。

高校時代はやり投をメインとし、東海大に進学してからは腕を痛めた影響で混成競技に挑戦。大学内外を渡り歩いて成長してきた変わり種という遅咲きのデカスリートが、日本のトップとして突き進む。

◇日本選手権・混成競技(6月4日、5日/秋田県営)2日目 第106回日本選手権・混成競技の2日目が行われ、男子十種競技は初日トップだった奥田啓祐(第一学院高教)が7626点をマークして初優勝を飾った。 初日を3970点の首位で折り返していた奥田。2日目は苦手とする種目が複数あり、これまでは逆転されることも多かったが、しっかりと逃げ切った。 「しっかり記録を出せれば」と話していた110mハードルでは強い向かい風の影響もあり14秒71(-2.3)。だが、そのままずるずるいかず、円盤投でも41m50でしのぐと、成長が見られたのが棒高跳だった。最初の高さとなる4m40を2回失敗。「これまでなら記録なしになっていたと思う」と話したが、土壇場の3回目にクリアし、最後は4m60まで記録を伸ばした。 元々、専門種目だったやり投は55m54。10種目めの1500mまで含め「まとめられたのは評価したい」と語る。何より大学から混成競技を始めた奥田にとって、これが初タイトル。「記録より勝てたことがうれしいです」と喜びを語る。 成長の背景には偉大な先輩2人がいる。ここまで12年連続で優勝を分け合ってきた右代啓祐(国士舘クラブ)と中村明彦(スズキ)のレジェンド。近年は練習をともにしているといい、「精神面で学ぶことが多い」と言う。本来であれば「引導を渡したい」と強い思いを持つが、この日の棒高跳でも2回ファウルの際に「右代さんに背中を叩いてもらった」と気合注入で乗り切った。 まだまだ引導を渡すとまではいかないが、「2人がいなかったら今の僕はいません。(連覇が続いていた)2人の次に優勝できて良かった。来年以降、自分が引き継いでいけるように1年間、過ごしていきたいです」と覚悟をにじませる。 高校時代はやり投をメインとし、東海大に進学してからは腕を痛めた影響で混成競技に挑戦。大学内外を渡り歩いて成長してきた変わり種という遅咲きのデカスリートが、日本のトップとして突き進む。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.01.17

西脇多可新人高校駅伝の出場校決定!男子は佐久長聖、大牟田、九州学院、洛南 女子は長野東、薫英女学院など有力校が登録

1月17日、西脇多可新人高校駅伝の実行委員会が、2月16日に行われる第17回大会の出場チームを発表した。 西脇多可新人高校駅伝は、兵庫県西脇市から多可町を結ぶ「北はりま田園ハーフマラソンコース(21.0795km)」で行 […]

NEWS 編集部コラム「年末年始の風物詩」

2025.01.17

編集部コラム「年末年始の風物詩」

毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]

NEWS 中・高校生充実の長野“4連覇”なるか 実力者ぞろいの熊本や千葉、岡山、京都、福岡も注目/都道府県男子駅伝

2025.01.17

中・高校生充実の長野“4連覇”なるか 実力者ぞろいの熊本や千葉、岡山、京都、福岡も注目/都道府県男子駅伝

◇天皇盃第30回全国都道府県対抗男子駅伝(1月19日/広島・平和記念公園前発着:7区間48.0km) 中学生から高校生、社会人・大学生のランナーがふるさとのチームでタスキをつなぐ全国都道府県男子駅伝が1月19日に行われる […]

NEWS 栁田大輝、坂井隆一郎らが日本選手権室内出場キャンセル 日本室内大阪はスタートリスト発表

2025.01.17

栁田大輝、坂井隆一郎らが日本選手権室内出場キャンセル 日本室内大阪はスタートリスト発表

日本陸連は2月1日から2日に行われる、日本選手権室内のエントリー状況と、併催の日本室内大阪のスタートリストを発表した。 日本選手権室内では12月にエントリーが発表されていた選手のうち、男子60mに出場予定だったパリ五輪代 […]

NEWS 東京世界陸上のチケット一般販売が1月31日からスタート!すでに23万枚が販売、新たな席種も追加

2025.01.17

東京世界陸上のチケット一般販売が1月31日からスタート!すでに23万枚が販売、新たな席種も追加

東京2025世界陸上財団は、今年9月に開催される東京世界選手権の観戦チケットの一般販売を1月31日(金)の18時から開始すると発表した。 昨夏に先行販売が始まり、年末年始にも特別販売を実施。すでに23万枚を販売し売れ行き […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年2月号 (1月14日発売)

2025年2月号 (1月14日発売)

駅伝総特集!
箱根駅伝
ニューイヤー駅伝
高校駅伝、中学駅伝
富士山女子駅伝

page top