HOME 高校

2022.05.30

吉田正道が「朝原超え」の7m70で県高校新!兄が成し遂げられなかった全国Vへ!/IH兵庫県大会
吉田正道が「朝原超え」の7m70で県高校新!兄が成し遂げられなかった全国Vへ!/IH兵庫県大会

5月上旬から高校生たちによるインターハイ予選がスタートし、全国各地で熱戦が続いている。

兵庫県大会は5月27日から29日までユニバー記念競技場で行われ、初日の男子走幅跳で吉田正道(姫路商3)が2008年北京五輪4×100mリレー銅メダリストの朝原宣治氏(夢野台)が持っていた兵庫高校記録(7m61)を32年ぶりに更新する7m70(-0.1)で優勝。大会の優秀選手に選ばれた。

「自分でも驚いていました」と好記録を振り返る吉田。4月29日に姫路市記録会の100mに出場した際に左太腿裏の肉離れを起こして前日に完治したばかりだったが、「バネが溜まっていたのかもしれません」と故障明けとは思えないパフォーマンスを発揮した。

3本目を終えた段階で7m16(+3.6)の2位につけると、「動画を見ながら調整していきました」と試技を重ねるごとに跳躍を改善。4回目に追い風参考ながら従来の兵庫高校記録を上回る7m63(+3.1)を跳んでトップに立つと、5回目に7m55(+1.2)の大会タイ記録をマーク。そして、最後にレジェンドの記録を更新した。

顧問の許可を得た保護者、卒業生、学校関係者に限って入場が許された今大会。「観客も来ていたので、そこが力になったと思います。手拍子も迫力があって、アドレナリンが出ました」と応援の力も後押ししたようだ。

広告の下にコンテンツが続きます

昨年この種目で日本歴代8位の8m14を跳んだ吉田弘道(神崎郡陸協)を兄に持つ。高校生になってからは兄弟で会話する機会が減ったが、動画を見て研究するなど、兄は一番身近な目標だ。「兄はインターハイで準優勝に終わっているので、目標は優勝一択です」と力強く話した吉田。兄が高校時代に更新できなかった兵庫県記録を打ち立て、6月16日から行われる近畿大会に弾みをつけた。

大会2日目には男子400mハードルで山田那央(小野3)が今季高校最高となる50秒99の大会新記録で連覇を達成。400m(48秒24)との二冠を達成した。これまでの自己記録(52秒07)を1秒以上上回る快走に「大会記録を目標にしていましたが、ここまでベストを更新できるとは予想していなかったので、素直にうれしいです」と笑顔を見せた。

昨年も400mハードルで近畿大会を制している山田。「近畿大会では50秒台半ばまでタイムを縮めて連覇して、インターハイに勢いをつけていきたいです」と声を弾ませた。

他にも女子七種競技でインターハイ連覇を目指す中尾日香(長田3)の4876点、男子円盤投で高校歴代6位となる55m09の記録を持つ山口翔輝夜(社3)の52m41をはじめ、9種目で大会新記録が出るなどハイレベルな争いとなった。

学校対抗男子はフィールドで得点を量産した社が120点で、女子は両リレーを制した園田学園が107点で頂点に立った。

文/馬場遼

※記事を一部修正しました

5月上旬から高校生たちによるインターハイ予選がスタートし、全国各地で熱戦が続いている。 兵庫県大会は5月27日から29日までユニバー記念競技場で行われ、初日の男子走幅跳で吉田正道(姫路商3)が2008年北京五輪4×100mリレー銅メダリストの朝原宣治氏(夢野台)が持っていた兵庫高校記録(7m61)を32年ぶりに更新する7m70(-0.1)で優勝。大会の優秀選手に選ばれた。 「自分でも驚いていました」と好記録を振り返る吉田。4月29日に姫路市記録会の100mに出場した際に左太腿裏の肉離れを起こして前日に完治したばかりだったが、「バネが溜まっていたのかもしれません」と故障明けとは思えないパフォーマンスを発揮した。 3本目を終えた段階で7m16(+3.6)の2位につけると、「動画を見ながら調整していきました」と試技を重ねるごとに跳躍を改善。4回目に追い風参考ながら従来の兵庫高校記録を上回る7m63(+3.1)を跳んでトップに立つと、5回目に7m55(+1.2)の大会タイ記録をマーク。そして、最後にレジェンドの記録を更新した。 顧問の許可を得た保護者、卒業生、学校関係者に限って入場が許された今大会。「観客も来ていたので、そこが力になったと思います。手拍子も迫力があって、アドレナリンが出ました」と応援の力も後押ししたようだ。 昨年この種目で日本歴代8位の8m14を跳んだ吉田弘道(神崎郡陸協)を兄に持つ。高校生になってからは兄弟で会話する機会が減ったが、動画を見て研究するなど、兄は一番身近な目標だ。「兄はインターハイで準優勝に終わっているので、目標は優勝一択です」と力強く話した吉田。兄が高校時代に更新できなかった兵庫県記録を打ち立て、6月16日から行われる近畿大会に弾みをつけた。 大会2日目には男子400mハードルで山田那央(小野3)が今季高校最高となる50秒99の大会新記録で連覇を達成。400m(48秒24)との二冠を達成した。これまでの自己記録(52秒07)を1秒以上上回る快走に「大会記録を目標にしていましたが、ここまでベストを更新できるとは予想していなかったので、素直にうれしいです」と笑顔を見せた。 昨年も400mハードルで近畿大会を制している山田。「近畿大会では50秒台半ばまでタイムを縮めて連覇して、インターハイに勢いをつけていきたいです」と声を弾ませた。 他にも女子七種競技でインターハイ連覇を目指す中尾日香(長田3)の4876点、男子円盤投で高校歴代6位となる55m09の記録を持つ山口翔輝夜(社3)の52m41をはじめ、9種目で大会新記録が出るなどハイレベルな争いとなった。 学校対抗男子はフィールドで得点を量産した社が120点で、女子は両リレーを制した園田学園が107点で頂点に立った。 文/馬場遼 ※記事を一部修正しました

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.02.22

石井優吉がショートトラック800m1分46秒41の日本新!

2月21日、米国ペンシルベニア州カレッジステーションでペンシルベニア州立大の学内学内競技会が同校の室内競技場(1周200m)で行われ、男子800mで石井優吉(ペンシルベニア州立大)が1分46秒41のショートラック日本記録 […]

NEWS JMCランキング暫定1位の西山雄介がコンディション不良により欠場/大阪マラソン

2025.02.22

JMCランキング暫定1位の西山雄介がコンディション不良により欠場/大阪マラソン

◇大阪マラソン2025(2月24日/大阪・大阪府庁前スタート・大阪城公園フィニッシュ) 大阪マラソンの主催者は2月22日、招待選手の西山雄介(トヨタ自動車)がコンディション不良により欠場することを発表した。 西山は22年 […]

NEWS 【男子ハンマー投】アツオビン・アンドリュウ(花園高3) 61m59=一般規格高校歴代2位

2025.02.22

【男子ハンマー投】アツオビン・アンドリュウ(花園高3) 61m59=一般規格高校歴代2位

2月22日、京都市の京産大総合グラウンド競技場で第11回京都陸協記録会が行われ、一般規格の男子ハンマー投でアツオビン・アンドリュウ(花園高3京都)が高校歴代2位となる61m59をマークした。 アツオビンは昨年のU20日本 […]

NEWS 円盤投・堤雄司が自己2番目の61m76でV 女子100mH青木益未は13秒04 福田翔太、郡菜々佳も優勝/WAコンチネンタルツアー

2025.02.22

円盤投・堤雄司が自己2番目の61m76でV 女子100mH青木益未は13秒04 福田翔太、郡菜々佳も優勝/WAコンチネンタルツアー

世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ブロンズラベルのインターナショナル・トラック・ミート2025が2月22日、ニュージーランドのクライストチャーチで行われ、男子円盤投で堤雄司(ALSOK群馬)が61m76のセカンドベス […]

NEWS 「インターハイでも勝ちたい」高校2年の栗村凌がU20男子を制す 女子は真柴愛里が貫禄/日本選手権クロカン

2025.02.22

「インターハイでも勝ちたい」高校2年の栗村凌がU20男子を制す 女子は真柴愛里が貫禄/日本選手権クロカン

◇第40回U20日本選手権クロスカントリー(2月22日/福岡・海の中道海浜公園) U20日本選手権クロスカントリーが行われ、男子(8km)では栗村凌(学法石川高2福島)が23分20秒で優勝を果たした。 今年も全国から有力 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年3月号 (2月14日発売)

2025年3月号 (2月14日発売)

別府大分毎日マラソン
落合 晃×久保 凛
太田智樹、葛西潤
追跡箱根駅伝&高校駅伝

page top