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2022.05.18

関東インカレ展望/9年ぶりの国立決戦!三浦龍司、黒川和樹ら五輪代表、4連覇懸かる高良、齋藤ら注目
関東インカレ展望/9年ぶりの国立決戦!三浦龍司、黒川和樹ら五輪代表、4連覇懸かる高良、齋藤ら注目

5月19日から22日まで、第101回関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)が行われる。舞台は東京・国立競技場。“聖地”での関東インカレは旧国立競技場で開催された2013年以来9年ぶり。3年ぶりの有観客となる。大会を彩る注目選手たちをピックアップしていく。

●男子
三浦龍司は5000mに出場

100mには栁田大輝(東洋大)がエントリー。高2、3と日本選手権入賞というスーパールーキーが初の関東インカレに挑む。1年生優勝を狙う栁田と、徐々に復調気配が漂う鵜澤飛羽(筑波大)や、大学の先輩でもある和田遼、稲毛碧(早大)あたりの争いとなりそうだ。

800mと1500mは熾烈だ。800mは1分45秒85を持つ連覇を狙う金子魅玖人(中大)や、1年時以来のV奪還をもくろむ松本純弥(法大)らが有力で、飯澤千翔(東海大)は800mと1500mの両種目にエントリー。なお、800mは3部(大学院)に薄田健太郎(筑波大院)と根本大輝(順大院)が出場予定でこちらも注目したい。

東京五輪3000m障害7位の三浦龍司(順大)は、昨年は1500m優勝、5000m日本人トップの2位。今回は5000mにエントリーしている。男子総合連覇を狙う順大には、110mハードルに村竹ラシッドらがいる。13秒32のオレゴン世界選手権参加標準記録を狙ったレースとなるだろう。110mハードルは村竹のほかにも、横地大雅(法大)、高校記録保持者の西徹朗(早大)、藤原孝輝(東洋大)らでハイレベルになりそう。

400mハードルには東京五輪代表の黒川和樹(法大)が出場。大会連覇なるか。調子を上げてきた出口晴翔(順大)やルーキーの高橋遼将(法大)らが追いかける。棒高跳は前回優勝の大崎洋介(日体大)や、5m55を跳んだ柄澤智哉(同)、古澤一生(筑波大)らで大会記録5m61(江島雅紀、日大)をにらんだハイレベルな争いが期待される。

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投てきでは男子ハンマー投に注目。昨年68m84の大会記録で制した福田翔大(日大)はすでに70mオーバーしており、さらなる大会記録更新を目指す。

5000m、10000m、ハーフマラソンには1、2部ともに学生長距離界をにぎわす選手たちが多数出場。注目ルーキーの佐藤圭汰(駒大)は2部5000mにエントリーしている。

男子総合は順大が前回頂点に立ったが、12年から19年までは日大が8連覇。今年はどの大学が『関東ナンバー1』に輝くか。

●女子
走幅跳・高良、円盤投・齋藤は4連覇なるか

100mと200mは青野朱李(山梨学大)や三浦由奈(筑波大)ら、大学入学後にやや苦しい時期を過ごしながら復活してきた選手たちが好調だ。東京五輪代表で昨年2冠の石川優(青学大)は、日本学生個人選手権で追ったケガがどうか。1500mには日本学生記録4分12秒72を持つ道下美槻(立大)が登場する。

好記録誕生の予感が漂うのが100mハードル。3連覇を狙う島野真生(日体大)、13秒26まで記録を短縮した玉置菜々子(国士大)、岩佐茉結子(東京学芸大)らで大会記録(13秒27、紫村仁美)を見据えた混戦模様だ。400mハードルは早大勢が5連覇中。その伝統を川村優佳、津川瑠衣、大川寿美香が担う。インターハイ女王のルーキー・タネル舞璃乃(東京学芸大)も有力候補だ。

走幅跳は高良彩花(筑波大)に4連覇が懸かる。この種目4連覇となれば85~88年の磯貝美奈子(群馬大)以来、史上2人目の快挙。高良は三段跳との2冠を目指す。円盤投の齋藤真希(東女体大)も4連覇に王手。こちらは66~69年の八木下てる子(日女体大)以来、3人目の4連覇となる。砲丸投は大野史佳(埼玉大)が2連覇中。今季はやや苦戦しているが、復調のきっかけをつかめるか。

女子総合争いは、長く筑波大が頂点に立っていたが、17年に日体大が優勝して筑波大の連覇は24でストップ。18、19年は筑波大が盛り返し、昨年は日体大が優勝した(※20年は対校戦実施せず)。果たして日体大の連覇か、筑波大の奪還か。

大会の様子は関東学連のYouTubeチャンネルで19~21日までライブ配信。最終日のハーフマラソンは日テレNEWS24、10時45分からは日テレG+で中継される。

東京五輪の舞台となった国立競技場で、母校の誇りを懸けて戦う学生たちの熱戦に注目だ。

5月19日から22日まで、第101回関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)が行われる。舞台は東京・国立競技場。“聖地”での関東インカレは旧国立競技場で開催された2013年以来9年ぶり。3年ぶりの有観客となる。大会を彩る注目選手たちをピックアップしていく。 ●男子 三浦龍司は5000mに出場 100mには栁田大輝(東洋大)がエントリー。高2、3と日本選手権入賞というスーパールーキーが初の関東インカレに挑む。1年生優勝を狙う栁田と、徐々に復調気配が漂う鵜澤飛羽(筑波大)や、大学の先輩でもある和田遼、稲毛碧(早大)あたりの争いとなりそうだ。 800mと1500mは熾烈だ。800mは1分45秒85を持つ連覇を狙う金子魅玖人(中大)や、1年時以来のV奪還をもくろむ松本純弥(法大)らが有力で、飯澤千翔(東海大)は800mと1500mの両種目にエントリー。なお、800mは3部(大学院)に薄田健太郎(筑波大院)と根本大輝(順大院)が出場予定でこちらも注目したい。 東京五輪3000m障害7位の三浦龍司(順大)は、昨年は1500m優勝、5000m日本人トップの2位。今回は5000mにエントリーしている。男子総合連覇を狙う順大には、110mハードルに村竹ラシッドらがいる。13秒32のオレゴン世界選手権参加標準記録を狙ったレースとなるだろう。110mハードルは村竹のほかにも、横地大雅(法大)、高校記録保持者の西徹朗(早大)、藤原孝輝(東洋大)らでハイレベルになりそう。 400mハードルには東京五輪代表の黒川和樹(法大)が出場。大会連覇なるか。調子を上げてきた出口晴翔(順大)やルーキーの高橋遼将(法大)らが追いかける。棒高跳は前回優勝の大崎洋介(日体大)や、5m55を跳んだ柄澤智哉(同)、古澤一生(筑波大)らで大会記録5m61(江島雅紀、日大)をにらんだハイレベルな争いが期待される。 投てきでは男子ハンマー投に注目。昨年68m84の大会記録で制した福田翔大(日大)はすでに70mオーバーしており、さらなる大会記録更新を目指す。 5000m、10000m、ハーフマラソンには1、2部ともに学生長距離界をにぎわす選手たちが多数出場。注目ルーキーの佐藤圭汰(駒大)は2部5000mにエントリーしている。 男子総合は順大が前回頂点に立ったが、12年から19年までは日大が8連覇。今年はどの大学が『関東ナンバー1』に輝くか。 ●女子 走幅跳・高良、円盤投・齋藤は4連覇なるか 100mと200mは青野朱李(山梨学大)や三浦由奈(筑波大)ら、大学入学後にやや苦しい時期を過ごしながら復活してきた選手たちが好調だ。東京五輪代表で昨年2冠の石川優(青学大)は、日本学生個人選手権で追ったケガがどうか。1500mには日本学生記録4分12秒72を持つ道下美槻(立大)が登場する。 好記録誕生の予感が漂うのが100mハードル。3連覇を狙う島野真生(日体大)、13秒26まで記録を短縮した玉置菜々子(国士大)、岩佐茉結子(東京学芸大)らで大会記録(13秒27、紫村仁美)を見据えた混戦模様だ。400mハードルは早大勢が5連覇中。その伝統を川村優佳、津川瑠衣、大川寿美香が担う。インターハイ女王のルーキー・タネル舞璃乃(東京学芸大)も有力候補だ。 走幅跳は高良彩花(筑波大)に4連覇が懸かる。この種目4連覇となれば85~88年の磯貝美奈子(群馬大)以来、史上2人目の快挙。高良は三段跳との2冠を目指す。円盤投の齋藤真希(東女体大)も4連覇に王手。こちらは66~69年の八木下てる子(日女体大)以来、3人目の4連覇となる。砲丸投は大野史佳(埼玉大)が2連覇中。今季はやや苦戦しているが、復調のきっかけをつかめるか。 女子総合争いは、長く筑波大が頂点に立っていたが、17年に日体大が優勝して筑波大の連覇は24でストップ。18、19年は筑波大が盛り返し、昨年は日体大が優勝した(※20年は対校戦実施せず)。果たして日体大の連覇か、筑波大の奪還か。 大会の様子は関東学連のYouTubeチャンネルで19~21日までライブ配信。最終日のハーフマラソンは日テレNEWS24、10時45分からは日テレG+で中継される。 東京五輪の舞台となった国立競技場で、母校の誇りを懸けて戦う学生たちの熱戦に注目だ。
       

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