HOME ニュース、国内

2022.04.29

女子100mは御家瀬緑が復活の優勝!大外突いて11秒79「陸上の悔しさは陸上でしか返せない」/織田記念
女子100mは御家瀬緑が復活の優勝!大外突いて11秒79「陸上の悔しさは陸上でしか返せない」/織田記念


◇織田記念(4月29日/広島・エディオンスタジアム)

アジア大会選考会を兼ねた日本グランプリシリーズ広島大会の「第56回織田記念」が行われ、女子100mは御家瀬緑(住友電工)が11秒79(-0.7)をマークして優勝した。

2019年に高校3年生で日本選手権覇者となった御家瀬。苦しい時期を乗り越えて、復活の走りを見せた。

予選こそ12秒12(-2.3)の2着通過。決勝は大外の8レーンに入った。「雨の中の1本目で疲労もありましたが、冷静に走ることができました」。君嶋愛梨沙(土木管理総合)が先行するなか、「スタートはつぶれましたが、中盤が命で落ちずに走り切れました」と、フィニッシュ手前でしっかり差しきったのは御家瀬らしい勝負強さだった。

北海道・恵庭北高を卒業してから大学進学をせずに住友電工入り。小池祐貴(住友電工)と同じ臼井淳一氏に師事した。そこからはケガや環境の変化の影響もあり、自分らしい走りがなかなかできずにいた。

「試合当日になると調子が悪くなることもあって苦しかったです」。練習が積めて、状態もいいはずなのに結果につながらない。もどかしい時期が続いた。それでも、「陸上での悔しい思いは、陸上でしか返せない。あきらめる選択肢はなかったです」と強い意志を貫き、そして戻ってきた。

走幅跳をしていた高校時代のように「跳ねる」走りから、短距離に専念して「グイグイ」と乗り込んでいく走りに変化。小池らと米国でシーズンインして「良いタイムも出ていた」と自信をつかんでの国内シーズンインだった。この復活に、同郷の先輩・小池も「彼女のすごさ。僕が一番喜んでいるかもしれません」と妹分の活躍に目を細める。

アジア大会はもちろん、4×100mリレーで出場権がある世界選手権への思いもある。「代表から遠ざかっているので、選んでもらえれば自分の走りができるようにしたい」と御家瀬。ハイレベルで群雄割拠の女子短距離に、また一人楽しみな選手が戻ってきた。

◇織田記念(4月29日/広島・エディオンスタジアム) アジア大会選考会を兼ねた日本グランプリシリーズ広島大会の「第56回織田記念」が行われ、女子100mは御家瀬緑(住友電工)が11秒79(-0.7)をマークして優勝した。 2019年に高校3年生で日本選手権覇者となった御家瀬。苦しい時期を乗り越えて、復活の走りを見せた。 予選こそ12秒12(-2.3)の2着通過。決勝は大外の8レーンに入った。「雨の中の1本目で疲労もありましたが、冷静に走ることができました」。君嶋愛梨沙(土木管理総合)が先行するなか、「スタートはつぶれましたが、中盤が命で落ちずに走り切れました」と、フィニッシュ手前でしっかり差しきったのは御家瀬らしい勝負強さだった。 北海道・恵庭北高を卒業してから大学進学をせずに住友電工入り。小池祐貴(住友電工)と同じ臼井淳一氏に師事した。そこからはケガや環境の変化の影響もあり、自分らしい走りがなかなかできずにいた。 「試合当日になると調子が悪くなることもあって苦しかったです」。練習が積めて、状態もいいはずなのに結果につながらない。もどかしい時期が続いた。それでも、「陸上での悔しい思いは、陸上でしか返せない。あきらめる選択肢はなかったです」と強い意志を貫き、そして戻ってきた。 走幅跳をしていた高校時代のように「跳ねる」走りから、短距離に専念して「グイグイ」と乗り込んでいく走りに変化。小池らと米国でシーズンインして「良いタイムも出ていた」と自信をつかんでの国内シーズンインだった。この復活に、同郷の先輩・小池も「彼女のすごさ。僕が一番喜んでいるかもしれません」と妹分の活躍に目を細める。 アジア大会はもちろん、4×100mリレーで出場権がある世界選手権への思いもある。「代表から遠ざかっているので、選んでもらえれば自分の走りができるようにしたい」と御家瀬。ハイレベルで群雄割拠の女子短距離に、また一人楽しみな選手が戻ってきた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.11.22

田中希実が来季『グランドスラム・トラック』参戦決定!マイケル・ジョンソン氏が新設

来春、開幕する陸上リーグ「グランドスラム・トラック」の“レーサー”として、女子中長距離の田中希実(New Balance)が契約したと発表された。 同大会は1990年代から2000年代に男子短距離で活躍したマイケル・ジョ […]

NEWS 早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結

2024.11.21

早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結

11月21日、株式会社コラゾンは同社が展開する麹専門ブランド「MURO」を通じて、早大競走部駅伝部とスポンサー契約を結んだことを発表した。 コラゾン社は「MURO」の商品である「KOJI DRINK A」および「KOJI […]

NEWS 立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン

2024.11.21

立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン

第55回防府読売マラソン大会事務局は、女子招待選手の立迫志穂(天満屋)が欠場すると発表した。調整不良のためとしている。 立迫は今年2月の全日本実業団ハーフマラソンで1時間11分16秒の11位。7月には5000m(15分3 […]

NEWS M&Aベストパートナーズに中大・山平怜生、城西大・栗原直央、國學院大・板垣俊佑が内定!神野「チーム一丸」

2024.11.20

M&Aベストパートナーズに中大・山平怜生、城西大・栗原直央、國學院大・板垣俊佑が内定!神野「チーム一丸」

神野大地が選手兼監督を務めるM&Aベストパートナーズが来春入社選手として、中大・山平怜生、國學院大・板垣俊佑、城西大・栗原直央の3人が内定した。神野が自身のSNSで内定式の様子を伝えている。 山平は宮城・仙台育英 […]

NEWS 第101回(2025年)箱根駅伝 出場チーム選手名鑑

2024.11.20

第101回(2025年)箱根駅伝 出場チーム選手名鑑

・候補選手は各チームが選出 ・情報は11月20日時点、チーム提供および編集部把握の公認記録を掲載 ・選手名の一部漢字で対応外のものは新字で掲載しています ・過去箱根駅伝成績で関東学生連合での出場選手は相当順位を掲載 ・一 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top