◇日本学生個人選手権(4月15~17日/神奈川・平塚)2日目
ワールドユニバーシティゲームズの選考会を兼ねた日本学生個人選手権。2日目に行われた女子100m決勝には豪華な顔ぶれがそろった。昨年の東京五輪4×100mリレー代表の兒玉芽生(ミズノ)、齋藤愛美(大阪成蹊AC)、石川優(青学大)、壹岐あいこ(立命大)に加え、17年インターハイ200m優勝者で復活してきた青野朱李(山梨学大)、19年のインターハイ200mVの石堂陽奈(環太平洋大)、18年国体100m覇者でこちらも苦しい時期を乗り越えた三浦由奈(筑波大)と、日本選手権さながらのファイナルに。
そんなレースを制したのは青山だった。序盤から一気に抜け出すと、力強いで走りでライバルたちを圧倒。11秒50(+1.0)をマークしてタイトルをゲットした。「すごく緊張しましたが、自分の走りができてよかったです」と青山。好調ぶりは群を抜いていた。
予選は後半流して11秒68(+2.1)。青野を0.02秒抑えると、準決勝では11秒47(+2.0)と、自身初の11秒4台に突入する。大会新、学生歴代5位の好記録だった。決勝では昨年の日本選手権2冠のエース・兒玉がやや精細を欠いていたとはいえ、並み居る先輩たちを抑えたのは成長の証だろう。
この冬は課題だった上半慎強化など身体作りに努めた。やや肩が上がり猫背気味だった姿勢も矯正され、腕振り、ストライドには力強さが加わった。
記録については「11秒4台に入れてうれしいです」と言いつつも、「昨年も早い時期(3月)に出してからその後は出せなかったので少し不安もあります」とも。だからこそ、「日本選手権にピークが来るようにしたいです」と青山。まずは「無風でも11秒4を出せるようにしたい。そうすれば風が吹けば11秒3台に入れる」と見据えている。
盛り上がりを見せる女子短距離。4×100mリレーはすでにドーハ世界選手権の出場権を持つだけに、代表入りへ熾烈な争いが繰り広げられるが、その中心に間違いなく青山の存在がある。
◇女子100m学生歴代10傑
11.32 1.9 髙橋萌木子(平成国際大3) 2009. 6. 7
11.35 -0.2 兒玉 芽生(福岡大3) 2020. 9.12
11.36 1.8 二瓶 秀子(福島大M2) 2001. 7.14
11.43 2.0 市川 華菜(中京大3) 2011. 4.29
11.47 2.0 青山 華依(甲南大2) 2022. 4.16
11.48 1.5 石川 優(青学大1) 2021. 6. 5
11.51 2.0 前山 美優(新潟医療福祉大4) 2017. 6.10
11.52 1.8 北風 沙織(北翔大4) 2007. 4.30
11.53 1.3 広沢 真愛(日体大3) 2018. 8. 4
11.53 1.5 青野 朱李(山梨学大4)2022. 4.16

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.23
東京世界陸上ボランティア研修がスタート!「ともに楽しんで大会を作り上げたい」
-
2025.04.23
-
2025.04.22
-
2025.04.17
-
2025.04.19
-
2025.04.17
-
2025.04.20
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.01
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.23
【世界陸上プレイバック】―95年イエテボリ―エドワーズが三段跳で世界記録の圧巻のパフォーマンス!山崎一彦が400mHで同種目初のファイナリストに
今年9月、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。 これ […]
2025.04.23
東京世界陸上ボランティア研修がスタート!「ともに楽しんで大会を作り上げたい」
公益財団法人東京2025世界陸上財団は、9月に控える東京世界選手権(9月13日~21日)を支えるボランティアの研修を東京都内で4月19日からスタートした。24日までの6日間で、最初のステップとなるオリエンテーションが行わ […]
2025.04.23
U20世界選手権女子200m銅メダルリスト・ダグラスが100m11秒26でV ケネディは投てき2冠/カリフタゲームス
4月19日から21日まで、トリニダード・トバゴでカリフタゲームスが行われ、U17男子砲丸投(5kg)ではK.ケネディ(ジャマイカ)が18m90で優勝した。ケネディは2009年生まれ。この大会ではU17円盤投(1.5kg) […]
2025.04.23
年間最優秀男子選手賞に棒高跳デュプランティスを選出! 「とても光栄」 ローレウス賞
スポーツ界において優れた功績を残した個人や団体を称える「ローレウス世界スポーツ賞」の2024年の授賞者が4月21日に発表され、3年連続で候補者に挙がっていた男子棒高跳世界記録保持者のA.デュプランティス(スウェーデン)が […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)