2022.04.14
2022日本学生個人選手権は4月15日から3日間、神奈川県平塚市のレモンガススタジアム平塚をメインに開催される(ハンマー投のみ柳島スポーツ公園競技場)。同大会は今年6月末から中国・成都で行われるワールドユニバーシティゲームズ(以下、WUG)の代表選考会と指定されているため、例年よりも2ヵ月早い4月開催となった。
また、昨年開催されるはずだったWUGが今年に延期されたことにより、今大会は学部卒1年目・大学院修了1年目の卒業生(ただし26歳以下で日本国籍を有する者)もエントリーに名を連ねている。
注目は女子短距離だ。昨年の東京五輪4×100mリレー代表の兒玉芽生(ミズノ、福岡大卒)、青山華依(甲南大)、齋藤愛美(大阪成蹊AC、大阪成蹊大卒)、石川優(青学大)が100mにエントリー。加えて日本選手権2位の壹岐あいこ(立命大)、昨年のU20日本選手権&インターハイ2冠の永石小雪(立命大)、11秒61のベストを持つ三浦愛華(園田学園女大)ら精鋭が集った。
特に兒玉は日本歴代3位の11秒35を誇り、昨年は日本選手権や日本インカレで勝利を飾った。ミズノへ入社してから初の公式戦ということもあり、その走りに視線が集まりそうだ。兒玉、齋藤、壹岐、青山は200mにもエントリーしており、どちらの種目もWUG出場に向けて激しい争いが予想される。
男子100mは昨年の日本インカレ2位の鈴木涼太(スズキ、城西大卒)に、ルーキーの柳田大輝(東洋大)が挑戦する。ともに自己ベストは10秒22で参加者中トップ。会場の平塚は強風が吹き荒れることが多く、逆風の場合はバックストレートでレースを行うこともある。好条件に恵まれれば、シーズンイン直後から自己ベスト更新もあるかもしれない。
今年の7月に開催されるオレゴン世界選手権の参加標準記録を上回る自己記録を持つのが、男子110mハードルの村竹ラシッド(順大、13秒28)と、同400mハードルの黒川和樹(法大、48秒68)。村竹は昨年に急成長し、3月までチームメイトだった日本記録保持者の泉谷駿介(現・住友電工)の背中を追って13秒28まで縮めてきた。黒川は今大会の出場者でただ一人の東京五輪男子代表となり、昨年は日本選手権も制している実力者だ。この大会をステップに、6月の日本選手権、7月のオレゴン世界選手権代表へとつなげたいところだ。
男子1500mと5000mには、この種目の高校記録を持つ佐藤圭汰(駒大)が登場。1年生ながら2種目でランキングトップに立ち、優勝候補に挙がる。特に1500mでは日本歴代5位の3分37分18を持ち、オレゴン世界選手権出場も見据えている。10000mでは27分台を持つ井川龍人(早大)と中谷雄飛(SGホールディングス、早大卒)が記録面で優位に立ち、それを駒大の唐澤拓海が追う構図か。昨年11月に高校歴代2位の28分11秒96をマークした中大ルーキーの吉居駿恭にも注目だ。
女子5000mには10000mで日本歴代2位の30分45秒21を誇る不破聖衣来(拓大)や小林成美(名城大)など学生女子駅伝で活躍したランナーが勢ぞろい。不破は世界選手権出場を見据えており、5月7日の日本選手権10000mに出場するため「状況を見て」(五十嵐利治監督)ということになる。出場すれば大いに大会を盛り上げそうだ。10000mは3月に開催予定だった日本学生女子ハーフの中止を受け、ハーフマラソンのWUG選考も兼ねる。昨年の日本学生女子ハーフを制した小林や同3位の荒井優奈ら名城大勢に、日本インカレ10000m2位の飛田凜香(立命大)や名城大OGの和田有菜(日本郵政グループ)が挑む。
フィールドでは、8mジャンパーの吉田弘道(神崎郡陸協/立命大卒、PB8m14)、伊藤陸(近大高専、PB8m05)がぶつかる男子走幅跳や、日本歴代4位の62m39、同6位の61m75を持つ武本紗栄(佐賀県スポーツ協会/大体大卒)、上田百寧(ゼンリン/福岡大卒)らがエントリーしている女子やり投に好勝負の予感が漂う。
大会の様子は日本学連のYouTubeチャンネルにてライブ配信が行われる。
ライブ配信はこちら
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2024.11.22
田中希実が来季『グランドスラム・トラック』参戦決定!マイケル・ジョンソン氏が新設
2024.11.21
早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結
2024.11.21
立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
2024.11.17
不破聖衣来が香港で10kmレースに出場 9位でフィニッシュ
2024.11.20
【箱根駅伝2025名鑑】早稲田大学
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
2024.11.01
吉田圭太が住友電工を退部 「充実した陸上人生を歩んでいきたい」競技は継続
2024.11.07
アシックスから軽量で反発性に優れたランニングシューズ「NOVABLAST 5」が登場!
-
2024.10.27
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.11.22
田中希実が来季『グランドスラム・トラック』参戦決定!マイケル・ジョンソン氏が新設
来春、開幕する陸上リーグ「グランドスラム・トラック」の“レーサー”として、女子中長距離の田中希実(New Balance)が契約したと発表された。 同大会は1990年代から2000年代に男子短距離で活躍したマイケル・ジョ […]
2024.11.21
早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結
11月21日、株式会社コラゾンは同社が展開する麹専門ブランド「MURO」を通じて、早大競走部駅伝部とスポンサー契約を結んだことを発表した。 コラゾン社は「MURO」の商品である「KOJI DRINK A」および「KOJI […]
2024.11.21
立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン
第55回防府読売マラソン大会事務局は、女子招待選手の立迫志穂(天満屋)が欠場すると発表した。調整不良のためとしている。 立迫は今年2月の全日本実業団ハーフマラソンで1時間11分16秒の11位。7月には5000m(15分3 […]
2024.11.20
M&Aベストパートナーズに中大・山平怜生、城西大・栗原直央、國學院大・板垣俊佑が内定!神野「チーム一丸」
神野大地が選手兼監督を務めるM&Aベストパートナーズが来春入社選手として、中大・山平怜生、國學院大・板垣俊佑、城西大・栗原直央の3人が内定した。神野が自身のSNSで内定式の様子を伝えている。 山平は宮城・仙台育英 […]
2024.11.20
第101回(2025年)箱根駅伝 出場チーム選手名鑑
・候補選手は各チームが選出 ・情報は11月20日時点、チーム提供および編集部把握の公認記録を掲載 ・選手名の一部漢字で対応外のものは新字で掲載しています ・過去箱根駅伝成績で関東学生連合での出場選手は相当順位を掲載 ・一 […]
Latest Issue 最新号
2024年12月号 (11月14日発売)
全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会