HOME ニュース、国内

2022.03.31

JMC表彰式に年間王者・鈴木健吾&一山麻緒、松田瑞生らが登壇 シリーズ振り返りと世界大会への意気込み語る
JMC表彰式に年間王者・鈴木健吾&一山麻緒、松田瑞生らが登壇 シリーズ振り返りと世界大会への意気込み語る


日本陸連のジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズⅠの表彰式が3月31日に都内で行われた。

シリーズチャンピオンの男子・鈴木健吾(富士通)、女子・一山麻緒(ワコール、4月から資生堂)ら、上位3選手が登壇。表彰式ではシリーズチャンピオンの2人に賞金600万円が贈られ、2位に300万円、3位に100万円を贈呈されたほか、トークイベントではJMCシリーズについて振り返った。

表彰式後、受賞選手の会見が行われ、それぞれ受賞の感想と今後の意気込みを語った。

2時間4分56秒の日本記録を持つ鈴木は、「初代王者になれてうれしく思います」と喜びを語る。トークイベントでは今後の記録について問われ「正直、記録は意識していなくて、攻めること、チャレンジすることが大事」と答えつつ「日本全体で2時間3分台は目指していくべきところ」と語る。

シリーズを終えて、「準備の段階でケガをしてしまうことが多かったので、まずは身体を見つめ直してタフさを身につけたい」と振り返る。春から世界選手権までの予定は「これから立てていく」とし、「(取り組みを)変えることはないが、暑さ対策をしていきたい」と話した。

東京五輪8位に入賞した一山は「初代チャンピオンになれてうれしく思います。これからもさらに強くなった姿をお見せしたい」と語る。世界選手権に向けて「これまであまり取り組んだことのないフィジカルトレーニングを取り入れて、より効率の良い動きを身につけたい」と言う。世界選手権は「東京五輪(8位)よりも良い順位を」と意気込んでいる。

五輪を逃して悔しさを味わいながら、マラソンで初の世界大会をつかんだ松田。「目指していた世界選手権代表になれて、世界の猛者と戦えるチャンスを手にできた」と笑顔を見せる。「これまで継続してきたことが結果につながっている」と大きく変えることはない。マラソンで初の世界選手権に向けて「勝つことに集中する。どんな展開になっても対応できるようなレースをしたい」と決意を語った。

一山、松田ともに「トラックは出場せずに世界選手権に向けて調整」する予定。松田は「2年半ぶりに米国アルバカーキへ遠征することが決まっているといい「高地トレーニング、走り込みをして追い込んでいきたい」と話した。

日本陸連ロードランニングコミッションの瀬古利彦リーダーは「強いマラソン選手の条件は安定感、勝負強さ、プレッシャーに強いこと。この6人がそういう選手」と称え、「今後は賞金を上げたい」とも。オレゴン世界選手権代表に内定している3人に向けて「期待しています」とエールを送った。

男女上位3人のうち、男子の鈴木、女子の一山、松田瑞生(ダイハツ)がオレゴン世界選手権代表に内定。男子2位の細谷恭平(黒崎播磨)と女子3位の上杉真穂(スターツ)は杭州アジア大会代表に選出されている。

JMCシリーズは、日本陸連が選手強化や日本のマラソン全体の活性化につなげる新たな仕組みとして、2021年に創設された。1つの年度を「期」、2期分を「シリーズ」として設定。加盟大会をSG、G1などとグレードで分け、その記録や順位をポイント化して2年間のシリーズ総合成績を決定する。

シリーズチャンピオンは「日本選手権優勝」となり、世界選手権やアジア大会などの選考にも適用。シリーズⅠのシリーズチャンピオンはオレゴン世界選手権代表に内定することが決まっていた。

■JMCシリーズⅠ(0期~1期/20年12月~22年3月)受賞者
●男子
1位 鈴木健吾(富士通) 2778点=日本選手権者★
〔21年:びわ湖2時間4分56秒、22年:東京2時間5分28秒〕
2位 細谷恭平(黒崎播磨) 2646点
〔21年:びわ湖2時間6分35秒、21年福岡2時間8分16秒〕
3位 大塚祥平(九電工)
〔20年:福岡2時間7分38秒、21年:福岡2時間8分33秒〕
●女子
1位 一山麻緒(ワコール※4月から資生堂) 2584点=日本選手権者★
〔21年:大阪2時間21分11秒、22年東京2時間21分02秒〕
2位 松田瑞生(ダイハツ) 2578点★
〔21年:名古屋2時間21分51秒、22年大阪2時間20分52秒〕
3位 上杉真穂(スターツ) 2477点
〔21年:大阪2時間24分52秒、22年:大阪2時間22分29秒〕
★はオレゴン世界選手権代表

【関連記事】

オレゴン世界選手権の代表選手男子はこちら

オレゴン世界選手権の代表選手女子はこちら

アジア大会代表選手はこちら

日本陸連のジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズⅠの表彰式が3月31日に都内で行われた。 シリーズチャンピオンの男子・鈴木健吾(富士通)、女子・一山麻緒(ワコール、4月から資生堂)ら、上位3選手が登壇。表彰式ではシリーズチャンピオンの2人に賞金600万円が贈られ、2位に300万円、3位に100万円を贈呈されたほか、トークイベントではJMCシリーズについて振り返った。 表彰式後、受賞選手の会見が行われ、それぞれ受賞の感想と今後の意気込みを語った。 2時間4分56秒の日本記録を持つ鈴木は、「初代王者になれてうれしく思います」と喜びを語る。トークイベントでは今後の記録について問われ「正直、記録は意識していなくて、攻めること、チャレンジすることが大事」と答えつつ「日本全体で2時間3分台は目指していくべきところ」と語る。 シリーズを終えて、「準備の段階でケガをしてしまうことが多かったので、まずは身体を見つめ直してタフさを身につけたい」と振り返る。春から世界選手権までの予定は「これから立てていく」とし、「(取り組みを)変えることはないが、暑さ対策をしていきたい」と話した。 東京五輪8位に入賞した一山は「初代チャンピオンになれてうれしく思います。これからもさらに強くなった姿をお見せしたい」と語る。世界選手権に向けて「これまであまり取り組んだことのないフィジカルトレーニングを取り入れて、より効率の良い動きを身につけたい」と言う。世界選手権は「東京五輪(8位)よりも良い順位を」と意気込んでいる。 五輪を逃して悔しさを味わいながら、マラソンで初の世界大会をつかんだ松田。「目指していた世界選手権代表になれて、世界の猛者と戦えるチャンスを手にできた」と笑顔を見せる。「これまで継続してきたことが結果につながっている」と大きく変えることはない。マラソンで初の世界選手権に向けて「勝つことに集中する。どんな展開になっても対応できるようなレースをしたい」と決意を語った。 一山、松田ともに「トラックは出場せずに世界選手権に向けて調整」する予定。松田は「2年半ぶりに米国アルバカーキへ遠征することが決まっているといい「高地トレーニング、走り込みをして追い込んでいきたい」と話した。 日本陸連ロードランニングコミッションの瀬古利彦リーダーは「強いマラソン選手の条件は安定感、勝負強さ、プレッシャーに強いこと。この6人がそういう選手」と称え、「今後は賞金を上げたい」とも。オレゴン世界選手権代表に内定している3人に向けて「期待しています」とエールを送った。 男女上位3人のうち、男子の鈴木、女子の一山、松田瑞生(ダイハツ)がオレゴン世界選手権代表に内定。男子2位の細谷恭平(黒崎播磨)と女子3位の上杉真穂(スターツ)は杭州アジア大会代表に選出されている。 JMCシリーズは、日本陸連が選手強化や日本のマラソン全体の活性化につなげる新たな仕組みとして、2021年に創設された。1つの年度を「期」、2期分を「シリーズ」として設定。加盟大会をSG、G1などとグレードで分け、その記録や順位をポイント化して2年間のシリーズ総合成績を決定する。 シリーズチャンピオンは「日本選手権優勝」となり、世界選手権やアジア大会などの選考にも適用。シリーズⅠのシリーズチャンピオンはオレゴン世界選手権代表に内定することが決まっていた。 ■JMCシリーズⅠ(0期~1期/20年12月~22年3月)受賞者 ●男子 1位 鈴木健吾(富士通) 2778点=日本選手権者★ 〔21年:びわ湖2時間4分56秒、22年:東京2時間5分28秒〕 2位 細谷恭平(黒崎播磨) 2646点 〔21年:びわ湖2時間6分35秒、21年福岡2時間8分16秒〕 3位 大塚祥平(九電工) 〔20年:福岡2時間7分38秒、21年:福岡2時間8分33秒〕 ●女子 1位 一山麻緒(ワコール※4月から資生堂) 2584点=日本選手権者★ 〔21年:大阪2時間21分11秒、22年東京2時間21分02秒〕 2位 松田瑞生(ダイハツ) 2578点★ 〔21年:名古屋2時間21分51秒、22年大阪2時間20分52秒〕 3位 上杉真穂(スターツ) 2477点 〔21年:大阪2時間24分52秒、22年:大阪2時間22分29秒〕 ★はオレゴン世界選手権代表 【関連記事】 オレゴン世界選手権の代表選手男子はこちら オレゴン世界選手権の代表選手女子はこちら アジア大会代表選手はこちら

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.11.22

田中希実が来季『グランドスラム・トラック』参戦決定!マイケル・ジョンソン氏が新設

来春、開幕する陸上リーグ「グランドスラム・トラック」の“レーサー”として、女子中長距離の田中希実(New Balance)が契約したと発表された。 同大会は1990年代から2000年代に男子短距離で活躍したマイケル・ジョ […]

NEWS 早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結

2024.11.21

早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結

11月21日、株式会社コラゾンは同社が展開する麹専門ブランド「MURO」を通じて、早大競走部駅伝部とスポンサー契約を結んだことを発表した。 コラゾン社は「MURO」の商品である「KOJI DRINK A」および「KOJI […]

NEWS 立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン

2024.11.21

立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン

第55回防府読売マラソン大会事務局は、女子招待選手の立迫志穂(天満屋)が欠場すると発表した。調整不良のためとしている。 立迫は今年2月の全日本実業団ハーフマラソンで1時間11分16秒の11位。7月には5000m(15分3 […]

NEWS M&Aベストパートナーズに中大・山平怜生、城西大・栗原直央、國學院大・板垣俊佑が内定!神野「チーム一丸」

2024.11.20

M&Aベストパートナーズに中大・山平怜生、城西大・栗原直央、國學院大・板垣俊佑が内定!神野「チーム一丸」

神野大地が選手兼監督を務めるM&Aベストパートナーズが来春入社選手として、中大・山平怜生、國學院大・板垣俊佑、城西大・栗原直央の3人が内定した。神野が自身のSNSで内定式の様子を伝えている。 山平は宮城・仙台育英 […]

NEWS 第101回(2025年)箱根駅伝 出場チーム選手名鑑

2024.11.20

第101回(2025年)箱根駅伝 出場チーム選手名鑑

・候補選手は各チームが選出 ・情報は11月20日時点、チーム提供および編集部把握の公認記録を掲載 ・選手名の一部漢字で対応外のものは新字で掲載しています ・過去箱根駅伝成績で関東学生連合での出場選手は相当順位を掲載 ・一 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top