2022.03.30
FOCUS! 高校生INTERVIEW
高橋 諒 Takahashi Ryo
桐朋1東京
活躍中の注目高校アスリートをフォーカスして紹介! 今回は昨年の福井インターハイ男子八種競技で高1最高の5528点を叩き出し、種目初の1年生チャンピオンに輝いた高橋諒選手(桐朋・東京)にインタビューしました。その後も順調に記録を伸ばし、まもなく2年生に進級する今季も進化に目が離せませんが、そのために「あること」を止めた様子。果たしてそれは――。
2021年は最高のシーズン
――昨年はどんなシーズンでしたか?
高橋 ひと言で言うと、最高のシーズンでした。シーズン当初に思っていたレベルよりだいぶ上に行きました。投稿一覧
――混成の試合で印象に残っているのは。
高橋 一番は都大会(5305点で優勝)ですね。最初の100mで気持ちよく走れたことが印象に残っています。その日の400mが50秒台(50秒96)が出て、「よっしゃ!」と思いました。
南関東大会の踏み切り板に乗らなくて6m70を跳んだ走幅跳も良かったですね。それで手応えをつかみました。それでインターハイのファウルラインから「2cm手前の奇跡」を起こしたんです(6m95)。
――秋は混成ではなく、さまざまな種目に挑戦しました。
高橋 110mハードルと走幅跳でいい記録が出て(14秒68/7m04、追い風2.1mの参考記録では7m14)、100mもあと一歩で10秒台のところまできました(11秒03)ので、大満足です。
――どの種目の伸びが一番うれしかったですか。
高橋 好きな走幅跳ですね。思い切り走って、思い切り踏み切って、1秒くらい空中を飛んでいるところが好きです。
――U18大会は110mハードル(U20規格)で出場しました。
高橋 予選では同学年で、2020年全国中学生大会四種競技を優勝した(高橋)大史(山形中央高)と同じ組でした。久しぶりに話をしましたよ。ただ、レースは5台目まで1位だったんですが、ハードルをぶつけてしまって……。スピードが落ちてしまったのにベストが出て(14秒32)、良かったのか悪かったのか(笑)。
アスリートの自覚を
――冬季練習では何に取り組みましたか?
高橋 1月初旬に合宿へ行って、坂でのダッシュとか、結構きつい練習をして帰ってきました。走り込みもして、300mとかもメニューにしましたね。また、冬季のテーマとして、スピードを上げたいと思ってやってきました。そのベース作りとして走り込みをしたり、1週間に1回はハードルをしています。まだ、走幅跳は1本も跳んでいないです。
――パワーも上がったのでは?
高橋 11月に入って東京都のテクニカルサポート事業に参加してコントロールテストをした時は、ベンチプレスが62.5kgでした。それが、72.5kgまで自然と上がっていました。とくに何をしたわけでもなく。たぶん、桐朋高校の練習でメディシンボール投げをたくさんやっているからかなと思います。中学の時はそれほどやっていなかったですが、この冬から始まりました。砲丸投も最低ベースで11mまで届くレベルになっています。
――試合が楽しみですね?
高橋 実は……、先生に最近「脂肪がついてきているな」と言われて、「わかるんだな」と思いました。家に帰ると「何かない?」が口癖で、お菓子をついつい食べてしまっていました。もう「何かない?」を止めます! これからはアスリートとしての自覚を持ってやっていこうと思います!
――新シーズンの目標をお願いします。
高橋 都大会はちゃんと通過して、南関東大会あたりでは都高校記録(5727点)の更新を狙っていきたい。インターハイでは5800~5900点を狙って優勝したいです。種目別で一番の目標は100m10秒台です。昨年は10秒台、7m(走幅跳)、14秒台(110mハードル)の3つを狙ったうち、唯一果たせなかった目標なので、それをぜひ達成したい。八種競技内の課題では、走幅跳の記録を安定して出すことです。最低値が7mになることを目指していきます。
――そこまできたら、6000点を意識しませんか。
高橋 今の種目別の自己ベストを足しても、まだ5890点なんです。6000点はまだ雲の上です。
――将来の目標は?
高橋 将来は本当に想像できないんです。大学では競技を続けると思いますが、その自分の姿が見えないですね。実は円盤投や棒高跳にも興味があるんです。
◎たかはし・りょう/2005年9月26日生まれ。東京・桐朋中→桐朋高。中2で四種競技に取り組むと、その年の大阪全中に出場。中3シーズンは、8月の東京都中学通信で2987点の中学歴代3位(現4位)を叩き出し、10月の全国中学生大会は3091点の中学新記録を出した高橋大史(上山南3山形/現・山形中央高)に次ぐ2位。内部進学で迎えた高1シーズンは八種競技でシーズン序盤から好記録を連発。福井インターハイでこの種目初の1年生Vを成し遂げた。全種目まんべんなく得点を重ねるオールラウンダータイプ。八種競技の自己ベストは5528点(2021年)。
構成/奥村 崇

2021年は最高のシーズン
――昨年はどんなシーズンでしたか? 高橋 ひと言で言うと、最高のシーズンでした。シーズン当初に思っていたレベルよりだいぶ上に行きました。投稿一覧 ――混成の試合で印象に残っているのは。 高橋 一番は都大会(5305点で優勝)ですね。最初の100mで気持ちよく走れたことが印象に残っています。その日の400mが50秒台(50秒96)が出て、「よっしゃ!」と思いました。 南関東大会の踏み切り板に乗らなくて6m70を跳んだ走幅跳も良かったですね。それで手応えをつかみました。それでインターハイのファウルラインから「2cm手前の奇跡」を起こしたんです(6m95)。 ――秋は混成ではなく、さまざまな種目に挑戦しました。 高橋 110mハードルと走幅跳でいい記録が出て(14秒68/7m04、追い風2.1mの参考記録では7m14)、100mもあと一歩で10秒台のところまできました(11秒03)ので、大満足です。 ――どの種目の伸びが一番うれしかったですか。 高橋 好きな走幅跳ですね。思い切り走って、思い切り踏み切って、1秒くらい空中を飛んでいるところが好きです。 ――U18大会は110mハードル(U20規格)で出場しました。 高橋 予選では同学年で、2020年全国中学生大会四種競技を優勝した(高橋)大史(山形中央高)と同じ組でした。久しぶりに話をしましたよ。ただ、レースは5台目まで1位だったんですが、ハードルをぶつけてしまって……。スピードが落ちてしまったのにベストが出て(14秒32)、良かったのか悪かったのか(笑)。
アスリートの自覚を
――冬季練習では何に取り組みましたか? 高橋 1月初旬に合宿へ行って、坂でのダッシュとか、結構きつい練習をして帰ってきました。走り込みもして、300mとかもメニューにしましたね。また、冬季のテーマとして、スピードを上げたいと思ってやってきました。そのベース作りとして走り込みをしたり、1週間に1回はハードルをしています。まだ、走幅跳は1本も跳んでいないです。 ――パワーも上がったのでは? 高橋 11月に入って東京都のテクニカルサポート事業に参加してコントロールテストをした時は、ベンチプレスが62.5kgでした。それが、72.5kgまで自然と上がっていました。とくに何をしたわけでもなく。たぶん、桐朋高校の練習でメディシンボール投げをたくさんやっているからかなと思います。中学の時はそれほどやっていなかったですが、この冬から始まりました。砲丸投も最低ベースで11mまで届くレベルになっています。 ――試合が楽しみですね? 高橋 実は……、先生に最近「脂肪がついてきているな」と言われて、「わかるんだな」と思いました。家に帰ると「何かない?」が口癖で、お菓子をついつい食べてしまっていました。もう「何かない?」を止めます! これからはアスリートとしての自覚を持ってやっていこうと思います! ――新シーズンの目標をお願いします。 高橋 都大会はちゃんと通過して、南関東大会あたりでは都高校記録(5727点)の更新を狙っていきたい。インターハイでは5800~5900点を狙って優勝したいです。種目別で一番の目標は100m10秒台です。昨年は10秒台、7m(走幅跳)、14秒台(110mハードル)の3つを狙ったうち、唯一果たせなかった目標なので、それをぜひ達成したい。八種競技内の課題では、走幅跳の記録を安定して出すことです。最低値が7mになることを目指していきます。 ――そこまできたら、6000点を意識しませんか。 高橋 今の種目別の自己ベストを足しても、まだ5890点なんです。6000点はまだ雲の上です。 ――将来の目標は? 高橋 将来は本当に想像できないんです。大学では競技を続けると思いますが、その自分の姿が見えないですね。実は円盤投や棒高跳にも興味があるんです。
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