2019.12.05
連載7区
「未来で輝く原石を見つけられる全中駅伝!」
現在、私は12月18日(水)~22日(日)に六行会ホール(東京・品川)にて上演される舞台『純血の女王』の稽古に励んでいます。今作品で初主演を務めさせていただくことになり、毎日奮闘中です。チケット申し込みはまだまだ可能ですので、ぜひ多くの方が観に来てくださるとうれしいです。
箱根駅伝フィニッシュ地点である読売新聞東京本社ビルの南側にある銅像です。つい写真を撮ってしまうほど「駅伝好き」ですが、普段とは違った表情が観られる舞台にぜひ足をお運びください!
全中駅伝を目指していた女の子たち
さて今回は、舞台の稽古と一緒に最近勉強中の駅伝大会についてです。それは「全国中学校駅伝大会(通称:全中駅伝)」です。
私は普段、大学駅伝を中心に情報を追いかけています。そのため、中学駅伝について触れる機会は少なく、知識はほぼありません。では、なぜ全中駅伝を勉強し始めたかと言いますと、NGT48として地元イベントに出演したのがきっかけでした。
東京五輪代表を懸けたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)が行われた、9月15日(日)。私はその日、夕方から新潟県十日町市で行われた『十日町市十五夜まつり』のステージゲストとしてイベントに参加させていただきました。
MGCでは見事に十日町市出身の服部勇馬選手(トヨタ自動車)が2位でフィニッシュし、東京五輪マラソン日本代表の座を獲得。お祭りはさらなる盛り上がりを見せていました。
『十日町市十五夜まつり』はMGC効果(?)もあって大盛り上がりでした! どれが私かわかりますか??
イベント終了後、楽屋へ戻る途中、私に声をかけてきてくれた2人の女の子がいました。元気あふれる、キラキラした瞳の彼女たちから意外な言葉が出てきました。
「全中に出られるようにがんばるので、もし予選通過して出場できたら応援してください!」
2人は地元新潟の中学生で、日々、陸上部で練習に励んでいるとのこと。駅伝をがんばってほしいなと思ったのはもちろん、何より私が駅伝好きであると知ってくれている中学生がいたことに驚きました。とてもうれしかったです。
彼女たちのまっすぐな瞳に突き動かされるように、私はその日から全中駅伝について調べ始めました。
今年で27回目を迎える全中駅伝は、12月15日(日)に行われます。開催地は滋賀県野洲市。2006年から2015年まで山口県で開催されていたのですが、2016年から現在の滋賀県で開催されています。過去には、熊本県や千葉県も会場となっています。
開催地の条件は〝芝中心のクロスカントリーであること〟。なかなか聞かない条件ですが、成長期である中学生選手に、なるべく負担がかからないように考慮されてのようです。納得。全中駅伝ならではのコースですね。
高校の強豪陸上部は、地元の生徒だけでなく中学時代にスカウトされて他地域から有力選手が入部することもあります。そのため、全国大会に出場するようなチームは部員数も多く、〝部員不足〟はほとんど見受けられません。(もちろん地域よってまちまちですが。。。)
一方、中学で、他府県から有力選手をスカウトして部員を集めることは少なく、中学校によっては陸上部の部員不足が発生しています。そのため、区間エントリーには陸上部だけでなくバスケットボール部や野球部など、他の運動部の生徒を起用するケースが多く見られます。これも全中特有の光景です。
中学生の眠っていた才能が発揮され、この大会が陸上を本格的に始めるきっかけになる選手もいるようです。2011年の全中駅伝の女子で優勝した新居浜東中(愛媛)は、なんと全員バスケットボール部のメンバー! その後、長距離選手として活躍した選手もいるようです。
全中駅伝を観戦する際には、選手の所属している部活をチェックしていくのも楽しみ方の1つだと思います。
全中駅伝は〝金の卵〟の宝庫
今年の全中駅伝は12月15日に行われます! 私も注目しています。(写真は昨年の女子スタートの様子)
前回大会の優勝校は男女ともに桂中学校(京都)。全中駅伝史上初のアベック優勝を果たしています。女子はなんと5連覇を達成しました。
全中駅伝の最多優勝県は男子が福岡で6回、女子が静岡と京都で5回となっています。驚いたのは〝駅伝大国〟とも呼ばれる長野県(しつこいようですが、私の出身地です!)の中学が男女ともに一度も優勝経験がないこと。
長野県の最高順位は女子が2014年の2位、男子は2016年の5位で、どちらも川中島中学校です。この地域は陸上や長距離が盛んで、長野東高校出身で現在名城大学の和田有菜選手(2年)、小林成美選手(1年)もこの中学の卒業生。2人は最高順位を更新した時のメンバーです。
2014年に全中駅伝で2位に入った時の川中島中学校の集合写真!
他にも、長野東高校・名城大学のOG・玉城かんな選手(三井住友海上)をはじめ、全日本大学女子駅伝(通称:杜の都駅伝)、全日本女子選抜駅伝(通称:富士山女子駅伝)などで活躍している選手を多く輩出しています。
今年の長野県の代表は、女子は川中島中学校が9年連続出場を決め、男子は宮田中学校が初めての全中駅伝に挑みます。長野県勢を引き続き注目していきたいです!
6連覇を目指していた女子の桂中学校は惜しくも予選で敗れてしまいましたが、男子は全国大会出場を決め、2連覇の可能性があります。
そして、11月に全中駅伝の都道府県予選がすべて終わり、本戦出場校の一覧を見たところ……なんと、私に声かけてきてくれた女の子が通う中学校を発見しました!! 無事に予選通過をして、本戦出場権を獲得していました。もうそれだけで十分うれしいのですが、よりいっそう全国大会が楽しみになりました。
NGT48の活動拠点でもある新潟県は私にとって大切な場所です。私に声をかけてきてくれた2人が当日走るかはわかりませんが、全中駅伝に限らずこれからも新潟県の学校や選手をずっと応援していきたいと思います。
全中駅伝を走る選手の中から、高校駅伝や大学駅伝、実業団チームで活躍して、さらにオリンピックでメダルを獲得するランナーが誕生するかもしれません。未来の陸上界で輝く原石を全中駅伝で見つけられたらと思います。
今週も読んでくださり、ありがとうございました^_^
※Twitterのハッシュタグ「♯西村菜那子の陸上日記」で感想や質問、コラムの内容など随時募集中!
![]() NGT48 西村菜那子(にしむら・ななこ) 1997年8月11日生/O型/長野県出身 特技:クラシックバレエ、歴代の箱根駅伝の優勝校を暗記 趣味:陸上観戦、サッカー観戦 2015年にNGT48第1期生オーディションに合格。両親の影響で幼い頃から駅伝を好きになる。アイドルとしての活動を続ける中で、自身のSNSを通して陸上競技に関する情報を発信。昨年に続き今年も『富士山女子駅伝』の生中継番組公式応援アイドルとして副音声を務めることが決定するなど、駅伝関連のメディア出演も多数。 西村菜那子モバイルサイト ●Information リリースや出演など最新情報はNGT48公式HPまで 「純血の女王」 ILLUMINUSが手がけるネオゴシックガールズ演劇プロジェクト第3弾。12月18日~22日、六行会ホールにて上演。北澤早紀(AKB48)とのダブル主演を務める。舞台「純血の女王」HP 「2020年TOKYO DOME CITY HALLイベント」 2020年1月、TOKYO DOME CITY HALLイベントの開催が決定! NGT48選抜メンバーコンサートは1月18日(土)昼公演(選抜メンバーは未定)。1月19日、20日には恒例のAKB48グループリクエストアワーも開催。公演の詳細はHPで随時更新! |
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全中駅伝を目指していた女の子たち
さて今回は、舞台の稽古と一緒に最近勉強中の駅伝大会についてです。それは「全国中学校駅伝大会(通称:全中駅伝)」です。 私は普段、大学駅伝を中心に情報を追いかけています。そのため、中学駅伝について触れる機会は少なく、知識はほぼありません。では、なぜ全中駅伝を勉強し始めたかと言いますと、NGT48として地元イベントに出演したのがきっかけでした。 東京五輪代表を懸けたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)が行われた、9月15日(日)。私はその日、夕方から新潟県十日町市で行われた『十日町市十五夜まつり』のステージゲストとしてイベントに参加させていただきました。 MGCでは見事に十日町市出身の服部勇馬選手(トヨタ自動車)が2位でフィニッシュし、東京五輪マラソン日本代表の座を獲得。お祭りはさらなる盛り上がりを見せていました。
全中駅伝は〝金の卵〟の宝庫
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2025年3月号 (2月14日発売)
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