◇第105回日本選手権クロスカントリー(2月26日/福岡・海の中道海浜公園)
シニア女子8kmは、昨年7月に10000mで11年ぶりに日本学生記録を樹立(31分22秒34)した小林成美(名城大)が26分34秒で初優勝した。
すでに今年7月に開催されるオレゴン世界選手権の参加標準記録(31分25秒00)をクリアしていることもあり、「出場を視野にトレーニングを積んでいる段階」だったという。2月上旬に右股関節周辺の痛みで一時休養していた時期もあったが、「この大会で勝って、シーズンに向けて良いイメージを作りたい」と、勝ち切るレースに徹した。
前半は、東京五輪3000m障害代表の山中柚乃(愛媛銀行)が引っ張る先頭集団につき、中盤から位置取りを前方へ。ラスト1kmで猿見田裕香(ユニバーサルエンターテイメント)との一騎打ちになると、一時3、4秒のリードを許しながらも食い下がり、ラスト10mで逆転して初優勝をつかんだ。
「このまま行かれてしまうなと思ったのですが、昨日の記者会見に呼んでいただいたり、(世界選手権の)参加標準記録を突破しているということを自覚して、最後は出し切ろうと思いました。最後は勝つことができて良かったです」と笑顔を見せた。
昨年は、長野東高の同級生・萩谷楓(エディオン)がこの大会で優勝したことを弾みに、東京五輪5000m代表となった。同じように、この大会での優勝をステップに、「世界選手権の代表を掴みたい」と意気込んでいる。
また、学生ランナーとして、ハーフマラソンで夏のワールドユニバーシティゲームズ出場、全日本大学女子駅伝の6連覇、来年の東京マラソン出場と、いくつもの高い目標を設定している。「忙しい1年になりそう」とはにかむ表情には、充実感が漂っていた。
文/田端慶子

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.17
【大会結果】第6回U18アジア選手権(2025年4月15日~18日)
2025.04.17
末續慎吾ら参加の「アースグランプリ」が5月に香川で初開催 本気のレースとイベントが共存
-
2025.04.17
-
2025.04.17
-
2025.04.16
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.13
-
2025.04.12
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.03.23
-
2025.04.01
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.17
【大会結果】第6回U18アジア選手権(2025年4月15日~18日)
【大会結果】第6回U18アジア選手権(2025年4月15日~18日/サウジアラビア・ダンマーム) 男子 100m(+2.3) 金 清水空跳(星稜高2石川) 10秒38 銀 代泓宇(中国) 10秒39 銅 古綽峰( […]
2025.04.17
末續慎吾ら参加の「アースグランプリ」が5月に香川で初開催 本気のレースとイベントが共存
アースグランプリ実行委員会は5月17、18日に「アースグランプリ2025Kagawa」を観音寺総合運動公園陸上競技場で開催すると発表した。 同委員会は男子棒高跳の2016年リオデジャネイロ五輪代表の荻田大樹さんが委員長を […]
2025.04.17
日本体育施設が「作業者の健康を守るため」新たな環境対応型ウレタン材開発 陸上トラックなどに活用
スポーツ施設の施工・管理・運営を専門とする日本体育施設株式会社が今年1月28日に、同社が開発した環境対応型ポリウレタン系表層材料「レオタンS」が国土交通省のNETIS(新技術情報提供システム)に登録されたことを発表した。 […]
2025.04.17
プーマ史上最速・最軽量の新作ランニングシューズ「FAST-R NITRO™ ELITE 3」が4月25日より数量限定発売!
プーマ ジャパンは4月17日、ブランド史上最速のランニングシューズ「FAST-R NITRO™ ELITE 3(ファスト アール ニトロ エリート 3)」を4月25日より数量限定で発売することを発表した。 FAST-R […]
2025.04.17
【世界陸上プレイバック】―93年シュツットガルト―男子マイルリレーで米国が驚異的な世界新!マラソン浅利純子が日本女子初の金
今年9月、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。 これ […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)