2022.02.14
今、長距離界では「洛南旋風」が巻き起こっている。東京五輪3000m障害で7位入賞を果たした三浦龍司(順大)、1500m、3000m、5000mで高校記録を樹立した佐藤圭汰(3年)の活躍はもちろんのこと、箱根駅伝を制した青学大の山上りを務めた若林宏樹(1年)も同校出身。昨年12月の全国高校駅伝では2年連続で留学生を含まない高校最高記録をマークしての2位となった。
元々、1988年に全国高校駅伝2位など実績があり、5000m、10000m、マラソンの元日本記録保持者・高岡寿成の母校でもある名門校。ここ10年ほどは柴田博之先生のもと桐生祥秀(現・日本生命)を筆頭に短距離・跳躍で目覚ましい活躍を見せ、インターハイ総合優勝は9回を誇る。長距離は同校OBでもある奥村隆太郎先生が指導に当たる。
今回、月刊陸上競技3月号の特集で三浦にインタビューした際、洛南高の強さの秘訣を少しだけ聞いた。
――最近は長距離で「洛南」勢の活躍が目覚ましいですね。刺激を受けていますか。
三浦 青学大の若林(宏樹)や同じ順大の服部壮馬をはじめ、高校の後輩たちの活躍が目覚ましいですね。高校駅伝、トラックシーズン両方とも、結果には目を見張るものがあって、自分はお尻を叩かれている状態です。すごく刺激を受けますし、その刺激をもらう相手が洛南だからこそ、うれしい気持ちにもなりますし、励みにもなります。
――洛南高の強さはどこから来ると思いますか。
三浦 僕の少し上の先輩や自分たちの代から新しいことにチャレンジしていって、それが今の代につながっていると思うんですけど……。それが、どんどん噛み合って結果が出てきているという感じがします。
その土台は、自分たちの時は高校で思っていたような結果としては出し切れなかったと思うのですが、大学に入ってから花が咲いている状態なので、高校時代に取り組んでいてよかったなと思います。
柴田先生の指導だったり、奥村先生の指導だったり、そのスタイルが合っていたのかな、と思います。その環境にいられたことは、自分が成長できている要因の一つだと思っています。
――高校を卒業してからも成長している印象もあります。その要因で考えられるところは?
三浦 うまく緩急をつけてくださるところも大きかったように思います。高校の時は“遊び”があるというか、自由度が大きいのかな、と。例えばそれほど厳しい規則がなかったり、食事制限がなかったり。洛南は全寮制ではないのですが(※三浦は寮生だった)、寮の中でも自由の割合が大きいです。
高校生のうちからメリハリがついた生活をしていることで、大学で自由度がもっと増えた時にも反動が小さくて自制できると思います。どうしても遊びたい時期なのが高校生年代。そういうのも、先生方はうまく“読まれていた”のかなと思います。
練習では動き作りも継続して行っていましたので、そこも卒業後に成長できた要因ではないかと感じています。
――洛南高の現役・卒業生は3000m障害でも好成績を残しています。改めて、3000m障害の魅力とは?
三浦 見どころの一つは誰もが注目するポイントですが水濠ですね。一つひとつハードルを越えていきながら、スピード感もある。その中で技術も求められる総合的な種目です。
アクシデントも多いので、緊迫した、独特の緊張感を持っていただけると思います。今は無観客に慣れてしまっていますが、観客が入ったレースを楽しみにしていますし、有観客になればそういったところに注目して見てほしいです。
2月14日に発売の「月刊陸上競技3月号」ではオレゴン世界選手権特集として三浦龍司にインタビュー。五輪を終えてから駅伝までの取り組み、そして世界選手権へのプランを聞いた。また、洛南高・佐藤圭汰の3年間を振り返る企画も収録している。
月刊陸上競技3月号購入はこちら
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