日本陸連は2月3日に理事会を行い、その後会見を開いた。今回の理事会では今年の9月に中国・杭州で開催されるアジア大会の日本代表選手選考要項について承認を得たことにより、正式に発表された。
アジア大会における編成方針については、1)本大会で金メダルを獲得することで五輪、世界選手権のメダル・入賞につなげる、2)23年世界選手権により多く出場するために記録と成績を最大限高める、3)本大会でメダル獲得が期待できる種目は積極的に派遣する、と明記された。
従来であれば該当大会におけるメダル獲得が優先事項になるが、今回は五輪、世界選手権で一定の成績が見込める選手を優先して選考するかたちとなる。これについて、会見に登壇した山崎一彦強化委員長は、ポイントによるワールドランキング制でオリンピック、世界選手権の代表権が決まる状況であることから「五輪、世界選手権に出場、入賞できる選手を戦略的に派遣する」と、その意図を説明する。
アジア大会の代表選考競技会については、管轄する日本オリンピック委員会(JOC)の意向でコロナ禍の影響により5月中旬のエントリーが求められている。そのため、選考は4月から5月8日まで。その期間に行われる日本グランプリシリーズ(10000mを除く)と、5月7日の日本選手権10000m、同8日のセイコーゴールデングランプリが対象となる。なお、同一種目が複数大会で開催される場合は優先順位を後日、発表される。
エントリー枠は各種目最大2名だが、派遣人数枠はJOCが定める。個人種目については、世界選手権の参加標準記録突破者、そして世界選手権出場水準(5月17日時点でのワールドランキングによる出場枠内)に該当する選手が優先され、選考競技会で3位以内が最優先で選考される。世界大会の水準に満ちていない「本大会でメダルが期待される選手」について、選考の優先順位としては最後になる。
これは「アジア大会、アジア選手権というのは、種目によって世界水準が高い種目もあれば、日本人にとってメダルは取れるが世界選手権には遠い種目というのもある。そのため、五輪、世界選手権に近い選手が選考の優先順位上位になる要項とした」(山崎強化委員長)と説明した。
選考競技会となる日本グランプリシリーズの実施種目などについては、後日詳細が発表される。
また、同理事会では未定となっていた2022年度の競技会日程の一部も決定。日本選手権リレーは10月1日、2日(場所未定)、U18・16陸上大会は10月21~23日(愛媛)、23年の日本選手権室内は2月4日、5日(大阪城ホール)などが発表されている。

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.04.21
2025.04.17
駅伝王者に復権した旭化成 選手たちがパフォーマンスを最大限に発揮できた要因とは?
-
2025.04.19
-
2025.04.17
-
2025.04.20
-
2025.04.16
-
2025.04.20
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
2025.03.23
女子は長野東が7年ぶりの地元V アンカー・田畑陽菜が薫英女学院を逆転/春の高校伊那駅伝
-
2025.04.01
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.21
男子4×100mR代表にサニブラウン、鵜澤飛羽、西岡尚輝らが選出! 9月の世界陸上につながる一戦/世界リレー
日本陸連は4月21日、来月行われる世界リレーの代表メンバーを発表した。 大会は男女の4×100mリレー、4×400mリレー、そして男女混合の4×400mリレーの5種目を実施。日本からは男子4×100mリレーのみを派遣する […]
2025.04.21
38歳フレイザー・プライスがパリ五輪以来の競技会復帰! 100m10秒94wで「引退はまだ確定してない」
4月19日、ジャマイカ・キングストンで「ヴェロシティ・フェスト」が行われ、2008年、12年ロンドン五輪女子100m金メダリストのレジェンド・S.-A.フレイザー・プライス(ジャマイカ)が昨年8月のパリ五輪以来のレースに […]
2025.04.21
Hondaにベナードが新加入!3月にハーフで59分58秒の自己新「駅伝やマラソンで戦える選手に」
Hondaは4月21日、2025年度体制にケニア人ランナーのランガット・ベナードが加入したと発表した。 二十歳のベナードは23年度まで小森コーポレーションに在籍。今年1月に10kmで27分11秒、3月にハーフマラソンで5 […]
2025.04.21
やり投・北口榛花がJOCシンボルアスリート新規認定!陸上競技を「もっと身近な存在に」栁田大輝もネクスト継続
日本オリンピック委員会(JOC)は4月21日、TEAM JAPANシンボルアスリートとネクストシンボルアスリートを発表し、女子やり投の北口榛花(JAL)が新たにシンボルアスリートに、男子短距離の栁田大輝(東洋大)が継続し […]
2025.04.21
パリ五輪女子100m金アルフレッド 200m今季初レースで21秒88! 男子110mHカニンガムが13秒09の今季世界最高 ライルズ400m45秒87
4月18日、19日の両日、米国・フロリダ州でトム・ジョーンズ記念が行われ、女子200mではパリ五輪100m金メダルのJ.アルフレッド(セントルシア)が21秒88(+0.2)の今季世界最高で優勝した。 アルフレッドは現在2 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)