2021.12.29
2021全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝)が12月30日に行われる。コースは静岡・富士山本宮浅間大社前を10時にスタートし、富士総合運動公園陸上競技場がフィニッシュ。7区間43.4kmで争われる。
優勝候補は名城大で揺るがない。全日本大学女子駅伝では5連覇を達成。富士山女子駅伝も3連覇中で、順当に行けば4連覇は濃厚と言わざるを得ない。
1区には、全日本4区で区間新だった1年生の谷本七星が入る。2区には大学で競技引退を表明している高松智美ムセンビ(4年)が登録。同じく4年生の和田有菜が最長10.5kmのエース区間5区に入った。注目は来年のオレゴン世界選手権10000mの参加標準記録を突破している小林成美(3年)で、7区にエントリー。最終7区(8.3km)は3kmすぎから高低差169mの上りが4.6kmも続く難所で、エースがここでどんな走りを見せるか。
前日会見に臨んだ米田勝朗監督は「連続優勝どうこうではなく、今年のチームとして2つ勝つことが目標」と語り、カギとなる選手には「4年生の和田と高松」を挙げる。2人は1年時からすべての駅伝で優勝し、今回勝てば「無敗」で4年間を過ごすことになる。チームを牽引してきた2人に対し「名城大のユニフォームを着て走る最後の大会。力を出し切ってほしい」と話した。
全日本5年連続2位、富士山でも3年連続2位と、名城大の後塵を拝している大東大。悲願の優勝を狙うチームのエース・鈴木優花(4年)は順当に5区に入った。全日本で2~4区に入った1年生が今回もタスキをつなぐ形で、2区・藤原唯奈、3区・四元桃奈、4区・鈴木日菜子と並ぶ。懸念材料は3000m障害で日本歴代2位の記録を持つ吉村玲美(3年)がメンバー外になったこと。全日本1区で転倒した際のケガから回復途上だという。そのぶん、外園隆監督は「鈴木が絶好調で、区間記録は更新できる」と期待を寄せていた。
注目はやはり拓大の不破聖衣来(1年)。12月11日の記録会10000mで30分45秒21という衝撃的なタイムを叩き出した。日本歴代2位、学生新でオレゴン世界選手権の参加標準記録を突破。駅伝でも全日本で5区区間新の快走を見せて初の3位に貢献した。今回、エース区間の5区に登場。どんな走りを見せるか大きな注目が集まる。五十嵐利治監督は「全日本は不破一人の力で3位でしたが、それ以降、他のメンバーも不破に任せきりではいけないと、ここまでやってきた」と言うようにチーム力を向上させてきた。富士山女子駅伝では8位入賞を狙う。
立命大も少しずつ状態が上がってきている。全日本では4位。今回は3年生主将の飛田凛香が6区へ。全日本でも好走した御崎舞(4年)が3区に入る。強い立命大復活へ、まずはトップ3を狙う。
全日本で5位の日体大は山崎りさなど、1年生に力がある選手がそろい、アンカーは日本インカレでも1500m優勝など存在感を示した保坂晴子が入った。大阪学大は全日本1区5位と好走の小林舞妃留(1年)が今回は2区で流れを作るか。
名城大の優位は動かないが、何が起こるかわからないのが駅伝。しかも、富士山女子駅伝は最後に強烈な坂が待っている。師走を彩る今年最後の駅伝。富士山の麓で歓喜の輪を作るのは果たして。
レースは12月30日、10時にスタート。同日9時50分からフジテレビ系列で生中継される。

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.19
800m日本記録保持者・久保凛が400mで54秒68の自己新記録!
-
2025.04.18
-
2025.04.18
-
2025.04.18
-
2025.04.17
-
2025.04.17
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.13
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.03.23
-
2025.04.01
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.19
800m日本記録保持者・久保凛が400mで54秒68の自己新記録!
大阪高校春季地区別記録会(3、4地区)は4月19日、大阪・ヤンマーフィールド長居で行われ、女子800mで日本記録(1分59秒93)を持つ久保凛(東大阪大敬愛高3)が女子400mで54秒68の自己新記録をマークした。 40 […]
2025.04.19
中国・韓麒庚が男子砲丸投、円盤投2冠 女子100mも中国の張倩が11秒80でV/U18アジア選手権
4月15日から18日の4日間、サウジアラビア・ダンマームで第6回U18アジア選手権が行われ、男子円盤投(1.5kg)を63m33で制した韓麒庚(中国)が、砲丸投(5kg)も20m23の大会新で投てき2冠に輝いた。 韓は江 […]
2025.04.19
男子100m清水空跳、男子110mH髙城昊紀、女子400m今峰紗希が金! 大森恵偉音は走幅跳で7m72w/U18アジア選手権
4月15日から18日の4日間、サウジアラビア・ダンマームで第6回U18アジア選手権が行われ、日本勢は男子100mの清水空跳(星稜高2石川)、男子110mハードルの髙城昊紀(宮崎西高2)、女子400mの今峰紗希(済美高3岐 […]
2025.04.18
編集部コラム「20年とカツ丼」
毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]
2025.04.18
アディダス アディゼロから「ADIZERO BOSTON 13」が新登場!5月1日より数量限定で発売!
アディダス ジャパンは4月18日、ランニングシリーズ「アディゼロ」より「ADIZERO BOSTON 13(アディゼロ ボストン 13)」を5月1日に限定カラーモデル「ADIZERO BOSTON 13 EQT」を数量限 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)