2019.11.21
連載5区
「ご当地駅伝! 伊那駅伝と県縦駅伝」
博多座で上演されている舞台「仁義なき戦い~彼女たちの死闘編~」の出演が終了し、福岡から帰ってきました。舞台の上演は今月24日(日)まで続きますので、ご興味のある方はぜひ博多座へ足を運んでくださるとうれしいです。
博多に滞在した期間、1日だけお休みの日がありました。せっかく博多に来ているということで……「福岡国際マラソン」のスタート地点でもある、平和台陸上競技場へ行ってきました。 今年は12月1日(日)に開催されます。
福岡の平和台陸上競技場に行ってみました!
昨年の優勝は、東京五輪マラソン代表に内定している服部勇馬選手(トヨタ自動車)。服部選手はこの大会で、東京五輪代表選考会のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権を獲得しました。もう1年も経つんですね。時の流れは早いです。
競技場のトラック入り口には歴代優勝者が記されたボードがありました。もちろん、最新の2018年大会で優勝した服部選手の名前も刻まれています。
ちなみに、平和台陸上競技場は、曜日によりトラック個人利用もできるとのこと。さらにちなみに、この日はNGT48のマネージャーさんが同行してくださいましたが、実はこのマネージャーさん、服部選手と同じ新潟県十日町市出身。服部選手の名前を見つけたときは私とともに高揚していました。
歴代優勝者のパネル。服部選手は14年ぶりの日本人優勝でした
〝伊那を制する者は…〟
さて、みなさんがお住いの地元や地域には〝駅伝大会〟はありますか?
今回は私の出身地である長野県で開催される大会を紹介します。長野県は〝駅伝大国〟とも言われているほど駅伝が盛んな地域です。
男子は佐久長聖高校、女子は長野東高校と全国有数の強豪校があり、陸上界で活躍するトップ選手を数多く輩出しているのです!
長野は走りやすい気候や、標高を生かした高地トレーニングにも最適な場所ということもあり、箱根駅伝に出場している有力大学も合宿地として長野県を訪れています。
そんな長野県の伊那市で開催されている「春の高校伊那駅伝」は、私の大好きな大会の1つです。この大会は3年生が引退した後になる3月に行われ、1、2年生中心に構成される新チーム体制で挑む、最初の高校駅伝となっています
毎年12月に行われる全国高校駅伝(通称:都大路)は、夏の高校野球でいう甲子園大会のように各都道府県の予選を突破した男女それぞれ1校のみ(※記念大会等を除く)が出場できるのですが、高校伊那駅伝は各県1校の制約がありません。参加資格さえクリアすれば、希望校はすべて出場できるのです。
そのためエントリー数は日本最大級の規模を誇り、今年は女子が59チーム、男子はなんと109チームが伊那市に集結しました。
男子で言えば、地元の佐久長聖はもちろん、世羅(広島)や仙台育英(宮城)、学法石川(福島)、埼玉栄(埼玉)、洛南(京都)など、全国各地の強豪校も毎年出場しています。つまり、都大路に惜しくも出場できなかった高校も、全国トップクラスのチームと戦えるチャンスでもあるのです。
〝伊那を制する者が全国を制す〟と言われるくらい高校駅伝界で注目される大会ですので、多くの方に春の伊那路で繰り広げられる激戦をご覧いただきたいです。
全国高校駅伝常連の有力チームが伊那に集結します!(写真は昨年の全国大会の様子)
毎年楽しみな〝県縦〟
長野県で開催される駅伝で、もうひとつ紹介したい大会があります。
信州の秋の風物詩「長野県縦断駅伝(通称:県縦)」です。2日間にわたり、長野市~飯田市(計22区間 217.5㎞)をランナーたちが走り抜けます。INC長野ケーブルテレビさんで生中継され、県民に親しまれています。今年は11月16日(土)・17日(日)に行われ、68回目を迎えました。
1日目はスタートの長野市(信濃毎日新聞社前)から岡谷市(岡谷市役所前)へ。2日目は松本市(松本城公園)からフィニッシュ地点である飯田市(県飯田合同庁舎前)へ。
長野県を平成の市町村合併によって割り振られた15チームが出場します。参加できるのは長野県在住の中高生、一般ランナーなのですが、さらに県外で登録している方もエントリーできる〝ふるさと制度〟が特徴です。
〝ふるさと制度〟とは、出身中学・高校が長野県であれば地域のチームで出場できる制度です。例えば大学、実業団などの所属チームの関係で県外在住や県外陸協登録であっても出場が可能。長野に所縁のある選手が出場できる大会となっています。
立教大学の陸上部男子駅伝監督であり、今も走りながら学生の指導にあたっている上野裕一郎さん(佐久長聖高校→中央大学)も過去に社会人時代に出走しています。また、山梨学院大学時代に箱根駅伝で3年連続6区に出走した経験のある桃澤大祐選手(サン工業)は、チーム上伊那メンバーとして前回大会に参加しています。桃澤選手は日本最速市民ランナーとも呼ばれていますね。
地元の中学生から全国的に有名な社会人ランナーまで世代の垣根を超えた選手が1つのチームになってタスキをつなぐ姿が、この大会の見どころです。
実は私の父は毎年スタート地点を見に行くほどの〝県縦好き〟。両親はともに長野県出身なのですが、生まれた市がそれぞれ異なるので家族内で応援しているチームが違ってしまい、どこが1番なのかで毎年盛り上がっています(笑)。
〝県縦〟のスタート風景。今年も父から写真が送られてきました!笑
今年の総合優勝は全諏訪で、続いて長野市が2位となりました。地域が1つになり、地元の選手を応援できる長野県民にとってとても楽しみな大会なのです。これからも長野県の大会にたくさん注目していきたいと思います。
みなさんの地域にはどんな駅伝大会や、陸上の競技会がありますか? ぜひ教えてください! 今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
※Twitterのハッシュタグ「♯西村菜那子の陸上日記」で感想や質問、コラムの内容など随時募集中!
![]() NGT48 西村菜那子(にしむら・ななこ) 1997年8月11日生/O型/長野県出身 特技:クラシックバレエ、歴代の箱根駅伝の優勝校を暗記 趣味:陸上観戦、サッカー観戦 2015年にNGT48第1期生オーディションに合格。両親の影響で幼い頃から駅伝を好きになる。アイドルとしての活動を続ける中で、自身のSNSを通して陸上競技に関する情報を発信。昨年、『富士山女子駅伝』の生中継番組公式応援アイドルとして副音声を務めるなど、駅伝関連のメディア出演も多数。 西村菜那子モバイルサイト ●Information リリースや出演など最新情報はNGT48公式HPまで 「仁義なき戦い~彼女(おんな)たちの死闘篇~」 昭和の名作映画「仁義なき戦い」が、博多座開場20周年記念 AKB48グループ特別公演として舞台化。上田透役で出演(11月14日まで)。公演は11月24日まで。博多座公式公演ページ 「純血の女王」 ILLUMINUSが手がけるネオゴシックガールズ演劇プロジェクト第3弾。12月18日~22日、六行会ホールにて上演。北澤早紀(AKB48)とのダブル主演を務める。舞台「純血の女王」HP ※上演スケジュールやチケット購入など詳細はHPにて |
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連載5区 「ご当地駅伝! 伊那駅伝と県縦駅伝」
博多座で上演されている舞台「仁義なき戦い~彼女たちの死闘編~」の出演が終了し、福岡から帰ってきました。舞台の上演は今月24日(日)まで続きますので、ご興味のある方はぜひ博多座へ足を運んでくださるとうれしいです。 博多に滞在した期間、1日だけお休みの日がありました。せっかく博多に来ているということで……「福岡国際マラソン」のスタート地点でもある、平和台陸上競技場へ行ってきました。 今年は12月1日(日)に開催されます。
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〝伊那を制する者は…〟
さて、みなさんがお住いの地元や地域には〝駅伝大会〟はありますか? 今回は私の出身地である長野県で開催される大会を紹介します。長野県は〝駅伝大国〟とも言われているほど駅伝が盛んな地域です。 男子は佐久長聖高校、女子は長野東高校と全国有数の強豪校があり、陸上界で活躍するトップ選手を数多く輩出しているのです! 長野は走りやすい気候や、標高を生かした高地トレーニングにも最適な場所ということもあり、箱根駅伝に出場している有力大学も合宿地として長野県を訪れています。 そんな長野県の伊那市で開催されている「春の高校伊那駅伝」は、私の大好きな大会の1つです。この大会は3年生が引退した後になる3月に行われ、1、2年生中心に構成される新チーム体制で挑む、最初の高校駅伝となっています 毎年12月に行われる全国高校駅伝(通称:都大路)は、夏の高校野球でいう甲子園大会のように各都道府県の予選を突破した男女それぞれ1校のみ(※記念大会等を除く)が出場できるのですが、高校伊那駅伝は各県1校の制約がありません。参加資格さえクリアすれば、希望校はすべて出場できるのです。 そのためエントリー数は日本最大級の規模を誇り、今年は女子が59チーム、男子はなんと109チームが伊那市に集結しました。 男子で言えば、地元の佐久長聖はもちろん、世羅(広島)や仙台育英(宮城)、学法石川(福島)、埼玉栄(埼玉)、洛南(京都)など、全国各地の強豪校も毎年出場しています。つまり、都大路に惜しくも出場できなかった高校も、全国トップクラスのチームと戦えるチャンスでもあるのです。 〝伊那を制する者が全国を制す〟と言われるくらい高校駅伝界で注目される大会ですので、多くの方に春の伊那路で繰り広げられる激戦をご覧いただきたいです。
毎年楽しみな〝県縦〟
長野県で開催される駅伝で、もうひとつ紹介したい大会があります。 信州の秋の風物詩「長野県縦断駅伝(通称:県縦)」です。2日間にわたり、長野市~飯田市(計22区間 217.5㎞)をランナーたちが走り抜けます。INC長野ケーブルテレビさんで生中継され、県民に親しまれています。今年は11月16日(土)・17日(日)に行われ、68回目を迎えました。 1日目はスタートの長野市(信濃毎日新聞社前)から岡谷市(岡谷市役所前)へ。2日目は松本市(松本城公園)からフィニッシュ地点である飯田市(県飯田合同庁舎前)へ。 長野県を平成の市町村合併によって割り振られた15チームが出場します。参加できるのは長野県在住の中高生、一般ランナーなのですが、さらに県外で登録している方もエントリーできる〝ふるさと制度〟が特徴です。 〝ふるさと制度〟とは、出身中学・高校が長野県であれば地域のチームで出場できる制度です。例えば大学、実業団などの所属チームの関係で県外在住や県外陸協登録であっても出場が可能。長野に所縁のある選手が出場できる大会となっています。 立教大学の陸上部男子駅伝監督であり、今も走りながら学生の指導にあたっている上野裕一郎さん(佐久長聖高校→中央大学)も過去に社会人時代に出走しています。また、山梨学院大学時代に箱根駅伝で3年連続6区に出走した経験のある桃澤大祐選手(サン工業)は、チーム上伊那メンバーとして前回大会に参加しています。桃澤選手は日本最速市民ランナーとも呼ばれていますね。 地元の中学生から全国的に有名な社会人ランナーまで世代の垣根を超えた選手が1つのチームになってタスキをつなぐ姿が、この大会の見どころです。 実は私の父は毎年スタート地点を見に行くほどの〝県縦好き〟。両親はともに長野県出身なのですが、生まれた市がそれぞれ異なるので家族内で応援しているチームが違ってしまい、どこが1番なのかで毎年盛り上がっています(笑)。
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