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2019.11.01

【学生駅伝ストーリー】混戦が予想される第51回全日本大学駅伝の見どころは??
【学生駅伝ストーリー】混戦が予想される第51回全日本大学駅伝の見どころは??

【学生駅伝ストーリー】
混戦が予想される第51回全日本大学駅伝の見どころは??

第51回全日本大学駅伝対校選手権大会は、11月3日(日)に愛知・熱田神宮西門前~三重・伊勢神宮内宮宇治橋前のコース(8区間106.8km)で開催される。昨年の第50回記念大会から中継所が変更され、前半は11km前後、最後の2区間は17km以上という距離設定になった。今回は昨季に三大駅伝すべてで3位以内に入っている東海大、青学大、東洋大を軸に、10月14日の出雲駅伝で1位、2位を占めた國學院大、駒大らが入り乱れる〝戦国駅伝〟の様相を呈している。

シード校 青 学 大 7大会連続9回目
東 海 大 6大会連続32回目
東 洋 大 12 大会連続27 回目
駒  大 24 大会連続26 回
帝 京 大 5大会連続12回目
國學院大 5大会連続7回目
法  大 3大会連続12回目
城 西 大 3大会連続8回目
北海道 札幌学大 2大会連続26 回目
東 北 東北福祉大 7大会ぶり11回目
関 東 順  大 3大会連続24 回目
拓  大 3大会ぶり9回目
東京国際大 初出場
明  大 12 大会連続13 回目
早  大 13 大会連続25回目
日 体 大 2大会連続41回目
中央学大 7大会連続13 回目
北信越 新 潟 大 2大会ぶり12 回目
東 海 皇學館大 3大会連続3回目
愛知工大 3大会連続18 回目
関 西 立 命 大 19 大会連続31 回目
関 学 大 2大会ぶり9回目
京 産 大 7大会連続47 回目
中四国 環太平洋大 初出場
九 州 第一工大 3大会連続24 回目
日本学連 日本学連選抜 オープン参加
東海学連 東海学連選抜 オープン参加

エントリー選手の上位8人平均は
東海大と駒大の「2強」

10月14日の出雲駅伝では國學院大學が初優勝を果たし、2位の駒大とともに昨年度の学生三大駅伝すべてで3位以内を占めた東洋大、東海大、青学大を抑えた。これにより、全日本ではさらなる〝戦国駅伝〟の様相が強まっている。

■出雲駅伝成績(10/14)
①國學院大學  2.09.58  ⑫北海道学連選抜  2.16.17
②駒澤大学   2.10.06  ⑬アイビーリーグ選抜 2.16.317
③東洋大学   2.10.09  ⑭関西学院大学   2.17.06
④東海大学   2.10.18  ⑮皇學館大学    2.17.33
⑤青山学院大学 2.10.51  ⑯北信越学連選抜  2.17.36
⑥立命館大学  2.13.11  ⑰愛知工業大学   2.18.45
⑦帝京大学   2.13.49  ⑱広島経済大学   2.19.02
⑧順天堂大学  2.14.04  ⑲京都産業大学   2.19.54
⑨拓殖大学   2.14.18  ⑳第一工業大学   2.20.34
⑩法政大学   2.14.20  ㉑東北学連選抜   2.20.37
⑪中央学院大学 2.14.36  

10月14日の出雲駅伝で初優勝を果たした國學院大。最終6区の土方英和が4位からの大逆転を演出した

それを象徴するのが、5000mと10000mの平均タイムとなる。10月10日に発表された各校エントリー選手13人の自己記録を対象に、上位8人の平均を算出した。それが以下の表だ。

■主要大学の上位8人平均タイム(10/31時点)

5000m 14分未満 10000m 29分未満
①東海大 13.48.82 10人 ①東海大 28.45.62 6人
②駒 大 13.54.54 10人 ②駒 大 28.53.31 4人
③青学大 13.57.51 5人 ③中央学大 28.58.78 3人
④帝京大 13.57.72 6人 ④順 大 28.58.92 5人
⑤東洋大 13.58.35 3人 ⑤國學院大 29.00.12 5人
⑥早 大 13.58.43 4人 ⑥東洋大 29.01.22 4人
⑦順 大 13.5876 5人 ⑦帝京大 29.02.91 2人
⑧立命大 14.01.58 4人 ⑧青学大 29.05.89 3人
⑨明 大 14.02.09 2人 ⑨早 大 29.11.88 2人
⑩東京国際大 14.03.76 2人 ⑩城西大 29.14.09 3人
⑪國學院大 14.04.74 3人 ⑪明 大 29.15.47 4人
⑫城西大 14.08.35 3人 ⑫東京国際大 29.17.74 2人
⑬日体大 14.10.01 3人 ⑬法 大 29.19.17 2人
⑭法 大 14.10.83 1人 ⑭拓 大 29.22.10 2人
⑮中央学大 14.12.47 ⑮日体大 29.30.80 2人
⑯拓 大 14.23.68 1人 ⑯立命大 29.34.26 1人
⑰関学大 14.24.02 1人 ⑰関学大 29.46.39 1人

■総合力評価
※平均タイムの順位を合計
①東海大    2   ⑪城西大   22
②駒 大    4   〃東京国際大 22
③青学大   11   ⑬立命大   24
〃東洋大   11   ⑭日体大   28
〃帝京大   11   ⑮法 大   29
〃順 大   11   ⑯拓 大   30
⑦早 大   15   ⑰関学大   34
⑧國學院大  16
⑨中央学大  18
⑩明 大   20

東海大と駒大が両種目で1位、2位を占め、平均タイムでは「2強」を形成している。ただし東海大は2年以上ベストを更新できていない選手が多く、出雲駅伝も4位と惨敗。〝黄金世代〟と言われた4年生が最終学年となって臨む今大会は、2003年以来となる2度目の伊勢路制覇を目指す。

各種目の3位以下はほとんど差はなく、総合力評価3位には前回王者の青学大のほか、前回の全日本から箱根、出雲と三大駅伝3大会連続3位の東洋大、5000m平均で4位の帝京大、10000m平均で4位の順大が並ぶ。帝京大は10月6日の日体大長距離競技会で、順大は10月19日の順大競技会で多くの選手が自己新を樹立し、大きく平均タイムを伸ばした。

出雲王者の國學院大は総合力評価で8位にとどまっているものの、10000m平均では5位。序盤は浦野雄平(4年)らスピードのある選手で上位につけ、後半区間の土方英和(4年)で抜け出す出雲駅伝の再現ができれば、「駅伝2冠」が見えてくる。

このほか、中央学大は10000m平均が3位。出雲は5区の失速で11位に沈んだが、28分30秒台を持つ川村悠登(4年)、髙橋翔也(3年)、28分42秒41を持つルーキーの小島慎也(1年)を中心にポテンシャルは高く、全日本では逆襲に燃えているはずだ。

また〝打倒・関東〟に燃える立命大の存在も忘れてはいけない。出雲駅伝で過去最高タイの6位入賞を果たすと、10月20日の中京大土曜競技会では13分50秒10の今井崇人(4人)を筆頭に4人が13分50~53秒台で走破し、平均タイムも8位につける。全日本では3年連続16位と関東勢の後塵を拝しており、今年は「8位入賞」を目標に掲げている。

出雲駅伝で過去最高タイの6位に食い込んだ立命大。写真は最長区間の6区(10.2km)で区間6位と好走した吉岡遼人

優勝争い、シード権争いのゆくえは??

以上のデータや、過去の戦績、今季の勢いをふまえた勢力図を以下にまとめてみた。

A(優勝候補)東海大、駒大
B(上位候補)青学大、東洋大、國學院大
C(シード濃厚)帝京大、順大
D(シード候補)拓大、中央学大、東京国際大
E(チャレンジ校)法大、城西大、明大、早大、日体大、立命大など

平均タイムでもトップ2を占めた東海大と駒大を優勝候補に挙げた。両校とも豊富な選手層を武器とし、距離が延びる全日本でも力を発揮してくるだろう。

特に駒大はルーキー・田澤廉が絶好調で、大八木弘明監督が「田澤はうちのエース」と話すほど。出雲駅伝(3区)では國學院大の浦野や青学大の吉田圭太(3年)に競り勝つ強さを見せた。出雲では5000m13分台を持つ小島海斗、神戸駿介、加藤淳ら3年生トリオが外れており、全日本では4連覇を達成した2014年以来となる頂点を目指す。

上位候補に挙がるのが青学大、東洋大、國學院大の3校。前回王者の青学大は出雲5位で若干評価を下げ、東洋大は出雲を欠場した主力の吉川洋次(3年/18年出雲6区区間賞)の状態が気になるところ。國學院大は7~8番手の戦力が他の上位候補より劣るため、中間区間でいかに耐えられるかがポイントになりそうだ。

帝京大と順大がその次の勢力になりそうで、出雲の結果から見ても連続シードの可能性は高い。上位校が崩れれば「トップ5」も見えてくるはずだ。

シード候補には箱根駅伝シード校の拓大、中央学大、10月26日の箱根駅伝予選会でトップ通過を果たした東京国際大を挙げたい。拓大は10000m27分台を持つラジニ・レメティキ(1年)と同28分27秒90の赤﨑暁(4年)による2本柱が強力。全日本では2016年に過去最高の8位に食い込んでおり(当時は6位までがシード)、チーム初のシード権獲得を狙う。

東京国際大は箱根予選会から中7日という過密スケジュールだが、2人いる留学生のうち、ルカ・ムセンビ(1年)は予選会を走らずに全日本へ調整を進めている。同レースで日本人トップ(5位)を奪った伊藤達彦(4年)で流れを作り、2011年の上武大以来となる初出場初シードなるか。

城西大、明大、早大、日体大も箱根予選会を経由することになり、過密日程による疲労が懸念材料となる。法大はエースの佐藤敏也(4年)がエントリー漏れした影響が大きく、シード争いからは一歩後退した印象だ。立命大も昨年度よりは大幅に戦力アップを遂げているが、8区間となると選手層に不安がある。

とはいえ、駅伝は序盤の流れが結果に大きく左右するため、最後まで何が起こるかわからない。51回目の〝伊勢路決戦〟はどの大学が栄光に輝くのか――。

文/松永貴允

■全日本大学駅伝
11月3日(日)8:05スタート
テレビ朝日7:45~中継
大会公式ホームページ
区間エントリーはこちら(※当日変更あり)

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第51回全日本大学駅伝対校選手権大会は、11月3日(日)に愛知・熱田神宮西門前~三重・伊勢神宮内宮宇治橋前のコース(8区間106.8km)で開催される。昨年の第50回記念大会から中継所が変更され、前半は11km前後、最後の2区間は17km以上という距離設定になった。今回は昨季に三大駅伝すべてで3位以内に入っている東海大、青学大、東洋大を軸に、10月14日の出雲駅伝で1位、2位を占めた國學院大、駒大らが入り乱れる〝戦国駅伝〟の様相を呈している。
シード校 青 学 大 7大会連続9回目
東 海 大 6大会連続32回目
東 洋 大 12 大会連続27 回目
駒  大 24 大会連続26 回
帝 京 大 5大会連続12回目
國學院大 5大会連続7回目
法  大 3大会連続12回目
城 西 大 3大会連続8回目
北海道 札幌学大 2大会連続26 回目
東 北 東北福祉大 7大会ぶり11回目
関 東 順  大 3大会連続24 回目
拓  大 3大会ぶり9回目
東京国際大 初出場
明  大 12 大会連続13 回目
早  大 13 大会連続25回目
日 体 大 2大会連続41回目
中央学大 7大会連続13 回目
北信越 新 潟 大 2大会ぶり12 回目
東 海 皇學館大 3大会連続3回目
愛知工大 3大会連続18 回目
関 西 立 命 大 19 大会連続31 回目
関 学 大 2大会ぶり9回目
京 産 大 7大会連続47 回目
中四国 環太平洋大 初出場
九 州 第一工大 3大会連続24 回目
日本学連 日本学連選抜 オープン参加
東海学連 東海学連選抜 オープン参加

エントリー選手の上位8人平均は 東海大と駒大の「2強」

10月14日の出雲駅伝では國學院大學が初優勝を果たし、2位の駒大とともに昨年度の学生三大駅伝すべてで3位以内を占めた東洋大、東海大、青学大を抑えた。これにより、全日本ではさらなる〝戦国駅伝〟の様相が強まっている。 ■出雲駅伝成績(10/14) ①國學院大學  2.09.58  ⑫北海道学連選抜  2.16.17 ②駒澤大学   2.10.06  ⑬アイビーリーグ選抜 2.16.317 ③東洋大学   2.10.09  ⑭関西学院大学   2.17.06 ④東海大学   2.10.18  ⑮皇學館大学    2.17.33 ⑤青山学院大学 2.10.51  ⑯北信越学連選抜  2.17.36 ⑥立命館大学  2.13.11  ⑰愛知工業大学   2.18.45 ⑦帝京大学   2.13.49  ⑱広島経済大学   2.19.02 ⑧順天堂大学  2.14.04  ⑲京都産業大学   2.19.54 ⑨拓殖大学   2.14.18  ⑳第一工業大学   2.20.34 ⑩法政大学   2.14.20  ㉑東北学連選抜   2.20.37 ⑪中央学院大学 2.14.36   10月14日の出雲駅伝で初優勝を果たした國學院大。最終6区の土方英和が4位からの大逆転を演出した それを象徴するのが、5000mと10000mの平均タイムとなる。10月10日に発表された各校エントリー選手13人の自己記録を対象に、上位8人の平均を算出した。それが以下の表だ。 ■主要大学の上位8人平均タイム(10/31時点)
5000m 14分未満 10000m 29分未満
①東海大 13.48.82 10人 ①東海大 28.45.62 6人
②駒 大 13.54.54 10人 ②駒 大 28.53.31 4人
③青学大 13.57.51 5人 ③中央学大 28.58.78 3人
④帝京大 13.57.72 6人 ④順 大 28.58.92 5人
⑤東洋大 13.58.35 3人 ⑤國學院大 29.00.12 5人
⑥早 大 13.58.43 4人 ⑥東洋大 29.01.22 4人
⑦順 大 13.5876 5人 ⑦帝京大 29.02.91 2人
⑧立命大 14.01.58 4人 ⑧青学大 29.05.89 3人
⑨明 大 14.02.09 2人 ⑨早 大 29.11.88 2人
⑩東京国際大 14.03.76 2人 ⑩城西大 29.14.09 3人
⑪國學院大 14.04.74 3人 ⑪明 大 29.15.47 4人
⑫城西大 14.08.35 3人 ⑫東京国際大 29.17.74 2人
⑬日体大 14.10.01 3人 ⑬法 大 29.19.17 2人
⑭法 大 14.10.83 1人 ⑭拓 大 29.22.10 2人
⑮中央学大 14.12.47 ⑮日体大 29.30.80 2人
⑯拓 大 14.23.68 1人 ⑯立命大 29.34.26 1人
⑰関学大 14.24.02 1人 ⑰関学大 29.46.39 1人
■総合力評価 ※平均タイムの順位を合計 ①東海大    2   ⑪城西大   22 ②駒 大    4   〃東京国際大 22 ③青学大   11   ⑬立命大   24 〃東洋大   11   ⑭日体大   28 〃帝京大   11   ⑮法 大   29 〃順 大   11   ⑯拓 大   30 ⑦早 大   15   ⑰関学大   34 ⑧國學院大  16 ⑨中央学大  18 ⑩明 大   20 東海大と駒大が両種目で1位、2位を占め、平均タイムでは「2強」を形成している。ただし東海大は2年以上ベストを更新できていない選手が多く、出雲駅伝も4位と惨敗。〝黄金世代〟と言われた4年生が最終学年となって臨む今大会は、2003年以来となる2度目の伊勢路制覇を目指す。 各種目の3位以下はほとんど差はなく、総合力評価3位には前回王者の青学大のほか、前回の全日本から箱根、出雲と三大駅伝3大会連続3位の東洋大、5000m平均で4位の帝京大、10000m平均で4位の順大が並ぶ。帝京大は10月6日の日体大長距離競技会で、順大は10月19日の順大競技会で多くの選手が自己新を樹立し、大きく平均タイムを伸ばした。 出雲王者の國學院大は総合力評価で8位にとどまっているものの、10000m平均では5位。序盤は浦野雄平(4年)らスピードのある選手で上位につけ、後半区間の土方英和(4年)で抜け出す出雲駅伝の再現ができれば、「駅伝2冠」が見えてくる。 このほか、中央学大は10000m平均が3位。出雲は5区の失速で11位に沈んだが、28分30秒台を持つ川村悠登(4年)、髙橋翔也(3年)、28分42秒41を持つルーキーの小島慎也(1年)を中心にポテンシャルは高く、全日本では逆襲に燃えているはずだ。 また〝打倒・関東〟に燃える立命大の存在も忘れてはいけない。出雲駅伝で過去最高タイの6位入賞を果たすと、10月20日の中京大土曜競技会では13分50秒10の今井崇人(4人)を筆頭に4人が13分50~53秒台で走破し、平均タイムも8位につける。全日本では3年連続16位と関東勢の後塵を拝しており、今年は「8位入賞」を目標に掲げている。 出雲駅伝で過去最高タイの6位に食い込んだ立命大。写真は最長区間の6区(10.2km)で区間6位と好走した吉岡遼人

優勝争い、シード権争いのゆくえは??

以上のデータや、過去の戦績、今季の勢いをふまえた勢力図を以下にまとめてみた。
A(優勝候補)東海大、駒大 B(上位候補)青学大、東洋大、國學院大 C(シード濃厚)帝京大、順大 D(シード候補)拓大、中央学大、東京国際大 E(チャレンジ校)法大、城西大、明大、早大、日体大、立命大など
平均タイムでもトップ2を占めた東海大と駒大を優勝候補に挙げた。両校とも豊富な選手層を武器とし、距離が延びる全日本でも力を発揮してくるだろう。 特に駒大はルーキー・田澤廉が絶好調で、大八木弘明監督が「田澤はうちのエース」と話すほど。出雲駅伝(3区)では國學院大の浦野や青学大の吉田圭太(3年)に競り勝つ強さを見せた。出雲では5000m13分台を持つ小島海斗、神戸駿介、加藤淳ら3年生トリオが外れており、全日本では4連覇を達成した2014年以来となる頂点を目指す。 上位候補に挙がるのが青学大、東洋大、國學院大の3校。前回王者の青学大は出雲5位で若干評価を下げ、東洋大は出雲を欠場した主力の吉川洋次(3年/18年出雲6区区間賞)の状態が気になるところ。國學院大は7~8番手の戦力が他の上位候補より劣るため、中間区間でいかに耐えられるかがポイントになりそうだ。 帝京大と順大がその次の勢力になりそうで、出雲の結果から見ても連続シードの可能性は高い。上位校が崩れれば「トップ5」も見えてくるはずだ。 シード候補には箱根駅伝シード校の拓大、中央学大、10月26日の箱根駅伝予選会でトップ通過を果たした東京国際大を挙げたい。拓大は10000m27分台を持つラジニ・レメティキ(1年)と同28分27秒90の赤﨑暁(4年)による2本柱が強力。全日本では2016年に過去最高の8位に食い込んでおり(当時は6位までがシード)、チーム初のシード権獲得を狙う。 東京国際大は箱根予選会から中7日という過密スケジュールだが、2人いる留学生のうち、ルカ・ムセンビ(1年)は予選会を走らずに全日本へ調整を進めている。同レースで日本人トップ(5位)を奪った伊藤達彦(4年)で流れを作り、2011年の上武大以来となる初出場初シードなるか。 城西大、明大、早大、日体大も箱根予選会を経由することになり、過密日程による疲労が懸念材料となる。法大はエースの佐藤敏也(4年)がエントリー漏れした影響が大きく、シード争いからは一歩後退した印象だ。立命大も昨年度よりは大幅に戦力アップを遂げているが、8区間となると選手層に不安がある。 とはいえ、駅伝は序盤の流れが結果に大きく左右するため、最後まで何が起こるかわからない。51回目の〝伊勢路決戦〟はどの大学が栄光に輝くのか――。 文/松永貴允 ■全日本大学駅伝 11月3日(日)8:05スタート テレビ朝日7:45~中継 大会公式ホームページ 区間エントリーはこちら(※当日変更あり) <関連記事> 【学生駅伝ストーリー】國學院大が初優勝! 第31回出雲全日本大学選抜駅伝 【第96回箱根駅伝予選会】筑波大が26年ぶりの予選会突破! 城西大、上武大、山梨学大、大東大ら箱根常連校がまさかの落選

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