HOME 海外

2021.12.02

21年陸上界MVP決定!400mH驚異の世界新ワルホルム&五輪短距離3冠のトンプソン・ヘラー
21年陸上界MVP決定!400mH驚異の世界新ワルホルム&五輪短距離3冠のトンプソン・ヘラー

世界陸連(WA)アスレティックス・アワード2021が12月1日に開かれ、年間最優秀選手賞に当たるアスリート・オブ・ザ・イヤー2021に、男子は400mハードルのK.ワルホルム(ノルウェー)と、女子は短距離のE.トンプソン・ヘラー(ジャマイカ)が選出された。

ワルホルムは今季、46秒70をマークして世界記録保持者として東京五輪に臨み、その決勝では人類初の45秒台となる45秒94という衝撃的な世界新記録を樹立して優勝。2位のR.ベンジャミン(米国)、3位のA.ドス・サントス(ブラジル)といずれも昨シーズンまでの世界記録を上回る高速レースだった。

ワルホルムは「とても満足しています」と喜びを語り、東京五輪について「追われる立場で非常に激しいレースでした。タイムを見た時は『これは何かの間違いだろう』と思いました」と振り返った。

トンプソン・ヘラーは同じく東京五輪で100mを五輪新の10秒61で優勝、200m、4×100mリレーの3冠を達成している。記録面でも100m10秒54、200m21秒53と世界歴代2位をマークし、世界記録に近づいた。

トンプソン・ヘラーは「世界記録に近づくことができたし(記録更新も)可能です。私のスパイクが止まることはありません」と世界記録更新を視野に入れる。2022年は「世界選手権が次の大きな目標」とし、米国を拠点としているため「東京五輪は無観客で叶いませんでしたが、家が近いので家族や友人が応援に来られるとうれしい」と語った。

WAのセバスチャン・コー会長は「2021年は素晴らしい年でした。陸上競技は誰でもアクセスしやすい種目であり、東京五輪ではオリンピックのメイン種目であることを証明してくれたと思います。世界中のすべてのアスリートに感謝しています」と語った。

広告の下にコンテンツが続きます

この賞は1988年に創設され、初代は男子がカール・ルイス、女子がフローレンス・ジョイナーが受賞。昨年はオンラインで授賞式が行われ、男子は棒高跳のA.デュプランティス(スウェーデン)、女子は三段跳のY.ロハス(ベネズエラ)が選ばれている。

有望な若手に贈られるライジング・スター賞には、男子は200mでウサイン・ボルト氏の持つU20世界記録を塗り替えたE.ナイトン(米国)と18歳で東京五輪女子800mを制したA.ムー(米国)が選出された。

貢献活動を評価して選ばれる加盟連盟賞(Member Federation Award)には、「コロナ禍にあって過去12ヵ月間、トレーニング、競技会、開発のための実施要項を作成して実行し、国内のトップアスリートが国際大会でより高いレベルの競技力へ到達することを実現した」コスタリカ陸連に贈られた。

東京五輪男子走高跳で、互いに大ケガを乗り越えた末、ジャンプオフを回避して金メダルを分け合ったM.E.バルシム(カタール)とJ.タンベリ(イタリア)に、「インスピレーション賞」が贈られている。

【受賞者一覧】
■ワールドアスリートオブザイヤー2021
男子 K.ワルホルム(ノルウェー/400mH)
女子 E.トンプソン・ヘラー(ジャマイカ/短距離)
■ライジング・スター賞
男子 E.ナイトン(米国/短距離)
女子 A.ムー(米国/400m、800m)
■インスピレーション賞
東京五輪男子走高跳のM.E.バルシム(カタール)とJ.タンベリ(イタリア)
■加盟連盟賞(Member Federation Award)
コスタリカ
■会長賞
ピーター・ダイアモンド
(NBC五輪プログラミング責任者)
■コーチングアチーブメント賞
ボビー・カーシー(米国)
(アリソン・フェリックスやS.マクラフリンのコーチ)
■ウーマン・オブ・ザ・イヤー
アンジュ・ボビー・ジョージ
(インドの元走幅跳選手。インド国内で普及、強化の発展に貢献)
■フォトオブザイヤー
ジャン・ピエール・デュランが東京五輪女子走高跳予選の写真
※今年10月に他界

世界陸連(WA)アスレティックス・アワード2021が12月1日に開かれ、年間最優秀選手賞に当たるアスリート・オブ・ザ・イヤー2021に、男子は400mハードルのK.ワルホルム(ノルウェー)と、女子は短距離のE.トンプソン・ヘラー(ジャマイカ)が選出された。 ワルホルムは今季、46秒70をマークして世界記録保持者として東京五輪に臨み、その決勝では人類初の45秒台となる45秒94という衝撃的な世界新記録を樹立して優勝。2位のR.ベンジャミン(米国)、3位のA.ドス・サントス(ブラジル)といずれも昨シーズンまでの世界記録を上回る高速レースだった。 ワルホルムは「とても満足しています」と喜びを語り、東京五輪について「追われる立場で非常に激しいレースでした。タイムを見た時は『これは何かの間違いだろう』と思いました」と振り返った。 トンプソン・ヘラーは同じく東京五輪で100mを五輪新の10秒61で優勝、200m、4×100mリレーの3冠を達成している。記録面でも100m10秒54、200m21秒53と世界歴代2位をマークし、世界記録に近づいた。 トンプソン・ヘラーは「世界記録に近づくことができたし(記録更新も)可能です。私のスパイクが止まることはありません」と世界記録更新を視野に入れる。2022年は「世界選手権が次の大きな目標」とし、米国を拠点としているため「東京五輪は無観客で叶いませんでしたが、家が近いので家族や友人が応援に来られるとうれしい」と語った。 WAのセバスチャン・コー会長は「2021年は素晴らしい年でした。陸上競技は誰でもアクセスしやすい種目であり、東京五輪ではオリンピックのメイン種目であることを証明してくれたと思います。世界中のすべてのアスリートに感謝しています」と語った。 この賞は1988年に創設され、初代は男子がカール・ルイス、女子がフローレンス・ジョイナーが受賞。昨年はオンラインで授賞式が行われ、男子は棒高跳のA.デュプランティス(スウェーデン)、女子は三段跳のY.ロハス(ベネズエラ)が選ばれている。 有望な若手に贈られるライジング・スター賞には、男子は200mでウサイン・ボルト氏の持つU20世界記録を塗り替えたE.ナイトン(米国)と18歳で東京五輪女子800mを制したA.ムー(米国)が選出された。 貢献活動を評価して選ばれる加盟連盟賞(Member Federation Award)には、「コロナ禍にあって過去12ヵ月間、トレーニング、競技会、開発のための実施要項を作成して実行し、国内のトップアスリートが国際大会でより高いレベルの競技力へ到達することを実現した」コスタリカ陸連に贈られた。 東京五輪男子走高跳で、互いに大ケガを乗り越えた末、ジャンプオフを回避して金メダルを分け合ったM.E.バルシム(カタール)とJ.タンベリ(イタリア)に、「インスピレーション賞」が贈られている。 【受賞者一覧】 ■ワールドアスリートオブザイヤー2021 男子 K.ワルホルム(ノルウェー/400mH) 女子 E.トンプソン・ヘラー(ジャマイカ/短距離) ■ライジング・スター賞 男子 E.ナイトン(米国/短距離) 女子 A.ムー(米国/400m、800m) ■インスピレーション賞 東京五輪男子走高跳のM.E.バルシム(カタール)とJ.タンベリ(イタリア) ■加盟連盟賞(Member Federation Award) コスタリカ ■会長賞 ピーター・ダイアモンド (NBC五輪プログラミング責任者) ■コーチングアチーブメント賞 ボビー・カーシー(米国) (アリソン・フェリックスやS.マクラフリンのコーチ) ■ウーマン・オブ・ザ・イヤー アンジュ・ボビー・ジョージ (インドの元走幅跳選手。インド国内で普及、強化の発展に貢献) ■フォトオブザイヤー ジャン・ピエール・デュランが東京五輪女子走高跳予選の写真 ※今年10月に他界

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.02.22

JMCランキング暫定1位の西山雄介がコンディション不良により欠場/大阪マラソン

◇大阪マラソン2025(2月24日/大阪・大阪府庁前スタート・大阪城公園フィニッシュ) 大阪マラソンの主催者は2月22日、招待選手の西山雄介(トヨタ自動車)がコンディション不良により欠場することを発表した。 西山は22年 […]

NEWS 【男子ハンマー投】アツオビン・アンドリュウ(花園高3) 61m59=一般規格高校歴代2位

2025.02.22

【男子ハンマー投】アツオビン・アンドリュウ(花園高3) 61m59=一般規格高校歴代2位

2月22日、京都市の京産大総合グラウンド競技場で第11回京都陸協記録会が行われ、一般規格の男子ハンマー投でアツオビン・アンドリュウ(花園高3京都)が高校歴代2位となる61m59をマークした。 アツオビンは昨年のU20日本 […]

NEWS 円盤投・堤雄司が自己2番目の61m76でV 女子100mH青木益未は13秒04 福田翔太、郡菜々佳も優勝/WAコンチネンタルツアー

2025.02.22

円盤投・堤雄司が自己2番目の61m76でV 女子100mH青木益未は13秒04 福田翔太、郡菜々佳も優勝/WAコンチネンタルツアー

世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ブロンズラベルのインターナショナル・トラック・ミート2025が2月22日、ニュージーランドのクライストチャーチで行われ、男子円盤投で堤雄司(ALSOK群馬)が61m76のセカンドベス […]

NEWS 「インターハイでも勝ちたい」高校2年の栗村凌がU20男子を制す 女子は真柴愛里が貫禄/日本選手権クロカン

2025.02.22

「インターハイでも勝ちたい」高校2年の栗村凌がU20男子を制す 女子は真柴愛里が貫禄/日本選手権クロカン

◇第40回U20日本選手権クロスカントリー(2月22日/福岡・海の中道海浜公園) U20日本選手権クロスカントリーが行われ、男子(8km)では栗村凌(学法石川高2福島)が23分20秒で優勝を果たした。 今年も全国から有力 […]

NEWS 三浦龍司が圧巻スパートで優勝 井川龍人は2年連続2位/日本選手権クロカン

2025.02.22

三浦龍司が圧巻スパートで優勝 井川龍人は2年連続2位/日本選手権クロカン

◇第108回日本選手権クロスカントリー(2月22日/福岡・海の中道海浜公園) 来年1月の世界クロスカントリー選手権(米国・タラハシー)の代表選考を兼ねた第108回日本選手権クロスカントリーが行われ、男子(10km)はパリ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年3月号 (2月14日発売)

2025年3月号 (2月14日発売)

別府大分毎日マラソン
落合 晃×久保 凛
太田智樹、葛西潤
追跡箱根駅伝&高校駅伝

page top