東京五輪男子4×100mリレーで銀メダルを獲得した英国の1走を務めたC.ウジャーのドーピング違反について、ドーピング検査を管轄する国際検査機関(ITA)は9月14日、検体B(8月19日検査分)でも禁止物質の陽性反応が確認されたことを発表した。
ウジャーは東京五輪開催中に実施されたドーピング検査で、検体Aから筋肉増強効果があるとされるオスタリンと選択的アンドロゲン受容体調節薬(S-23)が検出されていた。ウジャーの要求を受けて検体Bも分析したところ、検体Aと同様の結果が認められた。
検査結果の証明が確認できたため、ITAは9月8日に当件をスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ付託したと発表。CASは英国の処分を検討する。
リレー種目については「アンチ・ドーピング規則違反を犯した競技者がリレーチームの一員として競技に参加した場合は、当該リレーチームに対し、かかる競技において自動的に失効の措置が取られ、獲得したタイトル、賞、メダル、点数、出場料をすべて没収することも含め、相応の措置が講じられる」というルールがある。
ドーピング違反による処分はほぼ確実で、英国は銀メダルを剥奪される可能性が高い。処分が決まれば、東京五輪男子4継は3位だったカナダが銀メダル、4位だった中国が銅メダルに繰り上がる。
ウジャーは11年世界ユース選手権100mで8位、13年欧州ジュニア選手権100m優勝などの実績を持つ。17年のロンドン世界選手権では4×100mリレーで優勝した英国の1走を務めていた。
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