HOME ニュース、国内

2021.06.28

東京五輪100m&200mの残りの代表枠は!?ワールドランキングで出場できそうなのは!?代表有力選手をおさらい
東京五輪100m&200mの残りの代表枠は!?ワールドランキングで出場できそうなのは!?代表有力選手をおさらい


東京五輪最終選考となる日本選手権が終了し、トラック&フィールド種目の現時点での代表内定者が決定した(第一次代表発表)。日本選手権での内定条件は参加標準記録突破者で3位以内。この後は、6月29日で締め切った後に世界陸連が発表するワールドランキングでターゲットナンバー(出場枠)に入り、出場権を得られた選手が判明。その結果を踏まえ、日本陸連代表選考要項に沿ったかたちで第2次代表発表がされる。

男子100mは優勝した多田修平(住友電工)と3位の山縣亮太(セイコー)が参加標準記録突破済みのため内定で、残り枠は1。日本選手権で2位のデーデー・ブルーノ(東海大)は出場資格(参加標準記録突破もしくはワールドランキングでターゲットナンバー内)を持たないため個人種目での代表はない。そうなると4位に入った小池祐貴(住友電工)が代表に選出する可能性が高い。

その小池は参加標準記録を突破していた200mで優勝して内定。このままいけば2種目で代表権を獲得する。ただし、日本陸連は4×100mリレーで金メダルを目指すための戦略として100mと200mの両種目エントリーには2冠と世界基準のタイムを求めると発表済み。この方針は有力選手たちとその専任コーチの同意の元で作成されている。ただし「種目をしぼらなければならないわけではない」(日本陸連)。最終的には小池陣営と相談しながら決定する見込みで、小池自身も「陸連の意向もあるのでコーチたちと相談して決めたい」と明言を避けている。

200mで参加標準記録を突破しているのはその小池とサニブラウン・アブデル・ハキーム(タンブルウィードTC)だったが、サニブラウンは200mを欠場(100mは6位)。ワールドランキングでは飯塚翔太(ミズノ)と山下潤(ANA)が出場圏内(日本選手権終了時点)にランクインしている。日本選手権では山下が4位、飯塚が6位。選考基準に沿うと、参加標準記録を持つサニブラウンが次点で、その次にワールドランキングで入り、かつ日本選手権上位の山下の3枠目が濃厚となる。

仮に小池が2種目にエントリーするとなった場合は、100mが多田、山縣、小池、200mは小池、サニブラウン、山下の優先順。一方、小池が100mのみを選択した場合は飯塚が3人目となり、小池が200mのみを選択した場合は日本選手権5位だった桐生祥秀(日本生命)にも代表入りの可能性がある。ただし、いずれも仮定の話であり、同じく週末に行われた海外の試合の結果いかんでワールドランキングが変動するため、最終的には7月1日以降の発表を待つしかない。

なお、100m200mともに2位のデーデーは200mでも参加資格を得ていないため個人での代表はなく、4×100mリレーメンバーとして入る可能性は残されている。4×100mリレーの代表は100m代表3人+補欠2名。

広告の下にコンテンツが続きます

即時内定とはいかなかった選手のうち、ワールドランキングで出場資格が狙えそうな主な選手には、男子400mのウォルシュ・ジュリアン(富士通※日本選手権は欠場)や、走高跳の戸邉直人(JAL★)、棒高跳の山本聖途(トヨタ自動車★)、やり投の小南拓人(染めQ★)、5000mの松枝博輝(富士通★)ら。女子では1500mで田中希実(豊田自動織機TC★)と卜部蘭(積水化学)の可能性も。特に田中はほぼ確実視される。この種目でオリンピック代表はこれまでいない。100mハードルの寺田明日香(ジャパンクリエイト★)、青木益未(七十七銀行※日本選手権は欠場)、木村文子(エディオン)もランキング圏内。今大会で日本歴代2位の9分41秒84をマークして3000m障害を制した山中柚乃(愛媛銀行★)も加わりそうだ。★は3位以内に入っているため、ワールドランキングで出場権を得られた場合は内定となる。

リレー種目は、男子4×100m、4×400m、女子4×100mの3種目で出場権を獲得している。4×400mは日本選手権の400m上位選手が有力候補。女子は世界リレーで出場権獲得に貢献した兒玉芽生(福岡大)らが選出される見込み。

7月1日に世界陸連が出場資格を得た選手を発表し、日本陸連が7月2日以降に第2次代表発表を行う予定としている。

※一部記事を訂正しました。

東京五輪最終選考となる日本選手権が終了し、トラック&フィールド種目の現時点での代表内定者が決定した(第一次代表発表)。日本選手権での内定条件は参加標準記録突破者で3位以内。この後は、6月29日で締め切った後に世界陸連が発表するワールドランキングでターゲットナンバー(出場枠)に入り、出場権を得られた選手が判明。その結果を踏まえ、日本陸連代表選考要項に沿ったかたちで第2次代表発表がされる。 男子100mは優勝した多田修平(住友電工)と3位の山縣亮太(セイコー)が参加標準記録突破済みのため内定で、残り枠は1。日本選手権で2位のデーデー・ブルーノ(東海大)は出場資格(参加標準記録突破もしくはワールドランキングでターゲットナンバー内)を持たないため個人種目での代表はない。そうなると4位に入った小池祐貴(住友電工)が代表に選出する可能性が高い。 その小池は参加標準記録を突破していた200mで優勝して内定。このままいけば2種目で代表権を獲得する。ただし、日本陸連は4×100mリレーで金メダルを目指すための戦略として100mと200mの両種目エントリーには2冠と世界基準のタイムを求めると発表済み。この方針は有力選手たちとその専任コーチの同意の元で作成されている。ただし「種目をしぼらなければならないわけではない」(日本陸連)。最終的には小池陣営と相談しながら決定する見込みで、小池自身も「陸連の意向もあるのでコーチたちと相談して決めたい」と明言を避けている。 200mで参加標準記録を突破しているのはその小池とサニブラウン・アブデル・ハキーム(タンブルウィードTC)だったが、サニブラウンは200mを欠場(100mは6位)。ワールドランキングでは飯塚翔太(ミズノ)と山下潤(ANA)が出場圏内(日本選手権終了時点)にランクインしている。日本選手権では山下が4位、飯塚が6位。選考基準に沿うと、参加標準記録を持つサニブラウンが次点で、その次にワールドランキングで入り、かつ日本選手権上位の山下の3枠目が濃厚となる。 仮に小池が2種目にエントリーするとなった場合は、100mが多田、山縣、小池、200mは小池、サニブラウン、山下の優先順。一方、小池が100mのみを選択した場合は飯塚が3人目となり、小池が200mのみを選択した場合は日本選手権5位だった桐生祥秀(日本生命)にも代表入りの可能性がある。ただし、いずれも仮定の話であり、同じく週末に行われた海外の試合の結果いかんでワールドランキングが変動するため、最終的には7月1日以降の発表を待つしかない。 なお、100m200mともに2位のデーデーは200mでも参加資格を得ていないため個人での代表はなく、4×100mリレーメンバーとして入る可能性は残されている。4×100mリレーの代表は100m代表3人+補欠2名。 即時内定とはいかなかった選手のうち、ワールドランキングで出場資格が狙えそうな主な選手には、男子400mのウォルシュ・ジュリアン(富士通※日本選手権は欠場)や、走高跳の戸邉直人(JAL★)、棒高跳の山本聖途(トヨタ自動車★)、やり投の小南拓人(染めQ★)、5000mの松枝博輝(富士通★)ら。女子では1500mで田中希実(豊田自動織機TC★)と卜部蘭(積水化学)の可能性も。特に田中はほぼ確実視される。この種目でオリンピック代表はこれまでいない。100mハードルの寺田明日香(ジャパンクリエイト★)、青木益未(七十七銀行※日本選手権は欠場)、木村文子(エディオン)もランキング圏内。今大会で日本歴代2位の9分41秒84をマークして3000m障害を制した山中柚乃(愛媛銀行★)も加わりそうだ。★は3位以内に入っているため、ワールドランキングで出場権を得られた場合は内定となる。 リレー種目は、男子4×100m、4×400m、女子4×100mの3種目で出場権を獲得している。4×400mは日本選手権の400m上位選手が有力候補。女子は世界リレーで出場権獲得に貢献した兒玉芽生(福岡大)らが選出される見込み。 7月1日に世界陸連が出場資格を得た選手を発表し、日本陸連が7月2日以降に第2次代表発表を行う予定としている。 ※一部記事を訂正しました。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.22

フランス発のランニング専門ブランド「KIPRUN」 いよいよ日本でも本格展開

フランス発のランニング専門ブランド「KIPRUN」。2018年にその歴史が始まったが、瞬く間に世界中の話題を席巻した。2025年1月には千葉・幕張にもオフィシャルショップがオープンし、徐々に日本国内でもその名が知られるよ […]

NEWS 劇場長編アニメーション『ひゃくえむ。』 主演は松坂桃李さん&染谷将太さんに決定! 東京世界陸上開催中の9月19日から公開

2025.04.22

劇場長編アニメーション『ひゃくえむ。』 主演は松坂桃李さん&染谷将太さんに決定! 東京世界陸上開催中の9月19日から公開

人気漫画「チ。―地球の運動について―」で手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞するなど、注目を集める漫画家の魚豊さんの連載デビュー作「ひゃくえむ。」。その劇場版アニメの9月19日に公開されることが決まった。 また、物語に登場する […]

NEWS コリルが2時間4分45秒でメジャーマラソン連勝!女子はロケディが2時間17分22秒の大会新V/ボストンマラソン

2025.04.22

コリルが2時間4分45秒でメジャーマラソン連勝!女子はロケディが2時間17分22秒の大会新V/ボストンマラソン

第129回ボストン・マラソンは4月21日に米国の当地で行われ、男子はジョン・コリル(ケニア)が大会歴代3位の2時間4分45秒で優勝した。女子でシャロン・ロケディ(ケニア)が2時間17分22秒の大会新で制した。 最初の5k […]

NEWS Onが三浦龍司をアスリート契約締結「新しい競技人生のスタート」本職初戦で世界陸上「内定決めたい」

2025.04.22

Onが三浦龍司をアスリート契約締結「新しい競技人生のスタート」本職初戦で世界陸上「内定決めたい」

スイスのスポーツブランド「On(オン)」は4月22日、男子3000m障害で五輪2大会連続入賞の三浦龍司(SUBARU)とアスリート契約締結を発表した。同日、国立競技場で会見を開いた。 勢いに乗るスポーツメーカーと日本のエ […]

NEWS 愛知製鋼にケニア出身の24歳サイモン・ガサ・ムンガイが加入

2025.04.22

愛知製鋼にケニア出身の24歳サイモン・ガサ・ムンガイが加入

愛知製鋼は4月22日、サイモン・ガサ・ムンガイが新たに加入したとチームのSNSで発表した。 ケニア・マウセカンダリ高出身の24歳。ケニアでは昨年12月のケニアクロスカントリーシリーズ第6戦の10kmシニア男子で5位(32 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top