2021.06.24
◇日本選手権(6月24日~27日/大阪・ヤンマースタジアム長居)
東京五輪代表選考会となる第105回日本選手権の1日目。男子100m準決勝が行われた。決勝進出は3組の中で各組2着と3着以下のタイム順に2人。
1組目には山縣亮太(セイコー)とサニブラウン・アブデル・ハキーム(タンブルウィードTC)が入った。レースは鋭く抜け出した山縣が10秒16(0.0)。だが、ここに食らいついたのは高校生の栁田大輝(東農大二高3群馬)だった。山縣に最後まで食らいつき、高校歴代2位タイ、U20日本歴代3位となる10秒22で見事に決勝進出を決めた。サニブラウンは10秒30で3着。決勝進出は残りの組の結果を待つことに。
2組目では多田修平(住友電工)が好調ぶりをしっかりアピールする走りで、余裕を持って10秒17(-0.4)でトップ通過。デーデー・ブルーノ(東海大)が10秒21で続いた。
3組目には桐生祥秀(日本生命)、小池祐貴(住友電工)、ケンブリッジ飛鳥(Nike)と激戦に。競り合いのなか、最後は桐生が10秒29(-0.9)で1着。0.01秒差で小池が続き、東田旺洋(栃木スポ協)が10秒35の3着。ケンブリッジは10秒44で5着に終わった。
この結果、サニブラウンと3組目の東田がプラスで拾われて決勝進出。ケンブリッジは準決勝で敗退となり、リオ五輪に続いての個人での代表入りは消滅した。
以下、各選手のコメント
山縣
「予選、準決勝とやって疲労が出たなという感じ。予選と準決勝でスタートのイメージを変えてそこは良い変化があった。決勝でしっかりぶつけたい」
サニブラウン
「20m付近でふくらはぎをつってしまった。アップも大丈夫で水分もとっていたのですが、気温が高くて疲労があったのかもしれない。感覚自体は悪くないので練習でやっていることを照らし合わせたい。(久しぶりの日本のレースは)帰ってきたなという感じで温かいです」
多田
「調子がすごく上がっていて、布勢スプリントよりもいい状態。準決勝で勝ったからといって優勝できるわけではない。またイチから集中して臨みたい」
桐生
「どこでスタートの動き、どこ中盤の動き、どこで後半…というプラン通りの走りができた。アキレス腱は歩いていても痛いですが、スタートラインに立ったら大丈夫。今以上のタイムを出さないと優勝できない。1本に集中していきたい」
小池
「予選から準決勝にかけて走れたので、決勝はもっと良いレースができるかなと思う。スタートで焦るところがあったので、丁寧に踏んでいくことを意識した。後半で欲張って接地が良くなかった。決勝は月並みですが回りを気にしないこと」
ケンブリッジ
「脚に違和感がある状態が続いていて、力が入らない状態が続いた。やれることをやってきたが足りなかった。5年間やってきて、やっぱり陸上競技って難しいなって感じました」
決勝は翌25日の20時30分スタート。桐生は東京五輪の参加標準記録を突破済みで3位以内に入れば初の五輪代表に内定する。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.03.28
-
2025.03.28
-
2025.03.28
2025.03.23
女子は長野東が7年ぶりの地元V アンカー・田畑陽菜が薫英女学院を逆転/春の高校伊那駅伝
-
2025.03.25
2025.03.02
初挑戦の青学大・太田蒼生は途中棄権 果敢に先頭集団に挑戦/東京マラソン
2025.03.02
太田蒼生は低体温症と低血糖で途中棄権 「世界のレベルを知れて良い経験」/東京マラソン
-
2025.03.23
-
2025.03.19
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.03.28
【世界陸上プレイバック】五輪ボイコットきっかけに創設!クラトフヴィロヴァが女子400mと800mで今も大会記録に残る2冠 日本は室伏重信ら出場も入賞ゼロ
今年、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪大会を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。これま […]
2025.03.28
【高校生FOCUS】女子三段跳・山﨑りりや(鳴門渦潮高)日本高校女子初の13m到達、大学で学生記録挑戦
FOCUS! 高校生INTERVIEW 山﨑りりや Yamasaki Ririya 鳴門渦潮高3徳島 高校アスリートをフォーカスするコーナー。年度末を迎えますが、振り返ってみれば、2024年度は高校生による日本記録樹立を […]
2025.03.28
3泊4日の全国高体連合宿終了! 「高め合える仲間がいっぱいできた」 来年度は宮崎で開催予定
大阪・ヤンマースタジアム長居を主会場に行われた2024年度の日本陸連U-19強化研修合宿・全国高体連陸上競技専門部強化合宿が3月28日、3泊4日の全日程を終えた。全国から集まった選手たちは交流を深め、試合での再会を誓った […]
2025.03.28
資格停止中の競歩・池田向希がCASに不服申し立て「一日も早く競技 を再開」
旭化成は3月28日、所属選手である競歩の池田向希が受けたアンチ・ドーピング規則違反による4年間の資格停止処分について、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に不服申し立てを行ったと発表した。 男子20km競歩で東京五輪銀メダリスト […]
2025.03.28
【男子円盤投】福宮佳潤(東京高1) 50m73=高1歴代2位&4人目の50mオーバー
3月28日、東京都多摩市の国士大多摩陸上競技場で第7回国士大競技会が行われ、高校用規格の男子円盤投(1.75kg)において福宮佳潤(東京高1)が50m73をマークした。この記録は高校1年生の歴代ランキングで2位。高1で史 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報