2021.06.14
第53回全日本大学駅伝対校選手権大会関西学連出場大学選考会が6月13日にたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)で開催された。本戦の出場枠「3」を巡って10000mのレース4組に出走した10人のうち上位8人の合計で争われ、立命大、関学大、大経大が伊勢路への出場権を手にした。
1位通過の立命大は「今のメンバーで一番良い流れを作れるオーダー」(山菅善樹駅伝監督)を組み、28分55秒90の自己記録を持つエースの山田真生(3年)を2組に起用。「後ろ2人を付けながら1人で押していく感じで考えていました」とチームメイトの山崎皓太と中田千太郎(ともに1年)を引き連れながら、果敢に先頭を引っ張った。
5000mを14分50秒で通過すると、6000m過ぎに独走となってからも淡々と1km3分ペースで押し続ける。ラスト1000mで切り替え、全体トップとなる29分42分20秒でフィニッシュすると、山崎が30分27秒66の2着、中田が30分54秒55の4着で続き、この時点で2位以下を大きく引き離した。
3組では苦戦したが、4組は高畑凌太(4年)が4着、谷口晴信が7着(2年)、大森駿斗(1年)とまずまずの結果。4組で猛追した関学大を振り切った。
上位8人のうち、3人が1年生で締めた立命大。「よく走ってくれたと思います。3人とも大学に入学するまで高校の先生にしっかりトレーニングを見て頂いていたので、入学してからもスムーズに練習に入ることができました」と山菅監督は目を細めた。
今年の新入生は有望株揃い。智辯カレッジ高(奈良)出身の大森と中田は昨年の全国高校駅伝でそれぞれ2区区間2位、6区区間2位と好走。洛南出身の山崎は都大路の出走経験こそないが、5月の関西学生チャンピオンシップの男子10000mで4位(29分53秒29)と早くも結果を残している。出雲駅伝5位、全日本大学駅伝8位を目指すチームの起爆剤となりそうだ。
2組で全体トップの29分42秒20と好走した山田真生(右端)
2位で関学大が続き、最後のイスに滑り込んだのが大経大だった。
1組で藤村晴夫(1年)、3組で坂本智基(2年)がそれぞれ組トップになるなど、安定した走りで安全圏に持ち込んだと思われた。しかし、4組で故障を押して出場した片山蓮(3年)が32分05秒04の26着と失速。京産大と関大との3位争いに巻き込まれた。
結果発表まで不安な時間が続いたが、次点の京産大と6秒05差で何とか3位に入り、3年ぶりの伊勢路切符を掴み取った。2008年北京五輪男子5000m、10000m代表の竹澤健介長距離ヘッドコーチは「ホッとしました。今回出られたことで飛躍の一歩になってくれたら嬉しいですね」と頬を緩ませた。前回出場時に出走した選手は残っておらず、全員にとってこれが初めての伊勢路となる。今大会を上昇の足掛かりとすることができるだろうか。
歴代最多48回の本大会出場記録を持ち、昨年まで8大会連続で関西地区代表の座を守っていた京産大が4位で敗退。チームトップの29分54秒85だった時岡宗生(3年)が日本学連選抜チームの推薦選手に選ばれた。
■全日本大学駅伝関西地区選考会
立命大 4時間04分51秒14(21大会連続33回目)
関学大 4時間05分14秒83(3大会連続11回目)
大経大 4時間07分45秒43(3大会ぶり23回目)
———————————-
京産大 4時間07分51秒48
関 大 4時間08分05秒52
びわこ学大 4時間11分55秒30
京 大 4時間13分24秒42
大阪大 4時間21分08秒76
近畿大 4時間22分40秒68
文/馬場 遼


|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.18
編集部コラム「20年とカツ丼」
2025.04.18
円盤投・湯上剛輝が62m52のビッグスロー!7年ぶりの自己新「まだチャンスはある」
-
2025.04.18
-
2025.04.17
-
2025.04.17
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.13
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.03.23
-
2025.04.01
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.18
編集部コラム「20年とカツ丼」
毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]
2025.04.18
アディダス アディゼロから「ADIZERO BOSTON 13」が新登場!5月1日より数量限定で発売!
アディダス ジャパンは4月18日、ランニングシリーズ「アディゼロ」より「ADIZERO BOSTON 13(アディゼロ ボストン 13)」を5月1日に限定カラーモデル「ADIZERO BOSTON 13 EQT」を数量限 […]
2025.04.18
円盤投・湯上剛輝が62m52のビッグスロー!7年ぶりの自己新「まだチャンスはある」
男子円盤投の湯上剛輝(トヨタ自動車)が4月17日に米国で行われたオクラホマ・スロー・シリーズに出場し、日本歴代2位タイとなる62m52を投げた。 湯上は1投目ファウルのあと、55m71、57m70と序盤は苦戦したが、4投 […]
2025.04.18
やり投・ディーン元気が兵庫リレーカーニバルを欠場 1500mドルーリー朱瑛里らも
日本グランプリシリーズの兵庫リレーカーニバルの主催者は、男子やり投のディーン元気(ミズノ)が欠場すると発表した。ディーンは昨年のパリで、12年ロンドン以来となる五輪出場を果たし、ダイヤモンドリーグでのファイナルに進むなど […]
2025.04.18
ダイヤモンドリーグ柯橋のエントリー発表!女王・北口榛花が中国で今季初戦!5000mに佐藤圭汰が初参戦
世界最高峰のダイヤモンドリーグ(DL)第2戦の上海・柯橋(中国)のエントリー選手が発表された。 女子やり投には昨年のパリ五輪金メダリストの北口榛花(JAL)が登録。連覇が懸かる東京世界選手権に向けて、これが今シーズン初戦 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)