HOME 特集

2019.05.22

【展望】関東インカレがいよいよ開幕! 注目選手見どころチェック!
【展望】関東インカレがいよいよ開幕! 注目選手見どころチェック!

日本歴代2位まで記録を伸ばした橋岡優輝

【Web特別記事コラム】
関東インカレがいよいよ開幕! 
注目選手見どころチェック!

 5月23日から4日間、神奈川・相模原ギオンスタジアムで関東インカレが行われる。学生トップ選手たちがチームのために戦う大学対校戦から目が離せない!

男子走幅跳
橋岡優輝を中心にハイレベル

日本歴代2位まで記録を伸ばした橋岡優輝

 最も注目を集めるのが男子1部の走幅跳。日本歴代2位の8m22を跳んでアジア選手権を制している橋岡優輝(日大3年)が登場する。現在、日本選手権2連覇を果たしている橋岡は間違いなく日本トップジャンパーだ。
 だが、昨年のこの大会は思わぬ展開で敗戦を喫した。相模原らしい強い追い風に乗って、橋岡と1学年下の酒井由吾(慶大)が壮絶な試合を繰り広げ、酒井が8m31(+4.1)、橋岡が8m30(+3.4)で酒井が1年生優勝。常時5m前後の風が吹く中、4位までが8mを超えた。橋岡は「去年は負けているので、何本かある公認の風に乗って日本記録を跳びたい」と意気込んでいる。酒井は残念ながら慶大が2部に降格したため直接対決はならないが、他に前回4位で8m09がベストの津波響樹(東洋大4年)や8m00の外川天寿(国武大3年)とハイレベル。また、昨年の関東新人を7m77で制した小林大起(順大2年)、日本陸連ダイヤモンドアスリートの海鋒泰輝(日大1年)ら楽しみな顔ぶれがそろう。
 日本記録=学生記録は森長正樹の8m25、そして大会記録は17年に1年だった橋岡優輝がマークした8m04。強力な追い風に乗って、どちらも更新されるかもしれない。

男子注目選手
3種目予定の泉谷駿介(順大)

驚異的な身体能力を誇る泉谷駿介

 現在、波に乗っている順大2年の泉谷駿介のパフォーマンスは必見。先日のゴールデングランプリ大阪、男子110mハードルでは、追い風参考(2.9m)ながら日本記録13秒36を上回る13秒26という驚異的なタイムで走破した。
 泉谷は高校時代、混成競技と三段跳が専門種目。その運動能力はケタ外れで、現在、100m10秒58、110mハードル13秒55、走高跳2m03、走幅跳7m82、三段跳15m89といずれも学生トップクラス。大学進学後はハードル種目で主に結果が出始め、昨年のU20世界選手権では110mハードル(ジュニア規格)で銅メダルを獲得している。ちなみに、昨年の関東インカレでは、110mハードル決勝は失格となったが、転倒しながらハードルの下をくぐり抜けるというシーンもあった。
 今大会では、110mハードル、走幅跳、三段跳にエントリー。本人は「全部出ます!」と明言したが、果たしてどんなパフォーマンスを見せるだろうか。

女子ハードル
両種目に有力選手

400mH3連覇が懸かる小山佳奈

 女子の100mハードル、400mハードルに有力選手がそろっている。
 100mハードルは、昨年13秒17(+4.8)の好タイムで制した田中陽夏莉(山梨学大3年)が中心。田中は今季、織田記念のみ出場で13秒65の8位(予選は13秒64)だったが、どこまで調子を上げてこられるか。ここに、昨年高校記録13秒34を樹立した大学ルーキーの小林歩未(筑波大)や、学生ラストシーズンを迎え好調の藤森菜那(明大)、前回3位の金井まるみ(青学大)らが加わりそう。筑波大の佐々木天、吉田唯莉が復調すれば優勝争いはさらに熾烈になる。
 400mハードル3連覇を狙うのが早大の小山佳奈。今季は木南記念で57秒77の自己タイを出すと、ゴールデングランプリで57秒45と大幅更新。好調だ。小山が「3人で」と言うように、後輩の関本萌香と村上夏美と上位独占を狙う。関本も木南記念で58秒80とベストを更新しており、調子を上げている。
 その早大勢表彰台独占を、昨年2位に入って阻んだ吉田佳純(駿河台大)、58秒76の比嘉和希(山梨学大)らが虎視眈々と上位をうかがう。

女子短距離
今年も日体大旋風が吹くか

昨年4冠の広沢真愛。関東インカレで復調なるか

 昨年、100mで3人入賞、200m・400m・4×100mリレー・4×400mリレーの4冠だった広沢真愛の日体大は、今年も短距離を席巻するか。
 選手層が厚く、100mは福田真衣、山田美来、湯淺佳那子、200mは広沢、山田、湯浅、400mは広沢、山本早姫、髙島寿莉亜がエントリーされた。広沢と山田はアジア選手権などリレーを含めて試合数をこなしており、疲労が溜まっているが、厳しい関東インカレをどう戦い抜くかが鍵となる。
 100m・200mは伊藤有那、宮崎亜美香ら青学大勢が3年目で調子を上げてきた。400mは世界リレー代表の岩田優奈(中大) が打倒・広沢に燃えている。
 両リレーも日体大、青学大を中心に、昨年躍進した駿河台大、山梨学大が絡んだ争いとなるだろう。

■関東インカレ
5月23日~26日/神奈川・相模原ギオンスタジアム
関東インカレ番組編成
関東インカレ競技日程

【Web特別記事コラム】 関東インカレがいよいよ開幕!  注目選手見どころチェック!

 5月23日から4日間、神奈川・相模原ギオンスタジアムで関東インカレが行われる。学生トップ選手たちがチームのために戦う大学対校戦から目が離せない!

男子走幅跳 橋岡優輝を中心にハイレベル

[caption id="attachment_3508" align="aligncenter" width="333"] 日本歴代2位まで記録を伸ばした橋岡優輝[/caption]  最も注目を集めるのが男子1部の走幅跳。日本歴代2位の8m22を跳んでアジア選手権を制している橋岡優輝(日大3年)が登場する。現在、日本選手権2連覇を果たしている橋岡は間違いなく日本トップジャンパーだ。  だが、昨年のこの大会は思わぬ展開で敗戦を喫した。相模原らしい強い追い風に乗って、橋岡と1学年下の酒井由吾(慶大)が壮絶な試合を繰り広げ、酒井が8m31(+4.1)、橋岡が8m30(+3.4)で酒井が1年生優勝。常時5m前後の風が吹く中、4位までが8mを超えた。橋岡は「去年は負けているので、何本かある公認の風に乗って日本記録を跳びたい」と意気込んでいる。酒井は残念ながら慶大が2部に降格したため直接対決はならないが、他に前回4位で8m09がベストの津波響樹(東洋大4年)や8m00の外川天寿(国武大3年)とハイレベル。また、昨年の関東新人を7m77で制した小林大起(順大2年)、日本陸連ダイヤモンドアスリートの海鋒泰輝(日大1年)ら楽しみな顔ぶれがそろう。  日本記録=学生記録は森長正樹の8m25、そして大会記録は17年に1年だった橋岡優輝がマークした8m04。強力な追い風に乗って、どちらも更新されるかもしれない。

男子注目選手 3種目予定の泉谷駿介(順大)

[caption id="attachment_3509" align="aligncenter" width="500"] 驚異的な身体能力を誇る泉谷駿介[/caption]  現在、波に乗っている順大2年の泉谷駿介のパフォーマンスは必見。先日のゴールデングランプリ大阪、男子110mハードルでは、追い風参考(2.9m)ながら日本記録13秒36を上回る13秒26という驚異的なタイムで走破した。  泉谷は高校時代、混成競技と三段跳が専門種目。その運動能力はケタ外れで、現在、100m10秒58、110mハードル13秒55、走高跳2m03、走幅跳7m82、三段跳15m89といずれも学生トップクラス。大学進学後はハードル種目で主に結果が出始め、昨年のU20世界選手権では110mハードル(ジュニア規格)で銅メダルを獲得している。ちなみに、昨年の関東インカレでは、110mハードル決勝は失格となったが、転倒しながらハードルの下をくぐり抜けるというシーンもあった。  今大会では、110mハードル、走幅跳、三段跳にエントリー。本人は「全部出ます!」と明言したが、果たしてどんなパフォーマンスを見せるだろうか。

女子ハードル 両種目に有力選手

[caption id="attachment_3510" align="aligncenter" width="500"] 400mH3連覇が懸かる小山佳奈[/caption]  女子の100mハードル、400mハードルに有力選手がそろっている。  100mハードルは、昨年13秒17(+4.8)の好タイムで制した田中陽夏莉(山梨学大3年)が中心。田中は今季、織田記念のみ出場で13秒65の8位(予選は13秒64)だったが、どこまで調子を上げてこられるか。ここに、昨年高校記録13秒34を樹立した大学ルーキーの小林歩未(筑波大)や、学生ラストシーズンを迎え好調の藤森菜那(明大)、前回3位の金井まるみ(青学大)らが加わりそう。筑波大の佐々木天、吉田唯莉が復調すれば優勝争いはさらに熾烈になる。  400mハードル3連覇を狙うのが早大の小山佳奈。今季は木南記念で57秒77の自己タイを出すと、ゴールデングランプリで57秒45と大幅更新。好調だ。小山が「3人で」と言うように、後輩の関本萌香と村上夏美と上位独占を狙う。関本も木南記念で58秒80とベストを更新しており、調子を上げている。  その早大勢表彰台独占を、昨年2位に入って阻んだ吉田佳純(駿河台大)、58秒76の比嘉和希(山梨学大)らが虎視眈々と上位をうかがう。

女子短距離 今年も日体大旋風が吹くか

[caption id="attachment_3511" align="aligncenter" width="333"] 昨年4冠の広沢真愛。関東インカレで復調なるか[/caption]  昨年、100mで3人入賞、200m・400m・4×100mリレー・4×400mリレーの4冠だった広沢真愛の日体大は、今年も短距離を席巻するか。  選手層が厚く、100mは福田真衣、山田美来、湯淺佳那子、200mは広沢、山田、湯浅、400mは広沢、山本早姫、髙島寿莉亜がエントリーされた。広沢と山田はアジア選手権などリレーを含めて試合数をこなしており、疲労が溜まっているが、厳しい関東インカレをどう戦い抜くかが鍵となる。  100m・200mは伊藤有那、宮崎亜美香ら青学大勢が3年目で調子を上げてきた。400mは世界リレー代表の岩田優奈(中大) が打倒・広沢に燃えている。  両リレーも日体大、青学大を中心に、昨年躍進した駿河台大、山梨学大が絡んだ争いとなるだろう。 ■関東インカレ 5月23日~26日/神奈川・相模原ギオンスタジアム 関東インカレ番組編成 関東インカレ競技日程

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.10.30

パリ五輪金の北口榛花「こんな機会はそうそうない」秋の園遊会と東京都栄誉賞表彰式に出席

パリ五輪にかかる東京都栄誉賞及び都民スポーツ大賞の表彰式が10月30日に都庁で開かれ、女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)が出席した。 北口は小池百合子都知事から表彰状を贈呈され、メダリストを代表して挨拶にも […]

NEWS 【学生長距離Close-upインタビュー】新たなスピードランナー法大・大島史也「みんなで笑って終われたらうれしい」

2024.10.30

【学生長距離Close-upインタビュー】新たなスピードランナー法大・大島史也「みんなで笑って終われたらうれしい」

学生長距離Close-upインタビュー 大島史也 Oshima Fumiya 法大3年 「月陸Online」限定で大学長距離選手のインタビューをお届けする「学生長距離Close-upインタビュー」。44回目は、法大の大島 […]

NEWS 埼玉栄オール区間賞で2年連続の男女V!男子は4区区間新など2時間6分29秒で8連覇、女子は1区から大量リードで独走/埼玉県高校駅伝

2024.10.30

埼玉栄オール区間賞で2年連続の男女V!男子は4区区間新など2時間6分29秒で8連覇、女子は1区から大量リードで独走/埼玉県高校駅伝

全国高校駅伝の出場権を懸けた埼玉県高校駅伝が10月30日、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場周辺コースで行われ、埼玉栄が男女Vを果たした。男子(7区間42.195km)は2時間6分29秒で8年連続43回目の制覇。女子(5区間 […]

NEWS WAワールド・アスリート・オブ・ザ・イヤー 競技場外種目候補選手にハッサン、チェプンゲティチらがノミネート

2024.10.30

WAワールド・アスリート・オブ・ザ・イヤー 競技場外種目候補選手にハッサン、チェプンゲティチらがノミネート

世界陸連(WA)は10月28日、ワールド・アスレティクス・アワード2024の「ワールド・アスリート・オブ・ザ・イヤー」の競技場外(ロード)種目のノミネート選手を発表した。男女各5名が候補に挙げられている。 パリ五輪のマラ […]

NEWS 全国中学校駅伝の出場権を懸け県大会が各地で開催 今週末は千葉、神奈川、山口などで実施

2024.10.30

全国中学校駅伝の出場権を懸け県大会が各地で開催 今週末は千葉、神奈川、山口などで実施

12月15日に行われる第32回全国中学校駅伝(滋賀県・希望が丘)の出場権を懸けた中学駅伝の都道府県大会が各地で開催されている。これまで10道県の代表校が決まっており、11月に残る37都府県でも大会が行われる。 2日からの […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年11月号 (10月11日発売)

2024年11月号 (10月11日発売)

●ベルリンマラソン
●DLファイナル
●インカレ、実業団
●箱根駅伝予選会展望

page top