◇木南記念(6月1日/大阪・ヤンマースタジアム長居)
サトウ食品日本グランプリシリーズの木南記念、男子やり投は小南拓人(染めQ)が82m43を投げて優勝した。
今季は絶好調。4月29日の織田記念で82m52の日本歴代4位をマーク。5月9日の東京五輪テストイベントでも80m98を放って優勝していた。東日本実業団を挟んだ今大会では4回目に自己記録に迫る82m43。3回目に81m06を投げたディーン元気(ミズノ)を逆転して優勝を飾った。「優勝できてうれしいのと、80mを超えた戦いでディーンさんに勝てたのは自信になります」と語る。
18年に80mを初めて超え、昨年まで毎年80m以上は投げていたものの、どちらかと言えば“一発”のイメージが強かった。だが、今季は3試合で80mオーバー。「これまでは力みが強すぎたのですが、今季は力をコントロールすることができています」と小南は好調の要因を語る。
「コントロール」というのは助走、そして投げの局面にも当てはまるそうで、これまでは思いっ切り走ったり、投げの瞬間に「力を込めようとし過ぎている」といったりというクセがあった。また、トレーニングでも「試合と試合の間隔が短い時に勇気を持って休むようにした」とメリハリをつけられるようになったという。
東京五輪の参加標準記録85m00は「漠然としていた」と正直な心境を明かすが、ワールドランキングでは大会前までの段階で29番目となり、ターゲットナンバー32に入っている。「現実的にはポイントを稼げているので、来週のデンカチャレンジ、日本選手権で同じような結果を出してターゲットナンバーで入りたい」と明確になってきた東京五輪の道筋を見据えている。
北海道・札幌一高まで野球に取り組み、甲子園を目指す球児だった。だが、網膜色素変性症という視機能が低下する病気を発症。連係プレーなどもある野球選手としての道をあきらめ、マネージャーとして選手を支える側にも回った。だが、その肩の強さなどを買われて陸上部から熱烈な勧誘を受け、高2からやり投をスタート。3年時にはインターハイで優勝した。国士大でメキメキと力をつけた元野球少年は、やり投で東京五輪に近づこうとしている。
「まだ出場を決められていませんが、高校の顧問の先生や今も応援してくれる仲間、たくさんの応援をしてもらってきました。いい報告ができればいいなと思います」
6月の残り2戦で、東京五輪切符を確かなものにするつもりだ。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
-
2024.11.22
-
2024.11.22
-
2024.11.22
-
2024.11.21
-
2024.11.21
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
2024.11.01
吉田圭太が住友電工を退部 「充実した陸上人生を歩んでいきたい」競技は継続
2024.11.07
アシックスから軽量で反発性に優れたランニングシューズ「NOVABLAST 5」が登場!
-
2024.10.27
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.11.22
とくしまマラソン大会ゲストに東京五輪代表の相澤晃「楽しく走らせていただけること楽しみ」設楽兄弟らも参加
とくしまマラソン実行委員会は11月21日、来年3月のとくしまマラソン2025の大会ゲストを発表した。 男子10000m前日本記録保持者で同東京五輪代表の相澤晃(旭化成)が参加。「この度、とくしまマラソンに初めて参加させて […]
2024.11.22
3000m障害・三浦龍司インタビュー「雰囲気をガラリと変えられるような選手になりたい」東京世界陸上のメダル争いに求められるものとは
男子3000m障害日本記録保持者で、今夏のパリ五輪8位入賞の三浦龍司(SUBARU)がインタビューに応じ、今シーズンを振り返った。 パリでは自己4番目となる8分11秒72をマークして8位入賞。前回の東京(7位)に続く2大 […]
2024.11.22
マキシマム クッショニングを搭載した新作ランニングシューズ「ナイキ ボメロ 18」が登場!
ナイキは22日、全てのランナーに向け、マキシマム クッショニングとロードランニングの快適さに新しい基準をもたらす新作シューズ「ナイキ ボメロ 18」を発売することを発表した。 女性ランナーのニーズと詳細な意見を取り入れつ […]
2024.11.22
WA加盟連盟賞に米国、インド、ポルトガルなどがノミネート 育成プログラム等を評価
世界陸連(WA)は11月20日、ワールド・アスレティクス・アワード2024の「加盟国賞」の最終候補6カ国を発表した。この賞は年間を通して陸上競技の成長と知名度に貢献する功績をおさめた連盟を表彰するもので、各地域連盟から1 […]
Latest Issue 最新号
2024年12月号 (11月14日発売)
全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会