HOME ニュース、国内

2021.04.25

走幅跳で秦澄美鈴が飛躍の20cmベスト!「世界の舞台で戦うスタートラインの一歩手前に立てた」/兵庫リレーカーニバル
走幅跳で秦澄美鈴が飛躍の20cmベスト!「世界の舞台で戦うスタートラインの一歩手前に立てた」/兵庫リレーカーニバル


◇第69回兵庫リレーカーニバル(4月25日/兵庫・神戸ユニバー記念競技場)

女子ロングジャンプ界にとって大きな一発だった。サトウ食品日本グランプリシリーズの兵庫リレーカーニバル、グランプリ女子走幅跳は、秦澄美鈴(シバタ工業)が1回目に追い風参考ながら6m69(+3.0)を跳んで頂点に立った。2回目には公認で、2年前にマークした自己記録を一気に20cmも更新する6m65(+1.1)をマーク。日本歴代ランキングで12位タイから4位タイへ躍進した。

走高跳(1m82)、三段跳(12m64)を持つマルチジャンパーが、大学卒業を機に絞った走幅跳でついに覚醒。「ようやく追い風の好条件で試合に臨め、助走と踏み切りが噛み合いました。歴代何位という称号が欲しかったので、素直にうれしいです」と笑顔を見せた。

3月の日本選手権室内大会で、2020シーズンのベスト(6m25)を上回る6m33を跳んでいた秦は、そこで手応えをつかんでおり、「これまで助走の最後の局面で足を合わせることを意識してしまい失速することが多かった。ようやく最後までしっかり走れるようになった」と好調の要因を話す。それでも「前半は良かったですが、後半は走ることで一杯いっぱいになり、記録を伸ばせなかったのが反省点。体力をつけて6回目までしっかり勝負できるようにしたい」と今後の課題を挙げる。

東京五輪の参加標準記録は日本記録(6m86)に迫る6m82だが、6m65は条件こそ違うものの17年ロンドン、19年ドーハ世界選手権の7位に相当する。「やっとこれで世界の舞台で戦うスタートラインの一歩手前に立てたと思う」と秦。屋外シーズン初戦でつかんだ自信を胸に五輪イヤーを突き進む。

男女2000m障害でいずれも日本最高記録が更新された。これまでの日本最高(6分27秒74)を持つ薮田裕衣(大塚製薬)と山中柚乃(愛媛銀行)とのマッチレースとなった女子は、残り1周で仕掛けた山中がそのまま逃げ切り6分19秒55でV。「今日は課題のラストでギアチェンジすることができた。次は織田記念(4月29日)の3000m障害につなげたい」と笑顔で話した。

男子は後半に後続を引き離した阪口竜平(SGホールディングス)が5分29秒89で快勝。「風はありましたが、後半の1000mは2分40秒を切るぐらいまで上げたかった。(実際は2分44秒で)そこまで上げきれなかった」と阪口は反省する。世界のレースでは、最後の1000mが2分38~40秒の勝負になることが多く、その数字にこだわりを持つ。今季の目標を「8分10秒で五輪入賞」を掲げる阪口。「連戦は得意なので、織田記念ではラスト1000mで2分40秒が切れるよう頑張りたい」と強い決意を語った。

広告の下にコンテンツが続きます
◇第69回兵庫リレーカーニバル(4月25日/兵庫・神戸ユニバー記念競技場) 女子ロングジャンプ界にとって大きな一発だった。サトウ食品日本グランプリシリーズの兵庫リレーカーニバル、グランプリ女子走幅跳は、秦澄美鈴(シバタ工業)が1回目に追い風参考ながら6m69(+3.0)を跳んで頂点に立った。2回目には公認で、2年前にマークした自己記録を一気に20cmも更新する6m65(+1.1)をマーク。日本歴代ランキングで12位タイから4位タイへ躍進した。 走高跳(1m82)、三段跳(12m64)を持つマルチジャンパーが、大学卒業を機に絞った走幅跳でついに覚醒。「ようやく追い風の好条件で試合に臨め、助走と踏み切りが噛み合いました。歴代何位という称号が欲しかったので、素直にうれしいです」と笑顔を見せた。 3月の日本選手権室内大会で、2020シーズンのベスト(6m25)を上回る6m33を跳んでいた秦は、そこで手応えをつかんでおり、「これまで助走の最後の局面で足を合わせることを意識してしまい失速することが多かった。ようやく最後までしっかり走れるようになった」と好調の要因を話す。それでも「前半は良かったですが、後半は走ることで一杯いっぱいになり、記録を伸ばせなかったのが反省点。体力をつけて6回目までしっかり勝負できるようにしたい」と今後の課題を挙げる。 東京五輪の参加標準記録は日本記録(6m86)に迫る6m82だが、6m65は条件こそ違うものの17年ロンドン、19年ドーハ世界選手権の7位に相当する。「やっとこれで世界の舞台で戦うスタートラインの一歩手前に立てたと思う」と秦。屋外シーズン初戦でつかんだ自信を胸に五輪イヤーを突き進む。 男女2000m障害でいずれも日本最高記録が更新された。これまでの日本最高(6分27秒74)を持つ薮田裕衣(大塚製薬)と山中柚乃(愛媛銀行)とのマッチレースとなった女子は、残り1周で仕掛けた山中がそのまま逃げ切り6分19秒55でV。「今日は課題のラストでギアチェンジすることができた。次は織田記念(4月29日)の3000m障害につなげたい」と笑顔で話した。 男子は後半に後続を引き離した阪口竜平(SGホールディングス)が5分29秒89で快勝。「風はありましたが、後半の1000mは2分40秒を切るぐらいまで上げたかった。(実際は2分44秒で)そこまで上げきれなかった」と阪口は反省する。世界のレースでは、最後の1000mが2分38~40秒の勝負になることが多く、その数字にこだわりを持つ。今季の目標を「8分10秒で五輪入賞」を掲げる阪口。「連戦は得意なので、織田記念ではラスト1000mで2分40秒が切れるよう頑張りたい」と強い決意を語った。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.28

男子400mH髙橋遼将が大会記録に迫る49秒41で優勝! 800m落合晃が東京世界陸上へ前進/日本学生個人

◇日本学生個人選手権(4月25日~27日/神奈川・レモンガススタジアム平塚)3日目 ワールドユニバーシティゲームズ代表選考会を兼ねた日本学生個人選手権が行われ、男子400mハードルは髙橋遼将(法大)が49秒41で制した。 […]

NEWS 【男子5000m】吉田星(東海大札幌高2)13分46秒49=高2歴代7位

2025.04.27

【男子5000m】吉田星(東海大札幌高2)13分46秒49=高2歴代7位

日体大長距離競技会兼NITTAIDAI Challenge Gamesが4月27日、神奈川・横浜市の同大学健志台陸上競技場で行われ、NCG男子5000m1組で吉田星(東海大札幌高2北海道)が高2歴代7位の13分46秒49 […]

NEWS 七種競技は田中友梨がセカンドベストの5551点で制す 2位梶木菜々香、3位熱田心/東京選手権

2025.04.27

七種競技は田中友梨がセカンドベストの5551点で制す 2位梶木菜々香、3位熱田心/東京選手権

第88回東京選手権が4月25日~27日の日程で東京・駒沢オリンピック公園陸上競技場で行われ、前日に続いて最終日に実施された女子七種競技では田中友梨(スズキ)が5551点で優勝した。 田中は初日の100mハードルを自己ベス […]

NEWS アセファが女子単独レース世界新の2時間15分50秒 男子はサウェ2時間2分27秒/ロンドンマラソン

2025.04.27

アセファが女子単独レース世界新の2時間15分50秒 男子はサウェ2時間2分27秒/ロンドンマラソン

ワールドマラソンメジャーズの一つで、世界陸連プラチナラベルレースのロンドン・マラソンが4月27日、英国の同地で行われ、女子はパリ五輪銀メダリストのティギスト・アセファ(エチオピア)が、女子単独レースとしては世界新記録とな […]

NEWS 【“陸女”インタビュー】テレ東期待のアナウンサー・山本倖千恵さん リレー全国3位も経験「負けん気が身についた3年間」

2025.04.27

【“陸女”インタビュー】テレ東期待のアナウンサー・山本倖千恵さん リレー全国3位も経験「負けん気が身についた3年間」

オリンピックの花形である陸上競技! 球技に比べると、すこーし“地味”な印象があるかもしれない……。しかし、中高生合わせて、なんと約30万人以上が「陸部」なんです。 実は芸能界で活躍するあの人も、この人も、結構、陸上経験者 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top