2021.04.14
女子中長距離種目で世界に挑む田中希実(豊田自動織機TC)
昨年、女子1500mで14年ぶりに日本記録を更新した田中希実(豊田自動織機TC)。5000mではこの夏に開催される大舞台の日本代表にも内定し、ますます注目を集めている。
女子中長距離界をリードする彼女が愛用しているのが森永製菓の「inゼリー」。普段のトレーニングやコンディショニングの中で、inゼリーをどのように活用しているのだろうか。
2020年は2種目で日本新
異色のスタイルで世界へ
新型コロナウイルスの影響でシーズンインが7月にずれ込んだ昨年の日本陸上界で、最初に鮮烈な輝きを放ったのが田中希実(豊田自動織機TC)だった。7月上旬に3000mで8分41秒35と18年ぶりに日本記録を更新すると、8月下旬には1500mでも4分05秒27の日本新。それも、自らレースを引っ張って叩き出した快記録で、その強さは「世界」を感じさせるものだった。
800mから10000mまで幅広い種目で日本トップレベルの実力を持ち、昨年度は1500mと5000mの2種目で日本チャンピオンに君臨。5000mでは今年開催される夏の大舞台の日本代表にも内定した。
「決勝に残って戦いたいと思っています。ただ、日本国内でも気持ちの面で負けている時がありますし、ライバルもいます。そういったものを乗り越えて世界の舞台に乗り込みたいと考えています」
2018年にはU20世界選手権とアジアジュニア選手権の3000mで金メダルを獲得している田中。シニアとなった2019年の世界陸上は5000mで決勝に進出し、15分00秒01という自己ベスト(当時日本歴代2位)を出しながらも14位という結果だった。厚かった世界の壁。しかし、そこに挑むことにやりがいを感じている。
「楽しく走ることを大事にしています。普段の生活や練習に責任感を持ち、レースを思いっきり楽しむ。そうすることでいい成績を残せたらと思っています」
田中は大学生でありながら学連登録をせず、豊田自動織機TCのサポートのもと、高校と大学でともに同期の後藤夢とともにコーチを務める父・健智(かつとし)さんから指導を受けている。日本のアスリートとしては異色と言えるスタイルで世界の強豪に挑もうとしている。
「inゼリー」がコンディショニングをサポート
現在のトレーニングは5000mに向けたものが中心だ。1週間の走行距離は80~90km程度で、多い時でも「100km行くかどうか」だと言う。朝は1km4分前後のペースで8~10km走ることが多いが、練習は1日2回の日もあれば、午前中だけで終わる時もある。
「走行距離を目安にはしていませんが、練習量としては少ないほうだと思います。5000mを軸に、1500mも走れるようなトレーニングをしています。試合が近くなったらその種目に合わせていく感じです」
予定している練習メニューをきちんとこなせるように、日々のコンディショニングの一環として食べるものにも気を遣っている。
「タンパク質と炭水化物、それに野菜をプラスして摂るように心がけています。ただ、1食ですべてをまかなうというよりは、ポイント練習がある時は朝と晩を多くして昼をあまり食べなかったりして、1日トータルでバランスが取れるようにしています」
田中は3月1日から森永製菓と契約を結び、「inゼリー」のサポートを受けられるようになった。大会時や練習前のエネルギー補給など、さまざまな場面で活用されそうだ。
森永製菓「inゼリー」は「エネルギー(左)」「プロテイン」など目的別に複数の種類がラインナップ
田中が主に活用しているのは「エネルギー」。さっぱりしたマスカット味もお気に入りで、おにぎり1個分のエネルギー(180kcal)を摂取できる
「inゼリーは中学生の頃から知っていて、『考えられたゼリー飲料』という印象です。大会で予選と決勝の間に『inゼリー エネルギー』を飲むこともありますし、今は強度の高い練習や試合の後に『inゼリー プロテイン15000』を飲んだりしています。上手に取り入れていけたらと思っています」
心強いサポートを得て臨む2021シーズンをどのように思い描いているのだろうか。
「自己ベストを更新するのは難しくなってきますが、まだ自分の記録を止めたくはありません。今は1500mで日本記録を出した時の状態までコツコツ戻していきたいです。そうすることで4分フラットに近づけたらと思っています」
過去や未来よりも、まずは“今”。その積み重ねが大きな飛躍へとつながっていくに違いない。
この3月には森永製菓と契約した田中。「inゼリー」を活用しながらさらなる飛躍を目指す
文/山本慎一郎
写真/弓庭保夫
※この記事は『月刊陸上競技』2021年5月号に掲載しています
【PR】

2020年は2種目で日本新 異色のスタイルで世界へ
新型コロナウイルスの影響でシーズンインが7月にずれ込んだ昨年の日本陸上界で、最初に鮮烈な輝きを放ったのが田中希実(豊田自動織機TC)だった。7月上旬に3000mで8分41秒35と18年ぶりに日本記録を更新すると、8月下旬には1500mでも4分05秒27の日本新。それも、自らレースを引っ張って叩き出した快記録で、その強さは「世界」を感じさせるものだった。 800mから10000mまで幅広い種目で日本トップレベルの実力を持ち、昨年度は1500mと5000mの2種目で日本チャンピオンに君臨。5000mでは今年開催される夏の大舞台の日本代表にも内定した。 「決勝に残って戦いたいと思っています。ただ、日本国内でも気持ちの面で負けている時がありますし、ライバルもいます。そういったものを乗り越えて世界の舞台に乗り込みたいと考えています」 2018年にはU20世界選手権とアジアジュニア選手権の3000mで金メダルを獲得している田中。シニアとなった2019年の世界陸上は5000mで決勝に進出し、15分00秒01という自己ベスト(当時日本歴代2位)を出しながらも14位という結果だった。厚かった世界の壁。しかし、そこに挑むことにやりがいを感じている。 「楽しく走ることを大事にしています。普段の生活や練習に責任感を持ち、レースを思いっきり楽しむ。そうすることでいい成績を残せたらと思っています」 田中は大学生でありながら学連登録をせず、豊田自動織機TCのサポートのもと、高校と大学でともに同期の後藤夢とともにコーチを務める父・健智(かつとし)さんから指導を受けている。日本のアスリートとしては異色と言えるスタイルで世界の強豪に挑もうとしている。「inゼリー」がコンディショニングをサポート
現在のトレーニングは5000mに向けたものが中心だ。1週間の走行距離は80~90km程度で、多い時でも「100km行くかどうか」だと言う。朝は1km4分前後のペースで8~10km走ることが多いが、練習は1日2回の日もあれば、午前中だけで終わる時もある。 「走行距離を目安にはしていませんが、練習量としては少ないほうだと思います。5000mを軸に、1500mも走れるようなトレーニングをしています。試合が近くなったらその種目に合わせていく感じです」 予定している練習メニューをきちんとこなせるように、日々のコンディショニングの一環として食べるものにも気を遣っている。 「タンパク質と炭水化物、それに野菜をプラスして摂るように心がけています。ただ、1食ですべてをまかなうというよりは、ポイント練習がある時は朝と晩を多くして昼をあまり食べなかったりして、1日トータルでバランスが取れるようにしています」 田中は3月1日から森永製菓と契約を結び、「inゼリー」のサポートを受けられるようになった。大会時や練習前のエネルギー補給など、さまざまな場面で活用されそうだ。


|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.16
上海ハーフに前回8位の太田蒼生、國學院大・上原琉翔、青学大の黒田然らエントリー
-
2025.04.15
-
2025.04.14
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.13
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.03.23
-
2025.04.01
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.16
上海ハーフに前回8位の太田蒼生、國學院大・上原琉翔、青学大の黒田然らエントリー
4月20日に行われる上海ハーフマラソン(4月20日)のエントリーが発表されており、プロランナーとなった青学大卒の太田蒼生(GMOインターネットグループ)が登録した。太田は青学大時代、4年連続で箱根駅伝に出走。3年時は3区 […]
2025.04.16
ダイヤモンドリーグ第1戦厦門に110mH泉谷駿介と村竹ラシッドが登録!サニブラウン、三浦龍司、豊田兼もエントリー
世界最高峰のダイヤモンドリーグ(DL)第1戦となる厦門大会(中国/4月26日)のエントリーリストが発表された。 男子110mハードルには、ブダペスト世界選手権5位の泉谷駿介(住友電工)と、パリ五輪5位の村竹ラシッド(JA […]
2025.04.16
人間スポーツ科学科を持つ公立高校が「O2Room®」を導入、スポーツコンディショニングの授業に活用
全国区で活躍する部活動もサポート 2016年に創立100周年を迎えた大阪の伝統校でもある府立桜宮高等学校。1980年にこれまでの普通科に加え大阪府内では初めてとなる体育科を新設し、さらに1999年にはスポーツ健康科学科を […]
2025.04.16
「Tokyo:Speed:Race」に太田智樹、近藤亮太、前田穂南、小林香菜らがエントリー! 海外トップ選手も参加 5月3日に神宮外苑で開催
アシックスは4月16日、さまざまなレベルのランナーが自己ベスト更新に挑戦できるレースイベント「Tokyo:Speed:Race」(5月3日)に出場するエリート選手のメンバーを発表した。 同大会はロードレースでは初となるペ […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)