日本陸連は3月5日、陸上競技に携わる全指導者の資格取得を目指し、「陸上競技の指導はいかにあるべきか、指導者はどのように育てられるのか」といった道筋をまとめた「指導者養成指針」を策定したと発表した。
日本陸連は2017年より掲げている、トップアスリートの活躍で国民に夢と希望をもたらす「国際競技力の向上」と、すべての人が陸上競技を楽しむ「ウェルネス陸上の実現」という2つのミッション達成を目指すため、2018年に競技者育成指針を発表。これらの実現のためには、「指導者を含めた陸上競技に関わるアントラージュの拡充が喫緊の課題」だと示している。
アントラージュとは、アスリートが競技力を最大限に発揮するための支援や、競技環境の整備などを行う関係者のことで、指導者、トレーナー、医療スタッフ、科学者、家族、競技団体の役職員、審判員などが該当する。なかでも、「競技力向上や競技継続において直接的にも間接的にも深く関わる」指導者の役割は「とりわけ重要な存在」であるとし、「未来の陸上界を支える指導者の養成は欠かせない」と、システム構築の狙いを発表している。
日本陸連が目指す指導者像としては、「陸上競技、競技者の未来への責任を自覚するとともに、本質的な価値や楽しさを伝える」「コーチング理論や医科学の知見を生かし、幼少年期からのスポーツライフステージや競技レベルに応じた適切で質の高いコーチングを実践する」など記されている。
特にスポーツの現場での暴力やハラスメントなどが明るみになることもあり、「あらゆる反理論的行為を排除」するという強い姿勢を示している。また、日本陸連は、競技成績を求めるあまり成長期の競技者に対する過度なトレーニングを課すことや、治療を目的としない鉄剤注射など、問題視されてきた面の改善にも取り組んでいる。
今後は指導者育成カリキュラムを構築し、全指導者がコーチ資格取得するように目指していくとしている。「指導者養成指針」については日本陸連ホームページでダウンロードできる。

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.02
ワコールに筑波大院・本庄悠紀奈ら3人が加入! 真内コーチ、盛本ランニングコーチは退社
2025.04.02
トーエネックに関東インカレ1500m1位2位の日体大・高村比呂飛、中大・中野倫希が加入!
-
2025.04.02
-
2025.04.02
-
2025.04.02
-
2025.04.02
2025.04.01
豊田自動織機にクイーンズ駅伝1区区間賞の岡本春美、全中Vの川西みちら5人が加入!
-
2025.04.01
-
2025.03.31
-
2025.03.23
-
2025.03.19
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.02
愛媛銀行 女子陸上部に青森山田高で活躍したルーシー・ドゥータと對馬万歩、咲くやこの花高の合阪光俐
愛媛銀行女子陸上部は4月1日、チームのSNSを更新し、新入部員として青森山田高出身のルーシー・ドゥータと對馬万歩、大阪・咲くやこの花高の合阪光俐の3選手が加入すると発表した。 ドゥータはケニア出身の留学生として青森山田高 […]
2025.04.02
トーエネックに関東インカレ1500m1位2位の日体大・高村比呂飛、中大・中野倫希が加入!
トーエネックは、高村比呂飛(日体大卒)、中野倫希(中大卒)の2名が新加入したことを、部のHPを通じて報告した。2024年関東インカレ1500mの1位2位がそろってトーエネックに入社する。 高村は福井・敦賀気比高から日体大 […]
2025.04.02
ユニバーサルに石川蘭が加入! 札幌山の手高では主将として全国高校駅伝初出場に貢献
ユニバーサルエンターテインメントは4月1日、石川蘭が加入することを発表した。 石川は、北海道・小樽西陵中3年の全中800mで優勝し、札幌山の手高では2年時からインターハイ1500mに2年連続で出場。また昨年はキャプテンと […]
2025.04.02
日本インカレ1万m日本人トップ小嶋郁依斗、関西インカレV粟井駿平の京産大コンビがマツダに入社!
4月1日、マツダは小嶋郁依斗と粟井駿平が新入社員としてチームに加入したことを発表した。 2人はともに京産大卒。小嶋は滋賀学園高出身で、大学では1年目から関西インカレ5000mで入賞するなど活躍している。2年で早くもちーむ […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報