2021.02.26
毎週金曜日更新!?
★月陸編集部★
攻め(?)のアンダーハンド
リレーコラム🔥
毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ!
陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。
編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。
暇つぶし程度にご覧ください!
第83回「高校生にとってのインターハイ」(松永貴允)
早いもので2月も終わりが近づき、駅伝・マラソンシーズンも終盤に差し掛かってきました。残る大きなレースは週末の日本選手権クロカンやびわ湖毎日マラソン、3月の日本学生ハーフマラソン選手権といったところでしょうか。昨年末から好調を維持している選手も、ケガから復活を懸ける選手も、全員自己ベストを目指してがんばってください!
そんななか、編集部内ではすでにトラックシーズンに向けた準備を進めています。今年は何と言っても東京五輪というビッグイベントが控えていますが、今回はあえて高校生たちの夢舞台「インターハイ」について触れたいと思います。
激戦が繰り広げられた2019年の沖縄インターハイ
少し私自身についてのお話を……。私は中学・高校と6年間陸上競技に打ち込み、主に長距離をやっていました。中学時代は1500mで5分をやっと切るくらいのレベルで、都大会にも進めないような選手でした。
高校時代は全国高校駅伝出場経験のあるT実業やS学園などと合同練習や合同合宿を重ね、高校2年の新人戦5000mで初めて15分台をマーク。支部予選で3位に入り、自身初の都大会へ進出しました。
※新人戦もインターハイ路線も支部大会で8位入賞すると都大会へ進出できる
なかでもインターハイ路線は特別な思い入れがありました。都大会は1964年の東京五輪(サッカー)でも使用された駒澤競技場で開催されるのですが、1,2年時は縁がなかったため、「いつか歓声が響く駒澤で走りたい!」とあこがれの念を抱いていました。
特に3年生の時は前年の新人戦で結果を残していたため、「絶対に都大会へ進出しなければいけない」というプレッシャーがのしかかりました。
その一方で3月から原因不明の絶不調に陥り、4月上旬の競技会(5000m)では16分38秒5と撃沈。同レースに出場していた当時中学3年生の口町亮選手(東洋大→SUBARU)にも10秒差で敗れました。
この時点でインターハイ予選(支部予選)まで3週間。
まずい……。
競技人生でもっともケアに力を注ぎ、食事も気をつけ、何とか5000m(7位)で都大会出場権を死守しました。
ちなみにそのレースで2位だったのが、神奈川大で箱根駅伝7区区間賞を獲得することになる当時1年生だった我那覇和真選手(東京実/現・コニカミノルタ)。8位だったのが第91回箱根駅伝で関東学生連合チームに選出される五十嵐友也選手(東京高→東経大)です。私自身は高校で競技を引退しましたが、大学まで続けていたら箱根駅伝に手が届いたかも??(それはない)
都大会では予選落ちに終わりましたが、あこがれだった駒澤競技場で公式戦を走る喜びを今でも鮮明に覚えています。
と、ここまで非常に低レベルな話を展開しましたが、何が言いたいかというと、インターハイ路線は高校生にとって特別な存在だということです。
それは全国大会常連のトップ級も、都道府県大会出場を目指すレベルの選手も同じはずです。みんなインターハイ路線のために冬季練習をがんばっているんです!
昨年は無情にも中止という判断が下されましたが、何とか今年は開催してほしいと願っています。
松永貴允(まつなが・たかよし) 月刊陸上競技編集部 最年少編集部員(唯一の平成生まれ) 1991年生まれ。171cm、70kg、東京都三鷹市出身。小学生時代はプロを夢見る野球少年だったが、6年生の時に世界陸上パリ大会をテレビで観て陸上競技に興味を持ち、中学・高校と陸上部(長距離)に所属する。5000mの自己ベストは15分43秒67(2009年9月の日体大長距離競技会)。大学ではラクロス部の主将を務め、その後、紆余曲折を経て2015年からライターとして活動。2018年9月より月陸編集部員に転身した。飯塚翔太選手や大迫傑選手らと同い年の〝プラチナ世代〟でもある。。 |
編集部コラム第82回「2020年世界リストTop10入り日本人選手」(大久保)
編集部コラム第81回「〝きっかけ〟の提供を」(井上)
編集部コラム第80回「一番アツい夏」(山本)
編集部コラム第79回「前向きな言葉という魔法」(向永)
編集部コラム第78回「自分なりの『答え』を探す」(小川)
編集部コラム第77回「カメラマンの箱根駅伝」(船越)
編集部コラム第76回「専門誌記者の箱根駅伝」(松永)
編集部コラム第75回「データで見る箱根駅伝当日エントリー変更」(大久保)
編集部コラム第74回「2020年を振り返って」(井上)
編集部コラム第73回「プレッシャーとの向き合い方」(山本)
編集部コラム第72回「陸上競技のイメージを変えたい」(向永)
編集部コラム第71回「2020年ラストスパート!!」(小川)
編集部コラム第70回「理不尽なこと」(船越)
編集部コラム第69回「這い上がる」(松永)
編集部コラム第68回「都道府県対抗 男子十種競技選手権」(大久保)
編集部コラム第67回「都大路も高速レースの予感」(井上)
編集部コラム第66回「陸上競技を続けると……?」(山本)
編集部コラム第65回「強い選手の共通点?パート2」(向永)
編集部コラム第64回「2020年シーズンはまだこれから!!」(小川)
編集部コラム第63回「質と量」(船越)
編集部コラム第62回「たかが2cm、されど2cm」(松永)
編集部コラム第61回「都道府県対抗 女子七種競技選手権」(大久保)
編集部コラム第60回「キソの大切さ」(井上)
編集部コラム第59回「思い込みを捨てる」(山本)
編集部コラム第58回「それ、ドーピングだよ」(向永)
編集部コラム第57回「東京五輪へ“もう1度”あと1年」(小川)
編集部コラム第56回「魔法の言葉」(船越)
編集部コラム第55回「月陸ってどんな雑誌?」(松永)
編集部コラム第54回「インターハイ種目別学校対抗(女子編)」(大久保)
編集部コラム第53回「明確なビジョン」(井上)
編集部コラム第52回「人間性を磨く」(山本)
編集部コラム第51回「指が痛い。」(向永)
編集部コラム第50回「温故知新」(小川)
編集部コラム第49回「対面取材」(船越)
編集部コラム第48回「日本選手権優勝者を世代別にまとめてみた」(松永)
編集部コラム第47回「インターハイ種目別学校対抗(男子編)」(大久保)
編集部コラム第46回「月陸に自分が載った」(井上)
編集部コラム第45回「陸上競技と関わり続ける」(山本)
編集部コラム第44回「逃げるとどうなる?」(向永)
編集部コラム第43回「成長のヒント」(小川)
編集部コラム第42回「日本実業団記録」(大久保)
編集部コラム第41回「思い出の2016年長野全中」(松永)
編集部コラム第40回「葛藤」(船越)
編集部コラム第39回「何も咲かない寒い日は……」(井上)
編集部コラム第38回「社会の一員としての役割」(山本)
編集部コラム第37回「大学生、高校生、中学生に光を」(向永)
編集部コラム第36回「Tokyo 2020+1」(小川)
編集部コラム第35回「善意」(船越)
編集部コラム第34回「ピンチをチャンスに」(松永)
編集部コラム第33回「日本記録アラカルト」(大久保)
編集部コラム第32回「独断で選ぶ2019年度高校陸上界5選」(井上)
編集部コラム第31回「記録と順位」(山本)
編集部コラム第30回「答えを見つけ出す面白さ」(向永)
編集部コラム第29回「初めてのオリンピック」(小川)
編集部コラム第28回「人生意気に感ず」(船越)
編集部コラム第27回「学生駅伝〝区間賞〟に関するアレコレ」(松永)
編集部コラム第26回「2019年度 陸上界ナンバーワン都道府県は?」(大久保)
編集部コラム第25回「全国男子駅伝の〝私見〟大会展望」(井上)
編集部コラム第24回「箱根駅伝の高速化を検証」(山本)
編集部コラム番外編「勝負師の顔」(山本)
編集部コラム第23回「みんなキラキラ」(向永)
編集部コラム第22回「国立競技場」(小川)
編集部コラム第21回「〝がんばれ〟という言葉の力と呪縛」(船越)
編集部コラム第20回「日本記録樹立者を世代別にまとめてみた」(松永)
編集部コラム第19回「高校陸上界史上最強校は?(女子編)」(大久保)
編集部コラム第18回「独断で選ぶ全国高校駅伝5選」(井上)
編集部コラム第17回「リクジョウクエスト2~そして月陸へ~」(山本)
編集部コラム第16回「強い選手の共通点?」(向永)
編集部コラム第15回「続・ドーハの喜劇?」(小川)
編集部コラム第14回「初陣」(船越)
編集部コラム第13回「どうなる東京五輪マラソン&競歩!?」(松永)
編集部コラム第12回「高校陸上界史上最強校は?(男子編)」(大久保)
編集部コラム第11回「羽ばたけ日本の中距離!」(井上)
編集部コラム第10回「心を動かすもの」(山本)
編集部コラム第9回「混成競技のアレコレ」(向永)
編集部コラム第8回「アナウンス」(小川)
編集部コラム第7回「ジンクス」(船越)
編集部コラム第6回「学生駅伝を支える主務の存在」(松永)
編集部コラム第5回「他競技で活躍する陸上競技経験者」(大久保)
編集部コラム第4回「とらんすふぁ~」(井上)
編集部コラム第3回「リクジョウクエスト」(山本)
編集部コラム第2回「あんな選手を目指しなさい」(向永)
編集部コラム第1回「締め切りとIHと五輪」(小川)
第83回「高校生にとってのインターハイ」(松永貴允)
早いもので2月も終わりが近づき、駅伝・マラソンシーズンも終盤に差し掛かってきました。残る大きなレースは週末の日本選手権クロカンやびわ湖毎日マラソン、3月の日本学生ハーフマラソン選手権といったところでしょうか。昨年末から好調を維持している選手も、ケガから復活を懸ける選手も、全員自己ベストを目指してがんばってください! そんななか、編集部内ではすでにトラックシーズンに向けた準備を進めています。今年は何と言っても東京五輪というビッグイベントが控えていますが、今回はあえて高校生たちの夢舞台「インターハイ」について触れたいと思います。 激戦が繰り広げられた2019年の沖縄インターハイ 少し私自身についてのお話を……。私は中学・高校と6年間陸上競技に打ち込み、主に長距離をやっていました。中学時代は1500mで5分をやっと切るくらいのレベルで、都大会にも進めないような選手でした。 高校時代は全国高校駅伝出場経験のあるT実業やS学園などと合同練習や合同合宿を重ね、高校2年の新人戦5000mで初めて15分台をマーク。支部予選で3位に入り、自身初の都大会へ進出しました。 ※新人戦もインターハイ路線も支部大会で8位入賞すると都大会へ進出できる なかでもインターハイ路線は特別な思い入れがありました。都大会は1964年の東京五輪(サッカー)でも使用された駒澤競技場で開催されるのですが、1,2年時は縁がなかったため、「いつか歓声が響く駒澤で走りたい!」とあこがれの念を抱いていました。 特に3年生の時は前年の新人戦で結果を残していたため、「絶対に都大会へ進出しなければいけない」というプレッシャーがのしかかりました。 その一方で3月から原因不明の絶不調に陥り、4月上旬の競技会(5000m)では16分38秒5と撃沈。同レースに出場していた当時中学3年生の口町亮選手(東洋大→SUBARU)にも10秒差で敗れました。 この時点でインターハイ予選(支部予選)まで3週間。 まずい……。 競技人生でもっともケアに力を注ぎ、食事も気をつけ、何とか5000m(7位)で都大会出場権を死守しました。 ちなみにそのレースで2位だったのが、神奈川大で箱根駅伝7区区間賞を獲得することになる当時1年生だった我那覇和真選手(東京実/現・コニカミノルタ)。8位だったのが第91回箱根駅伝で関東学生連合チームに選出される五十嵐友也選手(東京高→東経大)です。私自身は高校で競技を引退しましたが、大学まで続けていたら箱根駅伝に手が届いたかも??(それはない) 都大会では予選落ちに終わりましたが、あこがれだった駒澤競技場で公式戦を走る喜びを今でも鮮明に覚えています。 と、ここまで非常に低レベルな話を展開しましたが、何が言いたいかというと、インターハイ路線は高校生にとって特別な存在だということです。 それは全国大会常連のトップ級も、都道府県大会出場を目指すレベルの選手も同じはずです。みんなインターハイ路線のために冬季練習をがんばっているんです! 昨年は無情にも中止という判断が下されましたが、何とか今年は開催してほしいと願っています。松永貴允(まつなが・たかよし) 月刊陸上競技編集部 最年少編集部員(唯一の平成生まれ) 1991年生まれ。171cm、70kg、東京都三鷹市出身。小学生時代はプロを夢見る野球少年だったが、6年生の時に世界陸上パリ大会をテレビで観て陸上競技に興味を持ち、中学・高校と陸上部(長距離)に所属する。5000mの自己ベストは15分43秒67(2009年9月の日体大長距離競技会)。大学ではラクロス部の主将を務め、その後、紆余曲折を経て2015年からライターとして活動。2018年9月より月陸編集部員に転身した。飯塚翔太選手や大迫傑選手らと同い年の〝プラチナ世代〟でもある。。 |
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