2020.12.28
大学女子駅伝2大タイトルの一つ、2020全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝)が12月30日(水)に静岡県で行われる。暮れに富士の麓を駆け抜ける女子大生ランナーたちがどんなレースを展開するのか。注目チーム・選手を紹介する。
圧倒的な選手層を誇る名城大
優勝候補の筆頭は名城大で揺るがない。10月の全日本大学女子駅伝では4連覇。富士山女子駅伝も昨年まで連覇を飾っており、万全なレースを展開すれば3連覇は濃厚と言える。
優勝メンバーのすべてが残り、まさに充実の時を迎えている。前回は5区の加世田梨花(4年)の区間賞で先頭に立つと、そのまま逃げ切った。その加世田が今季は好調で11月に5000mで15分32秒77、12月の日本選手権10000mでは学生歴代3位となる31分39秒86をマークしている。
加えて3年生の二本柱である高松智美ムセンビと和田有菜も好調。和田は日本選手権5000mで15分25秒14の自己新で7位入賞、高松は記録会に出場して5000m15分39秒33とこちらも自己ベストを更新した。
さらに成長著しいのが2年生の小林成美と山本有真。小林は7月に10000mで32分08秒67(学生歴代8位)をマーク。5000mも自己ベストを更新し、全日本では3区区間新で優勝をたぐり寄せた。だが、ケガもあり12月の日本選手権は欠場している。山本は前回大会で4区区間新と優勝に大きく貢献。全日本も2区でトップに立つ快走を見せた。山本も至近はレースに出場しておらず、状態が心配される。それでも全日本4区区間賞の1年生・増渕祐香ら圧倒的な選手層を誇る名城大。アクシデントがない限りは3連覇を手中に収めそうだ。
大東大が悲願の日本一狙う
前回大会2位、そして全日本でも4年連続で2位に入っている大東大は悲願の“日本一”を狙う。全日本では吉村玲美(2年)、秋山祐妃(4年)の3000m障害コンビで1、2区の流れを作ると、大学院生となった関谷夏希が5区を務め、6区は鈴木優花(3年)がケガからの復活を印象づける区間賞。鈴木は前回大会、山上りの7区で名城大との差を30秒以上詰めている。6区までに30秒以内で収めれば逆転優勝が見える。
注目は全日本で3位に入った日体大。1~3年生のみのメンバーながら常に上位争いをした。全日本最長5区(9.2km)では1年生の栗原泉が区間4位と好走。力をつけてきた赤堀かりん(2年)や一瀬美結(3年)ら総合力でカバーし、前回7位からのジャンプアップを狙う。
全日本で10度の優勝を誇る立命大も少しずつ再浮上のきっかけをつかみつつある。全日本では1区の飛田凜香(2年)が区間賞。4区まで2番手で名城大を追走した。前回3区区間新・区間賞だった御崎舞(3年)の不調は痛手だが、西原愛華、小林朝ら1年生が元気。トップ3は死守したいところ。ここに、全日本5位と健闘した関大、今日が進む城西大、大阪学大あたりが上位争いに加わりそう。
レースは富士山本宮浅間大社前から富士総合運動公園陸上競技場フィニッシュの7区間43.4kmで争われ、最後の7区(8.3km)は3km過ぎから急激な坂となり、4.6kmで高低差169mと過酷なコースとなっている。なお、前回は東洋大の田浦英理歌(3年)が“山の女神”として君臨した。
新型コロナウイルスの影響により、前回3位に入った全日本選抜が編成されないのは残念。また、大阪芸大は関係者に感染者が判明したことで出場を辞退している。こちらも例外なくコロナ対策を期しての開催となるが、暮れの富士山麓を駆け巡る女子大生たちの熱いタスキリレーに注目したい。
■富士山女子駅伝
2020年12月30日10時スタート/富士山本宮浅間大社前~富士総合運動公園陸上競技場(7区間43.4km)
※フジテレビ系で中継9:50~
富士山女子駅伝出場校一覧
圧倒的な選手層を誇る名城大
優勝候補の筆頭は名城大で揺るがない。10月の全日本大学女子駅伝では4連覇。富士山女子駅伝も昨年まで連覇を飾っており、万全なレースを展開すれば3連覇は濃厚と言える。 優勝メンバーのすべてが残り、まさに充実の時を迎えている。前回は5区の加世田梨花(4年)の区間賞で先頭に立つと、そのまま逃げ切った。その加世田が今季は好調で11月に5000mで15分32秒77、12月の日本選手権10000mでは学生歴代3位となる31分39秒86をマークしている。 加えて3年生の二本柱である高松智美ムセンビと和田有菜も好調。和田は日本選手権5000mで15分25秒14の自己新で7位入賞、高松は記録会に出場して5000m15分39秒33とこちらも自己ベストを更新した。 さらに成長著しいのが2年生の小林成美と山本有真。小林は7月に10000mで32分08秒67(学生歴代8位)をマーク。5000mも自己ベストを更新し、全日本では3区区間新で優勝をたぐり寄せた。だが、ケガもあり12月の日本選手権は欠場している。山本は前回大会で4区区間新と優勝に大きく貢献。全日本も2区でトップに立つ快走を見せた。山本も至近はレースに出場しておらず、状態が心配される。それでも全日本4区区間賞の1年生・増渕祐香ら圧倒的な選手層を誇る名城大。アクシデントがない限りは3連覇を手中に収めそうだ。大東大が悲願の日本一狙う
前回大会2位、そして全日本でも4年連続で2位に入っている大東大は悲願の“日本一”を狙う。全日本では吉村玲美(2年)、秋山祐妃(4年)の3000m障害コンビで1、2区の流れを作ると、大学院生となった関谷夏希が5区を務め、6区は鈴木優花(3年)がケガからの復活を印象づける区間賞。鈴木は前回大会、山上りの7区で名城大との差を30秒以上詰めている。6区までに30秒以内で収めれば逆転優勝が見える。 注目は全日本で3位に入った日体大。1~3年生のみのメンバーながら常に上位争いをした。全日本最長5区(9.2km)では1年生の栗原泉が区間4位と好走。力をつけてきた赤堀かりん(2年)や一瀬美結(3年)ら総合力でカバーし、前回7位からのジャンプアップを狙う。 全日本で10度の優勝を誇る立命大も少しずつ再浮上のきっかけをつかみつつある。全日本では1区の飛田凜香(2年)が区間賞。4区まで2番手で名城大を追走した。前回3区区間新・区間賞だった御崎舞(3年)の不調は痛手だが、西原愛華、小林朝ら1年生が元気。トップ3は死守したいところ。ここに、全日本5位と健闘した関大、今日が進む城西大、大阪学大あたりが上位争いに加わりそう。 レースは富士山本宮浅間大社前から富士総合運動公園陸上競技場フィニッシュの7区間43.4kmで争われ、最後の7区(8.3km)は3km過ぎから急激な坂となり、4.6kmで高低差169mと過酷なコースとなっている。なお、前回は東洋大の田浦英理歌(3年)が“山の女神”として君臨した。 新型コロナウイルスの影響により、前回3位に入った全日本選抜が編成されないのは残念。また、大阪芸大は関係者に感染者が判明したことで出場を辞退している。こちらも例外なくコロナ対策を期しての開催となるが、暮れの富士山麓を駆け巡る女子大生たちの熱いタスキリレーに注目したい。 ■富士山女子駅伝 2020年12月30日10時スタート/富士山本宮浅間大社前~富士総合運動公園陸上競技場(7区間43.4km) ※フジテレビ系で中継9:50~ 富士山女子駅伝出場校一覧
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