HOME ニュース、国内

2020.12.03

【長距離】日本選手権前日会見 新谷「日本記録を目指し、世界と戦うためのレースを」
【長距離】日本選手権前日会見 新谷「日本記録を目指し、世界と戦うためのレースを」

塩尻も「標準突破で優勝」を誓う

12月4日に東京五輪代表選考会を兼ねて行われる日本選手権長距離に向けて、12月3日、女子10000mに出場する新谷仁美(積水化学)と男子3000m障害の塩尻和也(富士通)がリモートで取材に応じた。

コロナ禍の影響で1年延期になった東京五輪は、出場に関わる記録についても4月6日から11月30日までは対象外とされていた。それが12月1日から再開となるため、今大会は文字通り東京五輪に直結するレースとなる。

その大一番に向けて、新谷はすでに東京五輪参加標準記録(31分25秒00)を突破済みで、優勝すれば代表内定となる立場。だが、「明日は日本記録(30分48秒89、2002年)を目指して、その中で10000mで世界と戦うためのレース展開をしていきたい」と、代表を取りに行くだけではなく、「世界」との勝負を見据えた走りを誓った。

10月の全日本実業団対抗女子駅伝予選会、そして11月の全日本実業団対抗駅伝では、最長区間の3区(10.9km)でいずれも爆走。特に2週間前の全日本では、10km地点を日本記録を大幅に上回る30分31秒という驚異的なタイムで通過している。その後も、「調子は良い意味で普通」とその状態をキープしているという。しかし、昨年は序盤で相手に合わせてしまい、自分のペースを作れずに3位に敗れた。その反省から、「私より強かった鍋島さん(莉奈/日本郵政グループ)も出てきます。油断なんて一切できないし、どうなるか正直、恐怖でいっぱい」としつつ、「(東京五輪の)選考会ではあるけど、東京五輪であろうがなかろうが、どのレースでも1つのミスも一切許さないと決めている、というか勝手に立てているので」と新谷。ひたすら前だけを見て突っ走る覚悟だ。

2016年のリオ五輪代表の塩尻も、「明日は東京五輪の代表選考に向けての大切な一戦になるので、優勝と標準記録((8分22秒00))の突破を目指してがんばりたい」と今大会で2大会連続の代表入りを決める意欲を口にした。

昨年9月に右膝を手術し、長い復活への過程を踏んできた。その間、今回は欠場となったが、順大の後輩である三浦龍司が7月に日本歴代2位の8分19秒37をマークしたほか、にわかに活気づいていた。

広告の下にコンテンツが続きます

それを「種目全体が盛り上がっているところで、その流れに乗り遅れてしまっている」と感じつつも、今大会を見据えて調整。「明日、標準記録を切るというところでみると自己ベスト(8分27秒25)以上のものなので不安はある。でも、それができるだけの練習はできているので、それを発揮できれば」と話した。

■第104回日本陸上競技選手権大会・長距離競技日程
12月4日(金) 
15:30 女子3000mSC
16:05 男子3000mSC
16:24 男子5000m
16:50 女子5000m
17:15 女子10000m
17:53 男子10000m1組(B組)
18:29 男子10000m2組(A組)

塩尻も「標準突破で優勝」を誓う

12月4日に東京五輪代表選考会を兼ねて行われる日本選手権長距離に向けて、12月3日、女子10000mに出場する新谷仁美(積水化学)と男子3000m障害の塩尻和也(富士通)がリモートで取材に応じた。 コロナ禍の影響で1年延期になった東京五輪は、出場に関わる記録についても4月6日から11月30日までは対象外とされていた。それが12月1日から再開となるため、今大会は文字通り東京五輪に直結するレースとなる。 その大一番に向けて、新谷はすでに東京五輪参加標準記録(31分25秒00)を突破済みで、優勝すれば代表内定となる立場。だが、「明日は日本記録(30分48秒89、2002年)を目指して、その中で10000mで世界と戦うためのレース展開をしていきたい」と、代表を取りに行くだけではなく、「世界」との勝負を見据えた走りを誓った。 10月の全日本実業団対抗女子駅伝予選会、そして11月の全日本実業団対抗駅伝では、最長区間の3区(10.9km)でいずれも爆走。特に2週間前の全日本では、10km地点を日本記録を大幅に上回る30分31秒という驚異的なタイムで通過している。その後も、「調子は良い意味で普通」とその状態をキープしているという。しかし、昨年は序盤で相手に合わせてしまい、自分のペースを作れずに3位に敗れた。その反省から、「私より強かった鍋島さん(莉奈/日本郵政グループ)も出てきます。油断なんて一切できないし、どうなるか正直、恐怖でいっぱい」としつつ、「(東京五輪の)選考会ではあるけど、東京五輪であろうがなかろうが、どのレースでも1つのミスも一切許さないと決めている、というか勝手に立てているので」と新谷。ひたすら前だけを見て突っ走る覚悟だ。 2016年のリオ五輪代表の塩尻も、「明日は東京五輪の代表選考に向けての大切な一戦になるので、優勝と標準記録((8分22秒00))の突破を目指してがんばりたい」と今大会で2大会連続の代表入りを決める意欲を口にした。 昨年9月に右膝を手術し、長い復活への過程を踏んできた。その間、今回は欠場となったが、順大の後輩である三浦龍司が7月に日本歴代2位の8分19秒37をマークしたほか、にわかに活気づいていた。 それを「種目全体が盛り上がっているところで、その流れに乗り遅れてしまっている」と感じつつも、今大会を見据えて調整。「明日、標準記録を切るというところでみると自己ベスト(8分27秒25)以上のものなので不安はある。でも、それができるだけの練習はできているので、それを発揮できれば」と話した。 ■第104回日本陸上競技選手権大会・長距離競技日程 12月4日(金)  15:30 女子3000mSC 16:05 男子3000mSC 16:24 男子5000m 16:50 女子5000m 17:15 女子10000m 17:53 男子10000m1組(B組) 18:29 男子10000m2組(A組)

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.01.18

選抜女子駅伝オーダー発表 積水化学は1区松本明莉、パナソニック5区森田香織 高校3連覇狙う神村学園は5区瀬戸口凜

第36回選抜女子駅伝北九州大会(1月19日/福岡・北九州市の小倉城歴史の道発着)前日の1月18日、各チームのオーダーが発表された。 一般の部(5区間27.2km)は実業団チームと地元・北九州市一般選抜を含めた10チームが […]

NEWS 都道府県男子駅伝オーダー発表!3区に塩尻和也と鶴川正也 7区は鈴木健吾、黒田朝日 4連覇狙う長野は3区吉岡大翔

2025.01.18

都道府県男子駅伝オーダー発表!3区に塩尻和也と鶴川正也 7区は鈴木健吾、黒田朝日 4連覇狙う長野は3区吉岡大翔

◇天皇盃第30回全国都道府県対抗男子駅伝(1月19日/広島・平和記念公園前発着:7区間48.0km) 天皇盃第30回全国都道府県対抗男子駅伝前日の1月18日、オーダーリストが発表された。 エントリーされていた2人の日本記 […]

NEWS 西脇多可新人高校駅伝の出場校決定!男子は佐久長聖、大牟田、九州学院、洛南 女子は長野東、薫英女学院など有力校が登録

2025.01.17

西脇多可新人高校駅伝の出場校決定!男子は佐久長聖、大牟田、九州学院、洛南 女子は長野東、薫英女学院など有力校が登録

1月17日、西脇多可新人高校駅伝の実行委員会が、2月16日に行われる第17回大会の出場チームを発表した。 西脇多可新人高校駅伝は、兵庫県西脇市から多可町を結ぶ「北はりま田園ハーフマラソンコース(21.0795km)」で行 […]

NEWS 編集部コラム「年末年始の風物詩」

2025.01.17

編集部コラム「年末年始の風物詩」

毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]

NEWS 中・高校生充実の長野“4連覇”なるか 実力者ぞろいの熊本や千葉、岡山、京都、福岡も注目/都道府県男子駅伝

2025.01.17

中・高校生充実の長野“4連覇”なるか 実力者ぞろいの熊本や千葉、岡山、京都、福岡も注目/都道府県男子駅伝

◇天皇盃第30回全国都道府県対抗男子駅伝(1月19日/広島・平和記念公園前発着:7区間48.0km) 中学生から高校生、社会人・大学生のランナーがふるさとのチームでタスキをつなぐ全国都道府県男子駅伝が1月19日に行われる […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年2月号 (1月14日発売)

2025年2月号 (1月14日発売)

駅伝総特集!
箱根駅伝
ニューイヤー駅伝
高校駅伝、中学駅伝
富士山女子駅伝

page top