2025.04.27

アナウンサーを目指したきっかけはテレビ出演

現在はテレビ東京のアナウンサーとして活躍する
――アナウンサーになろうと思ったきっかけを教えてください。
山本 高校生の時にスポーツバラエティ番組にチームメイトと一緒に出演する機会があったのですが、その時に台本を読んだり、撮影現場を見たりして、メディア関係や作り手に興味を持ちました。大学に進学してからは、番組制作会社でアルバイトもして経験も積ませていただきました。
そうした中で、「スポーツをやっているけど、女子選手はなかなか脚光を浴びづらい」という状況があるのではないか、と心に引っかかっていました。高校の同級生が取材を受けていたのを見ていたこともあって、「若い選手のモチベーションになるような番組に携わってみたい」と思ってメディアを志望しました。
――当初は山形の放送局でアナウンサーとしてご活躍されました。
山本 インターハイに出場した思い出の地で働きたいという思いが大きかったです。きれいな星空が忘れられません。1年目からラジオ番組を担当することになって、陸上をやっている街の方と競走するコーナーもありました。たくさんの経験をさせていただきましたが、より多くの方と接する機会があれば、と思っていたところにご縁があって昨年10月にテレビ東京に入社しました。
1ヵ月ほどの研修期間で勉強して、徐々にMCの代打など、番組収録も増えてきました。現在はニュース番組や「NIKKEI NEWS NEXT(BSテレ東/月曜日、火曜日)」、「スポーツリアライブ(火曜日)」、「おはスタ(金曜日)」などを担当しています。
女子スポーツにもっと光を当てたいという思いや、トランスジェンダー問題にも関心があるので、そういう報道番組を担当してみたいと思っています。
あと、実はアニメが好きで、なかでも『ポケットモンスター』が大好きなんです。テレビ東京で堂々と「ポケモンが好き!」と言えるのがうれしいです(笑)
――今も走られていますか。
山本 何度かマラソンやハーフマラソンを走りました。趣味程度ですが朝に走ることが多いです。いろんな悩みごとがあっても、走ったらスッキリするんです。
――お仕事をしていて陸上をやっていて良かったと思える瞬間はありますか。
山本 自分が一つ上に成長したいと思った時に、絶対に自分の弱点に目を向けて、穴埋めしないといけないと思っていて、その時に弱さから逃げないでどう頑張るか、というのは陸上を通して学びました。
――最後に陸上や部活を頑張っている人たちにエールをお願いします!
山本 当時の私は「将来のために」と思って一生懸命練習していたわけではなくて、負けたくないからやる、など心が突き動かされていたように思います。それが本当にいいなって思っていて。後先のことなんて考えなくて、一瞬、一瞬、全力になれる。それは学生時代だからこそだと思っています。
アナウンサーとしては月並みな言葉で恐縮ですが、「今を大切に」。悩んでも、苦しんでも、全力で楽しむのが一番大事だと思います。そうすれば失敗しても後悔はしません!

東京高校伝統のポーズ!
構成/向永拓史
やまもと・さちえ/東京都出身。中学で陸上を始め、高校は全国屈指の強豪校・東京高校で800mに取り組み、全国インターハイに出場した。自己記録は2分13秒03。また4×400mリレーでは1走を務めて3位に貢献した。立教大でも競技を続け、卒業後に山形の放送局でアナウンサーとして活躍。昨年10月にテレビ東京に入社した。 公式HP、X(Twitter)、Instagram |
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中学で陸上部、強豪校に進学して続けた理由は…?
――実は高校時代に取材しているはずです! インターハイでの活躍はもちろん、学校にも何度もおじゃましていますよ。 山本 先輩や同世代にも強い選手がたくさんいたので、メディアの方もたくさんいらっしゃっていました。取材されている同期を見て羨ましいなって思っていました。 ――800mでインターハイ出場など、たくさん実績をお持ちなので、それは後でうかがうとして…いつから陸上を始めたのですか。 山本 中1からです。絵を描くのが好きだったので美術部を志望していたのですが、陸上部に熱心に勧誘されて入部しました。練習見学の際に陸上部と卓球部、そして美術部に回ろうと思ったのですが、その日に見学できたのが陸上部だけでした。 小学校の時はスイミングやダブルダッチ、フリスビーなどをしていた経験もあって、運動は好きでした。でも、特別、足が速かったわけではありません。子どもながらに、中学の先輩が歓迎してくれたのがうれしかったんです。 ――中学はどんな雰囲気でしたか。 山本 実は女子の部員がほとんどいなくて、リレーも組めない状況でした。個人種目で頑張るしかないって思って、100m、200mに取り組んでいました。 ――中学は兵庫県、高校は超名門の東京高校ですよね? 山本 もともと東京出身で、中学の2年間を兵庫で過ごして、中3の時に関東に引っ越しました。兵庫時代の同級生に全国大会に出ているような選手がいたのですが、引っ越してからは「同じ舞台に立ちたい」「再会したい」という思いがあったんです。 夏休みにテレビでインターハイを見ていたら、東京高の先輩が男女100mで優勝していたんです。インターハイで優勝したり、総合優勝を目指したりするようなチームで、「ここなら強くなれる」と思いました。 [caption id="attachment_166994" align="alignnone" width="800"]
短距離から800mに挑戦してインターハイ出場
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マイルリレーで全国3位!立教大でも競技継続
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アナウンサーを目指したきっかけはテレビ出演
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やまもと・さちえ/東京都出身。中学で陸上を始め、高校は全国屈指の強豪校・東京高校で800mに取り組み、全国インターハイに出場した。自己記録は2分13秒03。また4×400mリレーでは1走を務めて3位に貢献した。立教大でも競技を続け、卒業後に山形の放送局でアナウンサーとして活躍。昨年10月にテレビ東京に入社した。 公式HP、X(Twitter)、Instagram |
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